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[人事のプロが教える]ビジネスの場面で役立つ、小さい頃にやっておくべき経験③

今回は3部作として、私が小さい頃にやっていて、現在、ビジネスの場面で、その経験が役立っていること、3つを紹介したいと思います。

①将棋
②そろばん
③バスケットボール

今回は、3部作最後の③バスケボールになります。最近、パリオリンピックへの出場を決めたことで、バスケットボール(以下、バスケ)への注目度が高まりました。バスケ経験者の私にとっては、大変嬉しいです。

私は小学5年生の時に、初めて体育の授業でバスケを習い、そこからバスケに夢中になりました。私と同じようにバスケにハマった友達が3人いて、毎日4人でバスケの練習をしていました。当時、小学校にはミニバケットボールチームはなく、もちろんYouTubeや、ネットの世界さえもなく、簡単にバスケを練習する、研究する、知る環境はありませんでした。
そのため、図書室にあるバスケの本(いわゆるスポーツ入門用の本)や、近くの図書館に行って、バスケの本を借りてきて、みんなでそれを見ながら、練習をしていました。

練習といっても、ドリブルやパスの基礎練習はもちろんやらず(笑)、実践の2 on 2がメインになります。これを毎日、学校終わりから3時間くらい、空が暗くなるまで、学校のグラウンドにあるバスケットコートでやっていました。ホントにボールが見えなくなるまで、毎日やってましたね。今思うと、その時はその時の時代で良くて、今だときっと、校庭を使う時間は決まっていて、そんな毎日夜まで使えないだろうと思います。

そうした日々の実践練習を繰り返すことで、ドリブルの練習の必要性を感じ、カッコイイパスの方法(笑)シュートの種類等、さらに自分たちで試行錯誤しながら、工夫して練習するようになりました。

それから、ほぼ1年が経過し、小学6年生になりました。5年生の時と同じクラス、同じ担任の先生でした。私たちは6年生になっても変わらず、毎日、放課後にバスケをやっていました。
その姿を職員室から見ていた担任の先生が校長先生に話してくれて、バスケの練習を体育館でやれるようにしてくれました。

小学校を卒業する時に、当時の話を担任の先生に聞いたところ、

まさか、体育の授業をきっかけに、こんなにもバスケを毎日練習するとは思わなかった。
日々上手になっていく君たちを見ていて、先生も何かできないかを考えて、校長先生に話したとのことでした。

当時の私たちにとっては、本当に有難かったです。とても良い担任の先生に出会うことができました。

さて、今回は、私のバスケの思い出話を書く回ではなく、なぜバスケがビジネスの場面で役立つのかをご紹介する回になります。

要素としては、以下3つになります。

①個人とチーム
②戦略と戦術
③ラストミニッツの逆転経験

では、順番に説明していきます。

①個人とチーム

バスケは5人でワンチームです。そして、各人に試合の中での役割が、ポジションとして与えられます。

主に、センター、フォワード、ガードといった名前で役割が与えられます。

ガードは、ボール運びと、ゲームメイキング。フォワードはシュートを打って点をとる。センターは、攻守ともにゴール下をリードする。

ざっくり言うと、このような感じになります。ここでは、バスケの精確なポジションの定義は敢えて省いてますので、ご承知おきください。

こうした、チームの中で、一人ひとりに役割が与えられプレイすることは、まさにビジネスの場面と瓜二つではないでしょうか?

また、ここで言う個人というのは、チームスポーツではある一方で、個人のスキルアップが不可欠になります。

チームスポーツは、結果的には個人のスキルの総和がチーム力となっていきます。そのため、個人、一人一人のパフォーマンスも重要になってきます。

この①については、バスケだけでなく、サッカー、野球、ラグビー、バレー等、多くのチームスポーツでも同様に言えると思います。

社会人になる前から、自分の与えられた役割に応じてチームに貢献した経験があると、社会人になった後も、自分の役割の認識、組織の中での貢献の仕方を自分で見つけることができ、スタート時から良い動きができると思います。

また、人事異動で組織が変わっても、新たな組織における、自分のポジション、役割を瞬時に把握することができ、立ち上がりも早くなると思います。

こうしたことは、チームスポーツで身につけられる能力ではないかと私は思っています。

②戦略と戦術

バスケでは試合をする前に、必ず対戦相手の分析を行います。チーム、個人の特徴を把握し、どんなゲームスタイルなのか、どんな戦術を持っているか等になります。

例えば、バスケではディフェンス(守る)時は、マンツーマンとゾーンと2つ戦術があります。

マンツーマンは、一人が一人をマークして、ずっと特定の人からの攻めを守る方法です。
ゾーンは、5人で自分たちのゴール付近でフォーメーションを作って、点を入れられないようにする守り方になります。

