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あの天体のように、冷徹でいて
それでいいんだと、頷いたのは、
まず女である自分。
それを良しとし、幸せと捉えたのは、
男である彼である。
彼は私に、1とキッパリ手渡す。
これが当分の生活費。安い安くないの価値観は、
自分の若さの叩き売りと、
自己嫌悪からの破滅願望。
愛のないsexをしてみたい。
性処理人形のように、私は無機物となる。
冷徹なまでの、凍えた瞳の奥。
その更に奥に、透けて見えるのは
シミだらけの、天井。
星星の
ニ筆追えば、筆は選べず
私の名は、佐々木桐絵と云い。
本名である一部をもじり、桐絵と名乗っては、
名の売れない画家として細々ながら活動していた。
そんな私に転機が訪れたのは、そうあれは夏が始まろうとして、妙に蒸し蒸しとした暑さを覚えている。6月頃である。
彼の名は、東山すすムと云い、下の名前は他にない珍しい名前で、一度目にすれば、忘れられないインパクトがある。
彼との年齢の差は、35歳差。
私が26歳、そして彼は63歳で