ダイエットという言葉から連想されるのは、やはり運動か、食事制限でしょう。

どのようなダイエットをするにしても、体重減少の主な要因はカロリーを減らすこと（消費カロリーより消費カロリーが多い状態）です。

しかし、ただ一日の食べる量を少なくすればいいというわけではありません。

例えば、
高タンパク質食は、摂食時の熱効果（食べたものを消化・処理するのに必要なエネルギー量）や、満腹感に関連するメカニズムによって、体脂肪の減少を促進する可能性があることがわかっています。

男性の体重減少を促進する食事パターンが数多くあります。

ここでは、その中でも専門家から評価を得ている、特におすすめのものをいくつかご紹介します。

DASHダイエット

メリーランド大学食品安全栄養共同研究所の科学アドバイザーであり、認定栄養士であるJulie Miller Jones博士は、減量に関心のある男性に、
「高血圧を止める食事法（DASH）ダイエット」を推奨しています。

DASHダイエットは、
もともとアメリカの国立心肺血液研究所が血圧を下げるために開発したもので、各食品グループから1日に何皿を目安に摂取すればよいかというガイドラインをもとに行われます。

特に、果物、野菜、全粒粉、低脂肪乳製品、植物油、魚、鶏肉に重点を置いた食事法です。

この食事プランではカロリー計算は必要ありませんが、1日の塩分摂取量を2,300ミリグラム以下に制限することが義務付けられています。

また、飽和脂肪酸、トロピカルオイル、砂糖入り飲料を多く含む食品を制限することも推奨されています。

Jones博士は、
「DASHダイエットは過度に食事内容を制限するものではなく、長期的に続けることが可能です。
私はいつも、『一生続けられないようなダイエットはしないほうがいい』と言っています。」

DASHダイエットは、無理な食事制限をするのではなく、ガイドラインに沿って、適切な量の食事をバランスよく摂取するダイエット法です。

DASHダイエットは、
血圧やLDLコレステロールの低下など、心臓の健康に役立つことで有名ですが、栄養価の高い食品と、適度な運動を推奨しているため、
減量にも効果的なのです。

13の研究のレビューによると、低カロリーのDASHダイエットは、他の低カロリー食よりも体重減少や脂肪減少に効果的であることが判明しています。

地中海式ダイエット

ボストン大学の栄養学教授で登録栄養士のJoan Salge Blakeは、
男性の減量のための最良の選択として、DASHダイエットと地中海式ダイエットの両方を推奨しています。

特に地中海式ダイエットでは、果物、野菜、全粒粉、魚、豆類を十分に摂取し、オリーブオイルなどの心臓に良い脂肪をたっぷり摂ります。

完全に除外される食品はありませんが、赤身の肉や甘いものは制限する必要があります。

2020年に行われたある研究では、地中海式ダイエットを取り入れている人は、取り入れていない人に比べて、体重減少が維持される可能性が2倍高くなることがわかりました。

研究者は、これは地中海式ダイエットによって、
食物繊維とタンパク質の摂取量が増えたことが関係している可能性があると指摘しており、どちらも満腹感や満腹感を高める効果があります。

地中海式ダイエットは、体重減少を促すだけでなく、高血圧、メタボリックシンドローム、2型糖尿病のリスク低減など、さまざまな健康効果につながることが指摘されています。

ファスティング

ファスティングは、多くの健康上の利点と関連付けられている人気の食事法です。

特に、間欠的なファスティングが注目を集めています。

決められた期間内に食事と断食を繰り返すことだそうです。

最も一般的なバリエーションの1つは、16時間断食し、
毎日8時間の間隔に食事摂取を制限する16/8断食である。

これはインスリンレベルを下げるのに役立ち、脂肪の減少を助けることができます。

断食は体を強制的にケトーシス（体が糖分の代わりに脂肪を燃料として燃やす代謝状態）にすることができると指摘しています。

興味深いことに、27の研究をレビューしたところ、このファスティングは、体重減少に関しては、カロリー制限ダイエットと同等の効果があることがわかりました。

植物性ダイエット

「男性には、減量のために植物ベースの食事をお勧めします。」
と、UCLA Healthの上級臨床栄養士であるDana Ellis Hunnes博士 は言います。

植物ベースの食事は、食物繊維、果物、野菜を多く含み、抗炎症作用があり、満腹感があり、筋肉と脳にエネルギーを供給します。

植物ベースの食事には様々なものがありますが、いずれも栄養価の高い植物性食品を重視し、肉、卵、乳製品などの動物性食品や、精製・加工食品を制限しています。

特に体重管理については、植物ベースの食事が過体重や肥満の予防、食事の質の向上、体重減少の促進に役立つことが研究で示唆されています。

また、減量をサポートするだけでなく、植物ベースの食事が筋肉の成長を促進し、炎症を抑え、必須ビタミンやミネラルを豊富に摂取できることを指摘しています。

さらに、植物ベースの食事が、心臓病、がん、2型糖尿病などの慢性疾患から保護する可能性があることが、さらなる研究で示唆されています。