バスケでは、守りも攻めも、多数戦術が存在します。これが大変面白いところだと私は思っています。
もう1つ、バスケは、基本的に試合中、選手の動きは止まりません。

つまり、ずっと走って、攻守を入れ替えます。

そのため、動きながら、戦略に沿っているか、戦術が間違っていないか、確認し、修正していく必要があります。

この点について似ているのは、サッカーやラグビーかもしれません。野球は攻めと守りの時間がはっきり分かれているため、少し違います。
しかし、サッカーやラグビーもバスケに比べると、攻守の入れ替え頻度は少なく、また、ゴールが決まる度に少しだけ間が生まれます。この点がバスケと少し違うところだと思っています。

攻守の入れ替えが早い中でプレイし、常に状況を把握しながら、戦術をアジャストしていくことは、容易ではなく、バスケは、体力だけでなく、頭も疲れるスポーツだなと思います。

さて、この戦略と戦術ですが、ビジネスでは、あらゆる場面で形を変えて登場します。

もっとも簡単な例で言うと、上司や先輩とのコミュニケーションです。

例えば、自分の企画書を上司に確認してもらわないといけない場面で、皆さんはどう対応していきますか?

私の場合は、まず上司のスケジュールを確認し、最も忙しくなさそうなタイミングを探します。

つまり、上司が心にゆとりがあるタイミングを見計ります。

上司も人間なので、忙しい時は何かと精神的に不安定さが生まれる可能性が高いです。

次に、企画書の内容を説明するロジックを作ります。並行して、上司から指摘されそうな部分も考えながら、ポイントを押さえていきます。

最後に、上司に説明している自分をイメージし、頭の中で予行演習をします。これはメンタルトレーニングといって、また、違う記事でご紹介します。

さて、本番では、自分のイメージどおりコトが運べば良いですが、実際は異なることが多いです。そのため、上司の反応を見つつ、自分の説明内容をアジャストする必要があります。

この戦略と戦術を考えた上で、最後に求められる臨機応変な対応こそが、バスケに通じるところにあると私は考えています。

ビジネスの場面では、正解はありません
正解を作っていく作業が多数あります。
そのため、それまで道のりは複数の選択肢があります。

一方で、手法が複数あるからこそ、修正、訂正する可能性も高く、アジャストすることが求められます。

その時に、自分は最初こう決めていたからとか、これしか選択肢はないからとか、上司の指摘は全く理解できないとか、そう思わずに、その場を臨機応変に対応していくことこそ、ビジネスの世界を泳ぎポイントになろうかと思います。

③ラストミニッツの逆転経験

バスケは、シュートラインによって、2点か3点か決まります。そのため、残り30秒で、2点で負けている場合は、3点シュートを狙いにいきます。

つまり、最後の1秒まで逆転する可能性があるスポーツです。

最後の最後で逆転できるスポーツは、いくつかあります。野球、ラグビーはその代表例だと思います。
サッカーやバレーボールは逆転という概念はあれど、1点1点の積み重ねになるため、ここでいう逆転とは少し違います。

またバスケは野球とも異なります。野球にはスリーアウトを取れば終了であり、時間の概念は基本的にはありません。

ラグビーでは、時間の概念はありますが、最後、時間が過ぎていても、プレイが続行している限り終わりません。
つまり切りの良いところまで時間が延長されます。

しかしながら、バスケは違います。
バスケは時間が来れば笛が鳴り試合は終わります。
時間の概念がしっかりしています。

まず、この点がビジネスの場面とよく似ています。
ビジネスの場面では時間との戦いになります。

期日があり、それまでに仕上げないと、どれだけ素晴らしい内容であっても、お披露目することはできません。時間に関しては、かなりシビアです。

バスケも、限られた時間の中で勝つために、最後まで全力を振り絞ります。
そして、最後の1秒で逆転できる可能性があるという点に、ドラマティック性を感じます。

この最後に逆転した経験があるのとないのとでは、ビジネスの場面でも、最後の最後に踏ん張れるかどうかが変わってきます。

限られた時間の中で、途中で妥協してしまう者。
一方で、最後の最後まで、面白いアイディアが出ないか粘る者。
どちらが会社として必要な社員になってくるでしょうか?

逆転できる喜びを知っている人は、最後まで粘れると思います。

ビジネスの場面で役立つ、小さい頃にやっておくべき経験として、三部作として書いてみました。皆さんの参考になれば幸いです。

<ご参考>
バスケットボールに興味を持たれたら、まずは定番のコチラをお勧めします。


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