マガジンのカバー画像

【連続小説】 冒険ダイヤル

40
おさななじみとの再会を願う、高校生たちの物語。 そこには小さな謎解きが待っています。
運営しているクリエイター

記事一覧

冒険ダイヤル(39) 杭と杖

(前回まで) 謎解きは中途半端なまま。ふかみたちは魁人の置き手紙の意味を考えている。 ち…

アイチャイム
3か月前
9

冒険ダイヤル(37) 五十円のゆくえ

(前回まで) 謎解きゲームをしながら、駿は小学生のころの思い出をふりかえっていた。 鶯町…

アイチャイム
4か月前
11

冒険ダイヤル(36) 伝えられずにいたけれど

(前回まで) 謎解きを終わらせたくない駿とふかみ。陸の言葉がきっかけで隠されたアナグラム…

アイチャイム
4か月前
10

冒険ダイヤル(34) ラブレターの書き出し

(前回まで) 駿・陸・絵馬の三人は、喫茶店でふかみの帰りを待っている。謎解きゲームは暗礁…

アイチャイム
4か月前
10

冒険ダイヤル(33)橋の向こう側

(前回まで) 幼馴染みの魁人と再会するため謎解きゲームをしたふかみたちは〈帰ってほしい〉…

アイチャイム
4か月前
5

冒険ダイヤル(32) そうだけど、そうじゃない

(前回まで) 一同は箱の中から出てきた魁人の手紙に心を乱された。 喫茶店に残された駿と陸…

アイチャイム
4か月前
6

冒険ダイヤル(29) 幾夜ねざめぬ

(前回まで) 魁人の指示でヒントをみつけた四人は集まって謎解きに取り組もうとしている。 駿は祠で拾ってきた袋を受け取ると無言で中を調べ、取り出した物をみんなの前に並べた。   ひよこ柄のタオル、 手のひらに乗るサイズの木箱、 端の破れた数枚の小さな紙 深海と陸はようやく駿と絵馬のいる喫茶店にたどり着いたところだったが、 外気温との差がありすぎて座席に倒れこんだ。 滝のように汗が流れ出す。 「涼しい所に来るとさっきまでヤバかったのがわかるね」 椅子の背にもたれて陸はシャツ

冒険ダイヤル(28)忠告 

(前回まで) ふかみたちは謎解きのヒント・七つの文字を集め終わった。問題を解けば〔蓋〕が…

アイチャイム
5か月前
6

冒険ダイヤル(35) 君通ふ夏

(前回まで) 謎解きをあきらめきれない駿は、残されたメモから手がかりを探している。 アル…

アイチャイム
4か月前
9

冒険ダイヤル(31) 来年の約束

(前回まで) 幼馴染みの魁人からの手紙を読んだふかみは小学生のころの彼を思い出していた。…

アイチャイム
4か月前
6

冒険ダイヤル(30) 今は夏

(前回まで) ふかみたちは七枚のカードを手がかりにしてからくり箱を開けようとしている。 …

アイチャイム
4か月前
7

子供は見ないでね 【短編】

「おれたち三人でクリスマス会しようぜ」 魁人がそう言い出した。 「三人だけで?」 「そう。…

アイチャイム
5か月前
17

冒険ダイヤル(27) 七つのお祝い

(前回まで) 4人の高校生は魁人が仕掛けた謎解きゲームを続けている スマホが鳴動した。 今…

アイチャイム
5か月前
9

冒険ダイヤル(26) 嘘はついてない 

(前回まで) 高校生のふかみたちは謎解きゲームをしながら、幼馴染みの魁人を探している。彼を思わせる赤いスニーカーの人物を発見した。 いつだったか駿と三人でおやつを食べようとして公園のベンチに並んで座っていた。サラダせんべいと魚肉ソーセージと紙パックのジュースだった。 せんべいの袋を切ろうとしてギザギザのところをつまんだらビニールが伸びてしまった。力を入れれば入れるほど伸びるだけで開けられない。 困っていると魁人は歯で噛みちぎって切り口を作り、そこから開けてくれた。 次に魚肉