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「動かない」年末のオススメ本

第5話がまさかの「ジョジョ」本編!! このチョイスは意外でした。原作となるストーリー「チープ・トリック」は↓に収録されています。興味のある方は、ぜひお近くの書店で探してみてください。

諸々の要素を考えると「原作をそのまま」ということはたぶんないはず。どういうアレンジを加えてくるか気になります。

2年連続のドラマ化、嬉しいです。来年の年末はどの話が選ばれるかな、というささやかな楽しみができました。コロナも落ち着いてきましたし、毎年の定番になればいずれは海外ロケも可能になるでしょう。そう「本場」を舞台にした↓の実写化です。荒木先生は諸外国でも高い評価を受けている方ですから、決して過度な期待ではないはず。

ドラマ版ではいわゆる「スタンド」要素が薄められていますが、それは↓も同じ。だからこそ実写との親和性が高いし、ある意味でNHKさんにしかできないことだと思います。ぜひご検討を!

漫画家・岸辺露伴が主役を務める話は、本編でもスピンオフでも傑作揃い。長編には長編の面白さがありますが、荒木先生の持ち味である「クセの強いキャラクター」「スリル&サスペンス」はこういう短編シリーズでこそ輝くのかもしれません。

そして優れたクリエイターの作品は「他の作家の感性を刺激し、創作意欲を駆り立てる」という性質も備えています。その代表例が↓です。各作家たちの荒木先生及び「ジョジョ」に対する深い理解と愛情が詰まっています。かなりハードルを上げて読みましたが、軽々と飛び越えてくれました。特に「Blackstar.」は秀逸。

ちなみに「ジョジョ」本編を題材にした長編小説も存在します。いくつかありますが、私のオススメは西尾維新先生の書かれた↓です。

「ジョジョ」ぐらいの長期連載になると、どうしても「ん? これはおかしいな」とモヤモヤする箇所が出てきます。しっくり来ないというか辻褄の合わない部分が。↑はそれを丁寧に拾い、伏線として活用しています。しかも説得力のある理由づけをしているから「そういうことだったのか!」とスッキリできる。「熱心に読み込んだファン兼敏腕作家」の著者だからこそ成し得た最高の仕事です。

読書メーターのレビューには「本歌取りのノベライズだが、ある意味で本歌を超えている」西尾維新! 貴様読み込んでるな! あなたのジョジョ愛が丁寧に行き届いたこの労作! 私は敬意を表するッ!」と書きました。お世辞ではありません。ジョジョのファンの皆様、どうぞご一読を。

今年の暮れも「ジョジョ」が熱い!!! 日中は健康のために適度に出歩き、夜はTVの前で「動かない」。そんな年末休みもアリですよね。ぜひ。

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