おしん

ロバート・ハインラインと田中芳樹。 デビッド・ボウイと小椋佳が好きです。 よろしくおね…

おしん

ロバート・ハインラインと田中芳樹。 デビッド・ボウイと小椋佳が好きです。 よろしくおねがいします。

最近の記事

藤岡康太騎手によせて

  はじめに 野球界におけるミスターパーフェクトといえば、槙原寛己氏だ。彼の名前が長く取り沙汰され続けたのは彼の足跡によるものだが、ひとえに彼が『最後の人』だったという理由は大きいだろう。  槇原氏はいわゆる、『最後の完全試合達成者』として長く語り継がれてきた。完全試合を達成した投手は多数いる。中でも金田正一氏や八木沢荘六氏、外木場吉郎氏のような偉大な投手も列挙されているが、その名が槙原寛己ほどメディアに登場しないのは、やはり最後の人ではないからだろう。  最後の人というも

    • ディープインパクトが絡むと途端にアホになってしまうJRAに対して思うこと。

      はじめに  JRAという組織がある。言うまでもないが日本の中央競馬を管轄している。地方競馬に関することはNRAという組織が管轄している。今回はJRAと人間の奇妙な面白さについて書いてみることにする。 伝統と改革 何者も、あるいは何事も、変わらずにいられることは幸せなことだ。人間はそのうち大人という存在にならなければならないし、肉食動物はいずれ冷徹なハンターにならなければならない。草食動物はそうでないかもしれないが、いつか自分の命のために仲間を見殺しにする日が来るだろう。

      • Spotify auth 15のエラーをなんとかできた健忘録。

         Spotifyにログインしてエラーに悩まされる日がしばらく続いていた。めったに起きない、よくわからない問題としてエラー報告の数もなく、なんだかよくわからないですという公式からの回答に困っていたところ、凄まじい解決を見たので健忘録を書く。  話は早い。  C:\Windows\System32\drivers\etcの中にあるhostsという拡張子のないファイルが有る。まずこれのバックアップを取って、存在しない適当な拡張子を付けておく。そして原本のファイルをテキストなりワ

        • ポスターにいるおジャ魔女が一切出てこない映画の話。

          はじめに ハズレ映画に2時間盗まれたというのはよくある話だ。映画の日や1100円で見てなお、ダメージが少なくて良かったと思うよりも、失われた2時間を思うダメージのほうが大きい。ハズレ映画の爆発力というものは、精神をゴリゴリと削ってくれる。よくある話だが、未だに耐性はついていない。ワクチンがあれば自費でも打ちに行きたいものだ。 「あの映画、テレビでやるんだって。録画するからいっしょに見ない?」と尋ねられた。前売り券を買うほど前のめりになって映画館で見た、ハズレ映画『魔女見習い

        藤岡康太騎手によせて

        • ディープインパクトが絡むと途端にアホになってしまうJRAに対して思うこと。

        • Spotify auth 15のエラーをなんとかできた健忘録。

        • ポスターにいるおジャ魔女が一切出てこない映画の話。

          『代案を出せ』と『歩きスマホ』は、まあまあ似てる。

          寒い社会になったと思う 世の中には憲法や法律、条例に依らない規則めいたものがある。例題はなかなか出しにくい。それが時と場合、場所によって、『ルール』や『モラル』、あるいは『マナー』といった様々な言葉によって表現されるものだからだ。  野球なら大量リードしている場合に盗塁をしてはいけない、だとか、三国志大戦なら勝ち確の場面で計略を空打ちしてはいけない、だとか、夜遅くにベランダの洗濯機を回してはいけない、だとか、法律では禁止されていないものの、やるべきではない行為は世間にいくら

          『代案を出せ』と『歩きスマホ』は、まあまあ似てる。

          ログインパスワードをあちこち変えるとろくなことにならん。

          ログインパスワードをあちこち変えるとろくなことにならん。

          アメリカのゲームのキャラ、『デカい』よね。

           ゲームセンターCXという人気番組がある。詳細は今さら説明するまでもないと思うので割愛する。  その番組の中で取り扱われるゲームは、知っている作品もあれば、そうでない作品もある。中にはタイトルどころか、ゲームを作った会社の名前までわからない時もある。ニチブツとか、サン電子とか、そこらへんだ。ジャレコがギリわかる程度。時代だなあ、と思う。  そして番組を見ていた時、知らないゲームが紹介された。  その瞬間、ふと、無意識のうちに、感じたのだ。  これは日本のゲーム会社の

          アメリカのゲームのキャラ、『デカい』よね。

          阪急梅田百貨店、すごい。

           よくある話として、『やたらと声をかけてくる店員さんが好きになれない』というものがある。  ぼくもそのクチだ。そうじゃない人は、突然の訪問販売にも熱心に耳を傾けるのかと問えば、それはまた別の話だが。  それを避けるために、きったない格好をして買い物に行くのが、お店さんサイドには悪いけど好きだ。スニーカーとジーパン、無地のねずみ色のパーカーに袖を通せば、「ああこの人は『持って』なさそうだな」と思われて、遠巻きに会釈をしてくれる確率がぐっと増える。  カテゴリエラーの客が来

