凡将

自分への備忘録も兼ねて、旅行記を書き始めてみることにしました。

凡将

自分への備忘録も兼ねて、旅行記を書き始めてみることにしました。

最近の記事

みんなの九州きっぷで行くGoTo九州旅行記2日目/3泊4日

【2日目:2020年9月20日(日)】 朝5時半、セットしていたスマホのアラームが鳴る。眠い。どうして私はいつも始発に乗らなければ成立しないような旅程を組んでしまうのだろうか、と数日前の自分を恨みたくなる。しかし始発列車の力は偉大で、駅の電光掲示板に光る一番列車の発車案内を見ると、たちまち元気が湧いてくる。ここまで来ると一種の麻薬かもしれない。 6時22分発特急ソニック1号大分行きは各車両に十数人程度の客を乗せて博多駅を滑り出た。年配の車掌が博多を出る前から検札を始めてい

    • みんなの九州きっぷで行くGoTo九州旅行記1日目/3泊4日

      【1日目:2020年9月19日(土)】 私の勤める会社は元来、祝日は仕事日である。それを疎ましく思ったこともあるが、実際のところ世間が連休を謳歌しているときに合わせて旅行に行くのは得策ではない。予定を合わせるべき連れが居るなら別だが、一人旅なら尚更である。連休は電車は混むし、宿代も高くなる。だから土日に有給を繋げて3連休や4連休を作るときも、私はなるべく世間が連休でないときにやるようにしていた。平日に旅行していると通勤や通学ラッシュにあたることもあるが、それでも概して連休中

      • 青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記3日目/2泊3日

        【3日目:2020年8月31日(月)】 朝6時45分からのホテルの朝食バイキングを急いでかっ込み、7時9分発の岩国行き鈍行に駆け込む。今日は月曜日であるが、まだ少し時間が早いせいか車内の学生の数は少ない。それでも宇部で学生の何割かが入れ替わり、新山口で降りた数の3倍ぐらいの学生が乗ってきて4両の列車はたちまち満杯になった。扉の前に立ち止まらずに通路の方まで入れと車掌が何度も放送するが、スマホやおしゃべりに興じる学生たちはなかなか移動しない。115系列車の通路につり革はないか

        • 青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記2日目/2泊3日

          【2日目:2020年8月30日(日)】 朝6時、目覚ましで目が覚める。既に外は明るい。正味6時間寝たかどうかだが、宿に長居するのも性に合わないので、フロントでサービスのどら焼きと缶コーヒーを受け取って駅へと向かう。 米子には夜に着いて早朝に出るというパターンが多い。駅前にホテルも飯屋も充実しているから旅の拠点としては申し分ない町だが、これだけ山陰に来ているのに山陰の中心都市については夜の顔しか知らないというのは申し訳ないような気がする。米子に近く山陰の熱海とも呼ばれる皆生

        みんなの九州きっぷで行くGoTo九州旅行記2日目/3泊4日

        • みんなの九州きっぷで行くGoTo九州旅行記1日目/3泊4日

        • 青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記3日目/2泊3日

        • 青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記2日目/2泊3日

          青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記1日目/2泊3日

          【1日目:2020年8月29日(土)】 青春18きっぷが4回分余っている。使用期限は9月10日である。 今週を含めて、週末はあと2回あるから使いきろうと思えばできるけれど、取り急ぎ住んでいる愛知から18きっぷで行ける範囲に行きたいところがない。といってこのご時世だから買い取りは値がつかなそうだし、腐らせてしまうぐらいなら、と最悪一日中列車の中で過ごすのも覚悟でとりあえず計画を立ててみることにする。 今月は北海道と東北、先月は四国と九州に行っているから、今回行くなら北陸か

          青春18きっぷで行く山陽山陰旅行記1日目/2泊3日

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記4日目/4泊4日

          【4日目:2020年8月4日(火)】 翌朝、窓を開けてみると襟裳岬はまだ霧の中であった。そんな中で港の方ではなにやら作業をしており、カメラの望遠レンズで拡大してみると日高昆布を干しているようだ。 旅館に泊まるのは久しぶりである。そもそも私の旅行は夜遅く宿にたどり着いて早朝に出るようなものが多く、朝食や夕食の時間もバラバラであるから素泊まりのビジネスホテルを好む。しかしこの襟裳岬にはビジネスホテルなどあるはずもないし、夜開いている飲食店やコンビニもないから、二食付きの旅館に

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記4日目/4泊4日

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記3日目/4泊4日

          留萌駅の広々とした1番線ホームに1両のディーゼルカーがポツンと停まっている。これが留萌本線の深川行き上り2番列車であるが、本線を名乗る割にはあまりに物寂しい光景である。 留萌本線はかつて深川から増毛までの路線であったが、2016年に留萌増毛間が廃止され、以来残る深川留萌間も廃止が噂されている。実際2019年度の深川留萌間の営業係数は1821、すなわち100円の利益を出すのに1821円かかっており、赤字路線だらけのJR北海道の路線群のなかでもワースト2の値を叩き出している。留

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記3日目/4泊4日

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記2日目/4泊4日

          【2日目:2020年8月2日(日)】 朝8時、羽幌港から出る高速船に乗り込んで鞄を漁ったとき、はじめて酔い止めを家に忘れてきたことに気がついた。私は必ずしも乗り物に強い方ではなく、特に車と船では酔った経験が多くある。船は大きなフェリーであれば重心が安定しているためか揺れも少ないのであまり酔ったことはないが、身軽で快速に飛ばす高速船となると波に乗って落ちてを繰り返すため非常に胃に負担がかかる。4年前に沖縄の波照間島に渡ったときがその最たるもので、青い顔をしながらビニール袋を抱

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記2日目/4泊4日

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記1日目/4泊4日

          【1日目:2020年8月1日(土)】 6時41分、すずらん1号は千歳の駅を滑り出た。今回の切符は特急にも乗り放題であるから、千歳札幌間ぐらいの短距離であっても心置きなく特急を利用できる。室蘭始発のすずらんは乗車率15%程度と閑散としているが、千歳から乗り込む乗客も意外と少なくない。こういう周遊券でなくとも、これぐらいの短距離で懐を気にせずに特急に乗り込める財力と精神力をいつか身に付けたいものだと思う。 札幌で特急宗谷に乗り継いで7時30分発。こちらは結構な混みようであり、

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記1日目/4泊4日

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記0日目/4泊4日

          【0日目:2020年7月31日(金)】 金曜日は落ち着かない。というのも、旅行に出掛けるのがだいたい土曜の始発だからである。旅行で最も大事なものは天候であると私は確信しており、それゆえに週末の天候の予測精度が最高になる金曜日の土壇場まで旅行の決行判断を先延ばしにすることが多い。ゆえに金曜の午後ともなると、天気予報とにらめっこしながら、今週末は旅行に行くべきか行かざるべきか、行くとしたらどの順番で回るべきかについて何度も脳内で会議が開催される。 しかし今回に関しては、タイム

          公共交通機関で行く北海道限界旅行記0日目/4泊4日