僕の好きな漫画（コミックス）の一つに
楠みちはる作『湾岸Midnight』があります。
首都高を舞台とした（非合法の）カーバトルものの作品ですが、単なるスピードの優劣やバトルの勝敗だけでなく、 登場人物の心理描写も赤裸々に描かれているのが魅力です。
それがキャラクタたちの個性やポリシーになり、ひとつひとつのセリフが 読み手の心に深く響きます。

そんなセリフ・言葉たちの中からいくつか取り上げて
『白い花（または誕生花）と共に心に響く言葉を』
というコラムをFacebookのほうに書いています。
なぜ白い花からはいったのか？それは‥

【たとえば 白い花がある
若い時はただ 白い花にしか見えない
そして モノがわかってくると
花の下には強い根があると気づく
だが 白い花は白い花として 素直に見れるのも大事かもしれない
人はそれぞれ 大事とするコトは違う
お前には宝物でも オレにはゴミかもしれない
見方は 一つでなければいけないのか‥】
（コミック『湾岸Midnight』VOL.38,pp49-51）

たまたまコミックスを読んでいて、上記のセリフが心に響いたから。
ちなみに最初の白い花は、ゼフィランサス。和名:タマスダレ。
花言葉は「純白の愛」「清らかな愛」など。
機動戦士ガンダムシリーズが好きな方は、クスッと笑う方がいるかもしれませんね。

前置きが長くなりました——

今回のにしむーの学びは
「『過去にとらわれない生き方』のために、それまであったイヤなコトのたぐいをどう扱えばいいの？」
ということです。

結論から先に言うと
「学びは大切だけどそれをいつまでも引きずらない」
「溜め込まないでとっとと捨てる」
ということです。

【人はイヤなコトは本能的に目をそらして忘れたい
でもお前は
「忘れるな 心にとめておけ」と言った
いい考えだ
アメリカにいる時 アクシデントにあうと
オレはいつもそれを思い出した
気をつけろ
ひとつのアクシデントは 次の大きいのを呼びやすい‥
ひとつのアクシデントは 次の大きいモノを数えている
回避するのも 呼び込むのも
その考え方しだいだと】
（楠みちはる作 コミック『湾岸Midnight』VOL.40 p39〜40）

仕事上などでの「リスクマネジメント」においては、忘れてばかりではいけません。
目をつむりたくなるような失敗から学ぶ姿勢こそが大事です。

とはいえ‥
失敗、失恋、トラブル、アクシデントなどの“イヤなコト”。
自分のせいでそうなったことも、原因が自分にないことも、総じて
「ネガティブな感情は、ポジティブな感情よりも生理的に強く記憶される」
といいます。
つまり、人間の脳はイヤな・辛いことを忘れにくい。

で‥僕のような発達障害の人の中には
「注意しても注意しても同じ失敗を繰り返してしまうので困る・辛い」
という人がいます。
また
「とても嫌だった」
「叱られた」
「辛かった」
というマイナスの出来事は、日時や様子などを詳細に記憶していることも多々あります。
それらは、何年経っても記憶から薄れることはありません。

一般の人より長期記憶が良いことや、
0-100思考（白か黒かという極端な物事の評価）が追い打ちをかけるせいか、嫌なことが一つでもあると、他の楽しかったことは全部無かったことになる‥という感じにすらなってしまいます。

イヤな出来事からの学びは大切にしつつ
「よかった」
「うまくいった」
「楽しかった」
に結びつけていく
取り組みに対して嫌な記憶を強く残さない
というのはなかなか難しいのです。

たいていは「新しい情報」を脳に与え、自然に忘れるよう仕向けることをして、記憶の中からイヤなコトを思い出さない回数を少なくしていけば、ネガティブに悩んだりすることは減っていくといいます。

もし、『湾岸Midnight』の登場人物の一人が、今回のことを語ったらこう言うカナ？

【イヤなコトは
他人（ヒト）にそれをしないよーにするために‥
良いコトは
こーゆーことで自分が幸せになれると教えてくれるために‥
それぞれおきる

過去に「ああ言われた こー言われた」てコトや
「こんな悪い結果だった」てのをずっと握りしめて持っているとか
価値判断の物差しにいつまでも使っているとかってのは
「もう使わないモノ」をいつまでも部屋に溜め込んでいるのと同じコトなんだヨ
だから綺麗に捨てる
断捨離てヤツだナ

過去の相手の対応を引きずりだして
あいつはこーだ
またきっとこうするだろう‥て
決めつけるのは良くないよナ

過去は過去でしかナイ
その時と今が同じではナイんだ
自分が成長したり
相手が成長していたりもするし
あるいは違うアプローチの仕方をすれば上手くいくことだってある

だから
過去の記憶に結びつけてしまう考えのスパイラルに陥らないように
「今はそのときと全く同じじゃない」
「今のオレは違うんだ」
と思えるようにするコト
それが大事だ】

最後までお読みいただきありがとうございました。