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「フェスティバルパーク」が、人工芝で改修。マイクロプラスチックの問題などに逆行へ!

こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は先に掲載されましたが、イタリアのマイクロプラスチックの研究成果について、所属する会社のサイトで取り上げました。

それによりますと、頸動脈に隆起したものを切除して解析すると、微小のマイクロプラスチックが検出された人が多く、そのマイクロプラスチックが原因で、脳卒中や心筋梗塞などにかかるリスクが検出されなかった人より4倍以上あって、それらの複合的な理由で、亡くなる人が多いというものでした。

詳しくは下記の記事を読んで頂きたいと思います。↓

この記事では、それより前に公開された情報となりますが、先にイタリアの記事を書いて、怖さを感じている内容となります。

神奈川県逗子市にある市民交流センターに隣接する広場「フェスティバルパーク」の改修を巡って、市民有志が「人工芝を広場に使わないで」と声を上げています。2024年1月から逗子市は、敷地の一部に人工芝を張る工事を開始し、環境への影響を調査して全体の改修方法を検討しています。人工芝からのマイクロプラスチックの流出による環境破壊などを懸念する市民などは「脱プラスチックに逆行する。別の選択をして欲しい」と主張します。

今回は、人工芝を取り入れて改修しようとする、「フェスティバルパーク」の問題について考えていきます。

「フェスティバルパーク」が人工芝で改修は、どれだけ問題が多い?

広場は逗子小学校や「フェスティバルパーク」などに囲まれ、市民交流イベントなどに広く活用されています。改修する区画は幅24m、奥行き30m。逗子市の担当課によりますと、2007年の「フェスティバルパーク」の開設当初は天然芝でしたが、根付かずに劣化し、現在は雑草が生え、土が露出している部分が悪目立ちしています。

雨が降るとぬかるみ、イベントは縮小か中止かしなければなりません。また「フェスティバルパーク」内のプールで小学校の水泳授業を行っていて、児童送迎用のマイクロバスが方向転換のために天然芝に乗り込んだ時に立ち往生したこともあったといいます。

逗子市は「フェスティバルパーク」の改修が必要と判断しました。子ども達の遊び場でもあり、単なる舗装は適当ではないとして全面人工芝を敷き、マイクロプラスチック流出抑制用フィルターを側溝に設ける計画を立て、2023年9月の市議会に事業費を含む補正予算案を提出しました。市議会は賛成多数で可決しましたが、夏場の高温化が懸念されるとし、「環境に配慮した工法」の調査、検討を求める決議を追加で可決しました。

参考:人工芝NO「脱プラ逆行」 逗子市の交流センター広場改修 市民団体が署名集め再考求める 東京新聞(2024年)

その反面、逗子市の計画を知って、「プラスチックを原料とする人工芝は問題が山積み」と異を唱えたのが、市民団体「ゼロエミッション逗子」の半田志野さんなどでした。2022年1月、逗子市は2050年の二酸化炭素排出実質0を目指すと宣言していて、「人工芝は脱プラスチックや脱炭素を進める逗子市の政策に逆行する」と訴えています。2023年10月、桐ケ谷覚市長に人工芝は止めて欲しいと再び考える時間を設けることを求める署名1600筆と要望書を提出しました。

逗子市は市民の声や決議を受け、工法を見直し、バスが進入する側の3mを舗装して人工芝を敷き、残る敷地の10分の9は、2024年3月までに水はけ改良工事を行うと決定しました。工事後、人工芝部分とそれ以外の地点の温度を測って比較する以外にも、フィルターのマイクロプラスチック流出抑制効果、イベント時のキッチンカー設置やバスの旋回などによる人工芝の摩耗を調査するとします。

これに対して、半田さんは「問題は『フェスティバルパーク』の人工芝の面積ではありません。バスが乗り入れれば、人工芝とタイヤが擦れて、マイクロプラスチックが発生しやすくなります。ここからの温度上昇は既に明らかなことです」と危惧します。「現状の天然芝の使い勝手の悪さは分かりますが、それ以外に方法がないか、逗子市民を交えて議論すべきです」と述べます。2023年暮れ、人工芝導入に反対する署名580筆を追加提出しました。

2023年秋、半田さんが開催した勉強会で講師を務めた環境ジャーナリストの栗岡理子さんは、「人工芝から多くのマイクロプラスチックが流出しているという研究報告がある」と勉強会内で紹介しました。国内外でヒトの健康への影響も研究されています。

逗子市の担当課は、「人工芝からのマイクロプラスチックの影響を調査した後の方向性は決まっていません。人工芝ありきではなく、人工芝を使わないと決定したわけでもありません」と説明しています。

かなり良くないんじゃないかな

人工芝は多くのスタジアムなどで使われています。通常の芝だとスポーツをしている内にどんどん傷み、「傷みにくいし、経年劣化も少ないから」などの理由で、大きなスポーツがある会場は人工芝が多いと思います。

私も学生時代は「スポーツしていると、スパイクとかで傷みやすいから、人工芝は良いことなのかな」と考えていました。

ですが、私は所属する会社のサイトで、マイクロプラスチックに関して書いた時に、「エッ⁉人工芝って、マイクロプラスチックだったの⁉もの凄く導入しているところが多いのに、それが人体に影響を与えかねないすぐ近くにありふれているなんて…」と、言葉を失いました。

こちらの記事に出て来る「フェスティバルパーク」は施設が広い分、マイクロプラスチックになって空気中に飛散する数も、相当数になるのではないでしょうか?

安全面を考えると人工芝はいいと考える人もいるかもしれませんが、社会問題的に考えると、長い目で観ても、人工芝を導入することで、これから生まれて来る世代にも影響を与え続けるとても大変な問題。

この問題は双方の意見が対立していて、一方的に事が進み、そのまま完成しました、になると思います。

どちらも相反する意見も持っていて、妥協点というか、お互いに歩み寄ることはかなり困難なところまで来ているのではないか?、と私は記事を書いてから人工芝は止めるべきと考えているので、頭を抱えてしまう問題だと、逗子市民の方の心労は計り知れないと思っています。


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