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生物多様性の楽園!多摩動物公園の昆虫園で虫に学び、蝶に癒やされよう

こんにちは、水無瀬あずさです。

今週末は梅雨入り前ですが過ごしやすい気候になりましたね。昨日土曜日は長男の部活が珍しく休みだったので、せっかくだから少し遠出しようということになりました。で、行ってきたのが東京都日野市にある多摩動物公園。

我が家の子どもたち、小さい時から動物園にはあまり食いつきがよくありません。動物園よりは水族館、水族館より昆虫が好きなやつらです。なので、レジャーで動物園へ行くという選択肢は基本的には少ないほう。ただ!多摩動物公園は別なんです!なぜなら、多摩動物公園には昆虫園という昆虫に特化した施設があるから。動物園のなかに昆虫の施設があるってなかなか珍しいので、大変貴重なのです。

昆虫園では、広い温室で蝶が舞っている中をのびやかに散策できます。昆虫が嫌いな人でも、蝶が嫌いな人ってあまりいないんじゃないでしょうか。私も子どもたちが小さい頃までは大の虫嫌いだったんですが、蝶だけは例外っていうか、どちらかというと好きでした。人間が歩いていても全く気にすることなく飛び回る蝶を見ていると、日々仕事と時間に追われていることをひととき忘れ、のびやかで晴れやかな気持ちになれます。

「あつ森」でも捕まえまくったなあ

毎日の生活に疲れ切ったみなさん、多摩動物公園の生物園で蝶に癒やされ、極上のひとときを味わってみませんか。というSEO的な導入で今回は始めてみました。虫嫌いの人は写真に注意です・・・!

多摩動物公園とは

多摩動物園の公式Webサイトによると、第二の上野動物園という位置づけらしい。知らなかった。。

第2次大戦が終わってから、上野動物園の入園者数は増加し、第2の上野動物園構想が持ちあがりました。多摩動物公園は、そのような背景のなかで、1958(昭和33)年に誕生した、柵がないことを観覧の基本とした日本で最初の動物園です。
50haを超える世界屈指の広さを持ち、豊かな自然の中でたくさんの希少な動物たちがくらす多摩動物公園は、その歴史の中で、世界初のライオンバスや昆虫生態園など、今ではどこでもやっているような工夫をパイオニアとして重ねてきました。
 園内には「野生生物保全センター」を設置しており、トキやニホンコウノトリなど希少動物の保護増殖にも積極的に取り組んでいます。

引用:多摩動物公園の歴史

夫の実家が八王子で、夫は多摩動物公園のある日野市の高校に通っていたということもあり、割と馴染みのある場所。園内はとても広いので、歩きやすい服装で行くのをおすすめします。オンラインでチケットが購入できるので、事前購入しておくと良いですよ。

昆虫に特化した施設「昆虫園」

当たり前ですが、動物園って動物を見に行くところです。わざわざ動物園に行って虫を見たいという人は少数派かもしれませんが、それが我が家ですよ!わざわざ昆虫を見に片道1時間ちょいかけて行きます。

昆虫園の前には昆虫広場もあります

虫って大人にはなかなか取っつきにくい部類ですが、まじまじとフォルムや生態を見てみると、ああすごいな、不思議だなと思うところがたくさんあります。知っていますか、昆虫って恐竜時代からいるんですよ。ゲノム解析によると、昆虫の起源は4.8億年前。昆虫は知恵と生命力によって、環境の変化に応じて進化し、脈々と生命を繋いできたのです。私たち人間など歴史上でいえば若造も若造ですが、昆虫は大先輩とかすっ飛ばしてレジェンドの域なのです。リスペクト半端ねえ。

そしてそんなレジェンド昆虫パイセンを研究し、展示しているのが多摩動物公園の昆虫園なのです。「生態園」は温室になっていて蝶が飛び交い、「昆虫館本館」には標本や水生昆虫、珍しい海外の昆虫である「ハキリアリ」の生体展示などが行われています。カブトムシやクワガタといったおなじみのものから、ホタルやバッタ、カエルやら、私も未だに大嫌いなGキブリに至るまで、さまざまな展示が見られます。とくに温室の蝶は圧巻!

お子さんが虫好きなら、いや虫好きじゃなくても大人も子どもも、ぜひ一度行ってみてほしい場所です。

昆虫生態園は蝶の楽園!

多摩動物公園の昆虫園でも特におすすめなのが生態園。広い温室のなか、自由に優雅に飛び回る蝶に癒やされます。

ここから写真たくさんあります!苦手な人は注意!

