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観る方のバレエ

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バレエ鑑賞が好きです。

バレエ鑑賞が好きです。

初めて観たバレエは、パリ・オペラ座のドン・キホーテ(DVD)。
主役はオーレリ・デュポンとマニュエル・ルグリでした。
とても小さかったのですが、家にバレエのDVDがこれしかなかったこともあり、何度も何度も観ました。今でも私の中での王道のドンキと言えばこれです。

初めて観たバージョンに影響を受けるということは割とよくあることではないかと思うのですが、私の場合王道と言えば、ドンキは前述の通りオペラ座

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ラ・バヤデール ボリショイ・バレエ in シネマ

ラ・バヤデール ボリショイ・バレエ in シネマ

先日、ボリショイ・バレエ in シネマ Season 2020 - 2021から、『ラ・バヤデール』の公演を観てきました。なんちゃって観劇記録です。

1.ボリショイ・バレエ in シネマについてボリショイ・バレエ in シネマでは、ロシア・モスクワにあるボリショイ劇場で収録された公演映像を、映画館で鑑賞することができます。シーズンごとに演目のラインナップを変えながら、世界各国で上映されている企画

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バレエ界の、2月の勝者

バレエ界の、2月の勝者

もう初旬とも言えなくなってきているが、better late than neverということで。

2月の初め頃と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。

まず浮かぶのは首都圏の中学受験。私も経験者の一人だ。

だが最近の私には、この時期を迎えると中学受験の思い出よりも興奮させられる、バレエ界のイベントがある。

ローザンヌ国際バレエコンクール(Prix de Lausanne)である。

ローザンヌ

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ざっくりバレエ #3 ドン・キホーテ

ざっくりバレエ #3 ドン・キホーテ

そう昔でもない昔、ある街にラブラブな男女がおりました。男は床屋、女は街の旅籠の看板娘でした。
時を同じくして、中世の騎士物語に夢中になっていた老人がついに自分を騎士だと思い込み、従者を連れて旅に出ました。

老人は旅の途中で例のカップルのいる街にやって来ます。
2人は街では公然のカップルだったものの、女の父親である旅籠の主人は結婚に反対していました。
主人は娘の結婚相手にと言ってどこの馬の骨とも知

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ざっくりバレエ #2 ジゼル

ざっくりバレエ #2 ジゼル

むかしむかしあるところに、病弱な村娘と結婚詐欺師とストーカーがおりました。

ストーカーは村娘に密かに恋心を寄せていましたが、娘は一切気づいておりませんでした。

一方詐欺師は、婚約者がいるにも関わらず貴族の身分を隠して村娘に近づきました。娘は上っ面に騙されて惚れ込み、調子に乗った詐欺師は彼女に結婚を誓います。(クズ)

悔しいストーカーは詐欺師の本性を暴こうと奮闘し、その甲斐あって詐欺師の本当の

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振付家と劇場支配人 掌編小説

振付家と劇場支配人 掌編小説

「どうだろうか、バレエが盛り上がっているいま、人気のあるダンサーたちを一堂に集めて一つの作品を作るというのは」

「それは良い考えです」

「そうだろう。大スターたちが同じ舞台で踊るんだ。成功したら劇場支配人としてこんなに嬉しいことはない」

「いやはや、振付家としてやってきて過去にこのような例は思い出せません。
一人ずつ踊る順番について、まず最も年長でキャリアも長いタリオーニが最後ということには

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ざっくりバレエ #1 眠れる森の美女

ざっくりバレエ #1 眠れる森の美女

むかしむかしあるところに、小さな国がありました。

ある日王様と王妃様のもとに女の子が生まれました。
お姫様の誕生を祝うパーティが開かれますが、ポンコツ式典長が1人の魔女を招き忘れてしまいます。
怒り狂った魔女は、お姫様に「16歳の誕生日に死ぬ」呪いをかけますが、その場にいた妖精によって死ぬのではなく「100年の眠りにつく」にあっさりと変えられます。

姫の16歳の誕生日に盛大なパーティが開かれ、

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