          阪急梅田百貨店、すごい。

          大阪市廃止案に反対する理由3『そもそも維新の会の政治能力が疑わしい編』

           政治に求められることとはなんだろうか。  それは調整と、それによって起きる再配分だ。  暴力的に、あるいは資本的に強いものだけがすべてを得る構造を是正するために、政治というものは誕生し、以降七転び八起きをくりかえしながらずっと生き続けている。  戦国時代がその例だ。  政治が機能していなかったか、はたまた政治が暴力に対してあまりにも弱かったために、やったもん勝ちの血みどろの世界がずいぶん続けられることになった。そして暴力が収まり、ようやく政治が復権すると、浮き沈みは

          大阪市廃止案に反対する理由3『そもそも維新の会の政治能力が疑わしい編』

          大阪市廃止案に反対する理由2『政治家と政治屋編』

           大阪にはイザコザが多い、らしい。  その原因は、ほかでもないおおさか維新の会だ。  それまでいさかいがなかったと言えばうそになるが、そのいさかいというものは、どの自治体にもある話だ。あなたの街にもあっちの市とこっちの市の中が悪い、という話はあるだろう。山口県と福島県のようなもので、そのいさかいは、裏を返せばみんなが求めていた切磋琢磨の競争だ。  あちらが立てばこちらも立つ。双方が双方を刺激し合い、サービスを提供し合う間柄だった。  それは今でいうところの、民営化が求

          大阪市廃止案に反対する理由2『政治家と政治屋編』

          大阪市廃止案に反対する理由1『デマ編』

           大阪市のホットなニュースについては、今さら書くまでもないので割愛することにする。それに対してぼくは反対したという証を、後世から糾弾されないように、このサービスが続く限りは残しておくことにする。  デマという言葉がある。その意味は以下の通りだ。 〔デマゴギーの略〕 ① 政治的効果をねらって、意図的に流される虚偽の情報。悪宣伝。 ② 根拠・確証のないうわさ話。流言蜚語りゆうげんひご。 出典 三省堂大辞林 第三版について  このデマという言葉を一番使っている人はだれか。

          大阪市廃止案に反対する理由1『デマ編』

          パンの袋をこそ再利用すべし。

           スーパーで貰える袋が有料化されてしばらくが経つ。  それから起きたことと言えば、『袋を買う』ことだろう。  なんだかなあと思う一方で、あれのない生活ももはや考えられないくらい、あの袋は生活に定着してしまった。薄いながら、よく働いてくれるやつだ。  ただあれを締め上げた理由も、よくわからない。なんのためにビニール袋が誕生し、それから紆余曲折があってポリ袋が誕生したのか、まったく経緯が無視されたままこうなってしまったのは、なんというか知性の敗北を感じないではない。  海

          パンの袋をこそ再利用すべし。

          日本生まれの幻の馬。

           問題。  日本産馬で初めて海外で国際G1を優勝した馬は?  シーキングザパール? タイキシャトル? 残念。彼らはマル外。  フジヤマケンザン? 国際G1じゃない。  正解は、そう、ステイゴールド……ではない。  正解は……  シーヴァという牝馬だ。  この馬は日本で生まれたのちに海外の馬主に買われ、国際G1に昇格した台一回のタタソールズゴールドカップを優勝した。  アイルランドのカラ競馬場で行われるおよそ2100mの芝のレースで、前身となるレースは古く196

          日本生まれの幻の馬。

          その車いすカッコいいじゃん、と言える社会が、目指す理想だと思う話。

           そのメガネ、新しくしたの? いいじゃん。  ということを言ったり言われたり、耳にしたことがあるだろう。  この状態を様々なことに平行移動させると、『その車いすどこで買ったの? どこのメーカー?』『その松葉づえ、軽くて取り回し良い?』『そのシルバーカー、容量や小回りは効く?』と言うことが出来る。  こういう言い方を実際にすると、ひどく不遜な顔をされるだろう。  ここに、バリアフリーの概念の、一つの壁があると思う。  バリアフリーの概念は、なかなかその実像を形成するこ

          その車いすカッコいいじゃん、と言える社会が、目指す理想だと思う話。

          やっぱり大阪は義理人情の街だった。

           大阪の田舎から、市内の下町に住んでもう何年も経つ。アパートの周りには、くねくねとした路地が無軌道に這って交差し、それに沿うように木造の平屋やエレベーターの設置義務がない程度のアパートが立ち並ぶ、ごみごみとした古い下町だ。  朝晩、窓を開けて過ごしていると、いろんな音が聞こえてくる。自転車の錆びたブレーキ音に和音をかける酔っ払いのオッサンの歌声。かかとをズルズル鳴らしながら歩くヤンキーのバカ笑い。ハイヒールのイラつきに合わせて高まる女の愚痴。子供の走る音、思いがけず顔を合わ

          やっぱり大阪は義理人情の街だった。

          貴族の飽食と王義之の精神、それらが生んだ書道という学術。

           先日、テレビを見ていた時、大変な衝撃を受けた。野球中継の合間に、ちょっとチャンネルを変えた時のことだ。時間にしてわずか十秒足らずのことだったが、大変、ショッキングな映像だった。  それはクイズ番組だった。出題は、こうである。 『数字の5の、正しい書き順はどっち?』  ただでさえこの問題に驚いたが、なんとこれに答えるだけで、一万円がもらえるというのだから、開いた口が塞がらない。縦から始めるか、横から始めるかを答えろという問題だ。そもそも、答えがないのに、答えようもないの

          貴族の飽食と王義之の精神、それらが生んだ書道という学術。