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フィルムカメラに思いを馳せて

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筆者の持っているカメラをひたすら語っています。
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記事一覧

フィルムカメラに思いを馳せて その5-4:LC-A+ Splitzer

フィルムカメラに思いを馳せて その5-4:LC-A+ Splitzer

——勝利の法則は決まった!

はじめに LC-A+の発売から十数年。我が国はネガフィルム派、ポジフィルム派、インスタント派の3つに分かれ、混沌を極めていた…!

 …というのはさておき、物事にはこう、相性の良さ、というのを意識せざるを得ないケースが存在すると思っています。

 例えば鶴を見たら亀を想像するとか、太陽と大気を海のコンビネーションによる地球、とか。当然ながら組み合わせによってはアンマッ

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フィルムカメラに思いを馳せて その7:SAMURAI x4.0

フィルムカメラに思いを馳せて その7:SAMURAI x4.0

――私の趣味だ、いいだろう?

はじめに侍(さむらい)。

Wikiによれば、元々は武士(技能官人)を指す言葉だったとか。

 筆者はあまり日本の歴史に詳しくないので割愛しますが、武士道とは死ぬことと見つけたり(あくまでもそれくらいの覚悟が要りますよ、という心構え)、といった言葉であったり、当時の社会制度を勘案するに、侍が活躍していた時代というのは少数のサディストと多数のマゾヒストにより構成された

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フィルムカメラに思いを馳せて その5-3:LC-A+ アタッチメントレンズ

フィルムカメラに思いを馳せて その5-3:LC-A+ アタッチメントレンズ

多々買わなければ、生き残れない!

はじめに 例えばこんな話があります。

 デジタルでそれなりにやってきたので、本格的にフィルムカメラを始めたいと思った矢先。かわいらしいが独特な写りをするカメラをネットの海で勧められたとします。

 フィルム初心者向け、とか、今時新品で買える数少ないフィルムカメラだ、とか、そういう甘言を聞き流しつつ、あなたはなんとなく青い狐の書いた記事のページへアクセスしました

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フィルムカメラに思いを馳せて その5-2:LC-A+ instant back

フィルムカメラに思いを馳せて その5-2:LC-A+ instant back

その時不思議な事が起こった

はじめに 以前、LC-A+について色々述べさせていただきました。黄金比に近い比率の黒いボディ、真っ赤な目(ファインダー内ランプ)…。もう特徴だけこんな風に書くと、今も大好きな某ヒーローのOPのような感じになります。

 本機は一眼レフカメラではないですがが、フィルムカメラの入口として、そもそも公式が新品で売っていることが、万一の保証を考えたとき一番安全だと思っています

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フィルムカメラに思いを馳せて その6:PEN EF

フィルムカメラに思いを馳せて その6:PEN EF

「「さぁ、お前のカメラを数えろ!」」

はじめに ハーフカメラ。
 文字通り半分のカメラ、ということですが、そもそも何の話をしているのか。これは、ものすごく簡略化して言えば、「本来1枚の面積に2枚分の写真が入れられるカメラ」であり、つまり、「36枚撮りフィルムならば72枚程度撮影可能なカメラ」、です。

 原理だけで言えば、レンズから入ってくる光をフィルムに当てることで撮影を行っているのですが、そ

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フィルムカメラに思いを馳せて その5:LC-A+

フィルムカメラに思いを馳せて その5:LC-A+

はなまるぴっぴはよいこだけ!

はじめに

黄金長方形。

 黄金長方形から最大の正方形を除くと、残った長方形は元の黄金長方形と似ています。これを繰り返すと、無数の似た形が出来ていきます。この連続は、貝殻のような渦巻きを作ります。巻貝の貝殻と同じ対数螺旋です。そしてこの黄金長方形は自然界に存在するものです。自然界のほとんどのものは黄金比であり、人は無意識にその美しさを感じ取ります。

 この連続し

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フィルムカメラに思いを馳せて その4:Polaroid SLR690

フィルムカメラに思いを馳せて その4:Polaroid SLR690

沼底もまたこちらを覗いているのだ

はじめに

ランド博士が自身の娘の一言で開発したインスタントフィルム。

 前回もそうであったように、やはり後年まで残るものは何かしらこう、開発者の執念がこもっているものが多い気がします。

 ポラロイドフィルムを扱うカメラは、最近でもSX-70が有名だと思います。あの茶色い、お弁当箱みたいな愛らしいフォルムは、チェキよりも高級感がある一方、出てくるフィルムはチ

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フィルムカメラに思いを馳せて その3:Zenzabronica S2

フィルムカメラに思いを馳せて その3:Zenzabronica S2

S2(エスツー)の逆襲 -目指したあの夢を掴むまで-

はじめに

ある男性がいました。

 男はカメラをたいそう愛したそうな。ライカ、コンタックス、ローライ…。舶来から国産まで、あらゆるカメラを集めたと。しかし、そこには男が夢想するカメラがなかったそうです。世の中に出回っているカメラでは、いつまで経っても自分の「夢(イデア)」にたどり着かない――そうだ、自分の理想のカメラを自分で作ればいいんだ―

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フィルムカメラに思いを馳せて その2:Lubitel166+

フィルムカメラに思いを馳せて その2:Lubitel166+

引力、即ち愛(ラブ)!!

はじめに

 これを読む紳士淑女の皆様は、たぶん「トイカメラ」の沼へ一度踏み込んだことがあるでしょうか。まだの方は、ぜひ前回のもご一読くださいませ。

 今回はLubitel166+というトイカメラを紹介したいと思います。
そもそもLubitel(ルビテル)とは…何か?

 結論から言えば、LubitelはAmateur、すなわち素人(トーシロ)。Lubitel166+

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フィルムカメラに思いを馳せて その1:Blackbird,Fly

フィルムカメラに思いを馳せて その1:Blackbird,Fly

――全てを破壊し、全てを繋げ!

はじめに

 これを読む紳士淑女の皆様は、「トイカメラ」の沼へ一度でも踏み込んだことがあるでしょうか。非常にチープなつくりで、撮った写真もピンボケで、フレアもひどい…。とてもじゃないが、このような種類のカメラでマトモな写真を撮ろうなんて思わないでしょう。

でも、ちょっと待ってほしいんですよね。

そもそもマトモな写真ってなんでしょう?

 どこの誰が、マトモな写

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