ゴマダラアゲハちゃん
ゴマダラちゃんを撮る長男
模様がキレイな蝶がたくさん
羽を開いたらきれいなんだけどな
国蝶オオムラサキ
枯れ葉みたいな蝶もいた
青と紫が美しいアゲハ?
交尾中しつれい

蝶たちは自由に飛び回っているので、蝶の邪魔にならないよう気をつけながら散策します。写真を撮るために構えて静止していたりすると、蝶が止まりに来てくれたりもします。ちょっとうれしい。

蝶にモテモテの長男
蛍光色の服がいいのかなあ
こちらは次男の指
夫の背中にも

蝶の中には、羽がボロボロで死にかけているような子もいました。熾烈な求愛バトルに破れたのでしょうか。とても悲しいことだけれど、過酷な自然界においては当たり前のことであるという学びになります。

踏まれないよう長男が花壇の端に移動させてあげました

蝶以外にも、トンボやバッタ、蝶の幼虫もいます。本物のナナフシを見つけたいんだけど、今のところ見つけられたことがありません。トノサマバッタはめっちゃ草食べてた!

無心に草を食らうトノサマバッタ
なんかの蝶のイモムシ?
オキナワモリバッタさん

ハキリアリの生体展示

多摩動物公園の昆虫館本館では、珍しいハキリアリの生体展示が行われています。ハキリアリとは、北アメリカ東南部から中南米の熱帯雨林帯に広く分布するアリで、働きアリが葉を切り落として巣へと運んで菌類を育て、それを食べて暮らすという珍しい生態を持っています。日本で見られるのは多摩動物公園だけです。

ハキリアリの巣の生体展示
菌園ができるまで
葉を運んでいる子は少ないみたい

このハキリアリ、2021年に一台昔の巣の女王アリがなくなり、巣が徐々に崩壊していくさまを展示した「滅びの展示」で話題になりました。ニュースなどで知っている人もいるかもしれませんね。

生き物が自然界で生まれ、そして死んでいく、これらのサイクルも生物多様性であり、すべてを隠すことなく展示しようという趣旨のこの企画。私個人はとてもその考え方に感銘を受け、ぜひとも滅びの展示を見たいと思っていたのですが、パンデミックの自粛期間中で予約が取れず、とうとう行くことは叶いませんでした。この目で見届けたかったので残念です。

現在展示されているのは、新しくできた群れの巣なんだとか。まだ若い巣だからなのか、葉を運んでいるアリがとても少なかったです。これから定期的に行ったら、巣の成長を見られるのかな?

珍しい虫にたくさん出会える

多摩動物公園の昆虫館本館には、ハキリアリの他にも、さまざまな虫が生体展示されています。

ここはキケン!Gキブリ展示ゾーン
コノハムシ。わかる?
かわいいゲンゴロウちゃん

バッタの展示では、「孤独相」「群生相」を比較して展示されているのが興味深いです。人間にいろいろな人種や性格があるように、虫にも住む場所や環境によって大きな違いが生まれるということがよくわかります。

こちらは群生相のバッタ

エサが豊富で周りに他個体がいない環境でのんびり育つと、お互いを避け合うおとなしい「孤独相」になる。一方、エサが乏しく多くのバッタが1カ所に余儀なく集まり、他個体とぶつかり合いながら育つと、群れることを好む獰猛な「群生相」となる。性格だけではなく、見た目もまるで異なる。

引用元:こんなにありますバッタの謎|PRESIDENT Online

サソリとかタランチュラも生体展示されていて、外出自粛期間中にアホほどプレイした「あつまれどうぶつのもり」を思い出しました。とくにサソリは天敵で、サソリ島で倒されながらも捕獲しまくった思い出があります。もう3年も前の話になるんですねえ・・・。

威嚇されている間は動かないのが鉄則
乱獲の結果

多摩動物公園の昆虫園では、ハキリアリをはじめ昆虫に関してさまざまな研究を行っていることで知られており、「昆虫園の父」と呼ばれ、多摩動物公園の元園長で昆虫学者・矢島稔さんの書籍は、長男が本をたくさん持っています。私は読んだことがないですが、長男いわくとても面白いらしいです。

なので、ここだけの貴重な展示や標本などもたくさんあって、とても興味深いです。うちの子どもたちは二人とも虫が大好きなので、食い入るように見つめていました。

説明文の挿絵として本物の標本が使われている
モルフォ蝶きれい、いつか見てみたい
地味に私が映り込んでいるわけだが
虫の構造色って不思議

いちおう動物も見ました

多摩動物公園に行っているわけで、さすがに昆虫館だけ行くのもねってことで、いちおう動物も見ました。といっても写真をほとんど撮らなかった件。

ミミズクちゃん
ゾウさん
うさこ。
タヌキは寝ているらしく見れませんでした
キリンさん

ただこの時点で私、蝶のおかげでで8割は満足していたので、ささっと見て早々に撤退しました。園内は広くて見ごたえは十分なので、朝早く行って夕方までガッツリ遊べるのでご安心を!駐車場が混み合うので、近くに止めたい人は朝イチで行くのがおすすめです。

