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'95 till Infinity 030

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【 第1章: 2nd Summer of Love of Our Own 022 】


 俺たち3人はバス停に向かって歩きだす。

 右手には煙草、左手はポケットの中。まだ見たこともないとんでもなく楽しいことへの希望を持って。

 カイロだけがスケボーを持ってきている。カイロにスケボー、赤ちゃんにおしゃぶり、こいつだけはどうにもならない。

 しばらく歩いたところでトーニは「おい」と言って、尻ポケットからアホみたいな満面の笑みと一緒に、俺なんかまだ触ったこともない発行されたばかりの緑の100ドル札を出す。

 その金の出どこはわかっていながらも、トーニに聞いてみる。俺の予想が当たってないことを祈りながら…

 「それ、どうしたんだよ?」

 「ん、母さんが隠してたとこから取ってきたに決まってんだろ。だってよ、せっかくレイブに行くのに金持ってなかったらしょうがいないだろ?

 大体、俺たちはレイブのエントランスはわかってても、レイブでいくら金がかかるかのなんか全然わかんないんだぜ。

 そんなことで、せっかく女の子とうまく行きそうになって、いざという時に金がなかったらどうすんだよ?酒だって買わないといけないしさ。」

 「はぁ、お前何やってんだよ?そんな自分の母ちゃんから金を盗むなんて最低だよ。大体、お前はさっき『取ってきた』ったけどよ、それは『盗ってきた』んだろ。マジ最低だよ、お前は。自分の身内から金なんか盗んできてよ。」

 俺がそう言うと、カイロも横で「トーニ、それはクールじゃないよ」とボソっと言った。そう言われたトーニはしばらく考えてから、ゆっくりと口を開く。

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