小腹がすいたので売店でポテナゲセットを買って食べました

虫嫌いは育児で克服できるかも

昆虫の話をあれこれ書いている私ですが、実は子どもが小さい頃までは大の虫嫌いで、夏場にセミがベランダに来ただけで大騒ぎしているような状態でした。長男が幼稚園の年中で仲良くなったお友達が昆虫好きで、ある時から急に家でも虫の話をよくし始めるようになり、私は当時虫が大嫌いだったので「うわ~嫌だなあ~」と内心思っていたのです。が、長男が図鑑を一生懸命見て一生懸命勉強しているのを見て、そして虫を見つけるたびに一生懸命説明してくれる様子を見ているうち、だんだん「なんか面白そうかも?」と思うようになってきました。だって子どもたちと四六時中一緒にいるのに、子どもの関心のあるものを「興味ない」って切り捨ててしまうのって、すごく勿体ないと思ったんですよね。そういえば戦隊ヒーローもそうやって深みにハマって行ったんでした。

大嫌いだった虫だけど、生態や性質、餌やちょっと残念なところを知れば、なんとなく悪いものではなくなってくるものです。カブトムシの仲間に「ゾウムシ」という虫がいるんですが、体を頑張って固くしようと頑張って進化した結果、羽が退化して飛べなくなったというエピソードを聞いて、なんかもう残念すぎると思いました。アホすぎて逆に愛しい!!

そんなふうに子どもたちと虫の観察を続けているうち、気づけばカブトムシの幼虫もイモムシも「気持ち悪い」とは思わなくなり、子どもたちと一緒にバッタやセミを追いかけ回すようになりました。育児って、大人にも未知の世界を広げてくれる大切な機会だと思います。今はもうセミもバッタもカマキリも怖くないよ!

ちなみに我が子たち、バッタやセミやトンボは基本的に素手で捕まえまるので、見ていて「すげえな」って思います。観察して写真を撮ったら、すぐに逃してあげるのが基本。アミやカゴに虫を閉じ込めるのは「可愛そう」なんだって。帳とかセミは羽が破れちゃうしね。虫を通じて思いやりや優しさも学んでいるようですよ。まあ、その割にカブトムシとクワガタムシは普通に家で育てているので、それはいいのかって話はあるんですが・・・。

おまけ:高幡不動も行ったよ

多摩動物公園のすぐ近くには高幡不動があります。結婚してすぐの頃に一回だけ行ったことがあったのですが、あまり覚えていないし、せっかくなので一緒にお参りすることにしました。

ちなみに高幡不動とは・・・

「高幡不動尊金剛寺」は、成田山新勝寺などとともに、関東三大不動のひとつとされる、真言宗智山派別格本山の寺院。本尊は不動明王。
平安時代初期に、慈覚大師円仁が高幡山を霊場と定め、山中に「不動堂」を建立、不動明王をご安置したのが始まり。
境内には室町時代に作られた「仁王門」や前述の「不動堂」、総重量1100Kgを超える巨像で日本一といわれる「丈六不動三尊」など貴重な文化財・寺宝が約20,000点あり。
また幕末に活躍した新選組副長土方歳三(日野市出身)の菩提寺としても有名で、今も多くのファンが訪れている。

引用元:高幡不動尊 金剛寺(日野)|おでかけガイド-東京版

土方歳三の菩提寺らしいです。そういや日野市ってやたらと土方歳三を推しているなあと思っていたのですが、なるほどそういう縁があったんですね。

五重塔
「降魔伝」ってゲームとかで出てきそうで
厨二病感を掻き立てるネーミング

高幡不動は紫陽花が有名らしく、6月1日からはあじさいまつりが開催されるんだとか。もしかしたら今も既にキレイなんじゃね?という期待を込めて行ったのですが、残念ながらあまり咲いていませんでした。きれいだったけど、満開なときに改めて来てみたいと思いました。

花びらが幾重にもなっていてきれいな紫陽花
青と紫がキレイな額紫陽花

全然関係ないけど、帰り道に小腹が減ったので、八王子ラーメンを食べました。しょうゆベースで玉ねぎのみじん切りが乗っているのが特徴です。うまかった。

びんびん亭って名前がなんというか
ストレートの細麺がいいかんじ

結び

多摩動物公園の昆虫園に行ったことといろいろな話を絡めてお伝えしました。どうですか、行きたくなりました?虫が苦手なママさんも、お子さんと一緒に勉強してみることで意外な発見ができるかもしれませんよ。昆虫園、ほんとうにおすすめです!

平日は一週間一歩も外へ出ないほど引きこもっている私なので、土日はしっかり太陽の光を浴びることが実はとても大切だと思っていて、動物園や植物園っていうのはその目的にはバッチリの場所なんです。この日は本当に有意義な一日を過ごせたなと大満足!市内・市外、県外かとかに関わらず、これからも積極的に出かけたいなと思いました。

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