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KEYTALK

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続けたもん勝ち KEYTALK 「DANCEJILLION」

続けたもん勝ち KEYTALK 「DANCEJILLION」

ライブ漬けの間隙を縫うようにリリースされた8枚目のアルバムは、KEYTALKが続けてきた一つの結晶でもあったように思います。
CDジャケットを見れば一目瞭然。
でかでかと「祭」の文字が中央にあり、よくよく見てみるとその文字は「無限大のダンス」を表現した造語でありアルバムタイトルの「ダンスジリオン」から構成されています。

お祭りバンド、踊れるバンド。
2010年代からロックシーンを引っ張ってきたK

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【ライブレポ】KEYTALK 【文学少年の苦悩】

【ライブレポ】KEYTALK 【文学少年の苦悩】

人差し指を下にやる手は少々いらだっているように見えました。
まずは上手の袖を見て一度ベースを指し、続いてはせり上がったホールの後方に対して主張しています。
何かを下にするようにと指示しているようでした。
エアーで動かす手の動きは目に見えて強くなり、苛立ちが伝わってきます。
このジェスチャーの意図は最後までわかりませんでしたが、察するにチューニングをもう少し下に合わせてほしかったのかもしれませんし、

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【ライブレポ】KEYTALK LIVE HOUSE TOUR 2023 郡山公演

【ライブレポ】KEYTALK LIVE HOUSE TOUR 2023 郡山公演

この日チョイスされた曲は日替わり曲含めメロディ先行のものが多いという印象で、歌詞には小難しい単語が並んでいるものの大きな意味はないように見えます。
1Aから大サビまで起伏ともに展開していく物語というよりも、リズムに合わせて羅列していった単語の塊という感じで、現れていく文字は意味をもたない記号のようです。
脳のどこかの機能を封じ込めて感覚的、反射的に放たれる文字はもしかしたら、文明のなかった時代に通

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【ライブレポ】KEYTALK LIVE HOUSE TOUR 2023 岡山・熊本公演

【ライブレポ】KEYTALK LIVE HOUSE TOUR 2023 岡山・熊本公演

※ややネタバレあります。

同じであることに逆らうことは結構難しいはずです。
全国20を越える会場を巡るライブハウスツアー。
去年はキャパの小さな会場を中心に計50箇所のツアーを完走しました。
去年は一応新EPのリリースも重なっていましたが、今年のツアーはなにか新譜を引っ提げてというリリースツアー的なものではありません。
ツアーからお披露目された曲は一曲ありますが、タイミングがたまたまそこだっただ

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【ライブレポ】KEYTALK巨匠 35歳の弾き語り day2(20230526)

【ライブレポ】KEYTALK巨匠 35歳の弾き語り day2(20230526)

1988年生まれ、「ハンカチ世代」とかつて言われたこの世代は、今ではそれぞれが突出した存在となり誰かが引っ張っているという感覚も薄れたため、もはや柳田世代やマー君世代などと言われることすらもなく「88年世代」と一挙にまとめた呼び名で呼ばれています。
少なくとも野球だけでみれば●●世代なんてひとくくりにされて特別な扱いを受けることなどそうそうなく、最強世代の一つといって間違いないでしょう。

KEY

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【ライブレポ】KEYTALK 小野武正弾き語り企画「ゴ会」vol.2

【ライブレポ】KEYTALK 小野武正弾き語り企画「ゴ会」vol.2

様々ある●●力のなかで一番奥が深く難しいのは、もしかしたら「コミュ力」ではないでしょうか。
自分にコミュ力があると豪語出来る人は、たとえ端から十分有るように見える人でも世の中にそうそういないと思います。
例えば集中力とか、忍耐力なんかは他人がどうというより自分自身の心持ちなので、得意な●●力としてカードをたやすく切れる一方で、コミュ力となると相手があってのこともあります。
生身の人間相手だとどうし

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【ライブレポ】KEYTALK 下北沢駅前広場プロジェクト ~Welcome! We LOVE!シモキタ!~

【ライブレポ】KEYTALK 下北沢駅前広場プロジェクト ~Welcome! We LOVE!シモキタ!~

10年前の地下化以降、駅周辺の整備が進められてきた世田谷区・下北沢。
古着やアンティークの店が所狭しと並ぶ、言わずと知れたおしゃれタウンです。
足を踏み入れることで得られる人生のスタンプがあると信じ、大学生の頃は何度か行っていましたが、南西口が整備されて複合施設が出来、東口にバリアフリーの大きなスロープや広めのロータリー?が完成してからはなかなか行く機会もなく、先日の「ゴ会」でようやく初めて駅周辺

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【ライブレポ】小野武正人生初の弾き語り企画!! 「ゴ会」vol.1(2023年4月8日)

【ライブレポ】小野武正人生初の弾き語り企画!! 「ゴ会」vol.1(2023年4月8日)

2023年4月8日に、4人組ロックバンド・KEYTALKの小野武正(Gt.)による弾き語りライブ「ゴ会」が開催されました。

ボーカルではない男の弾き語りこれを読まれる方には釈迦に説法というか改めて記す必要のないことかもしれませんが、KEYTALKはツインボーカルからなっています。
中性的な声の首藤義勝(Ba.)と、太くて武骨な巨匠(Gt.)の2人がボーカルをつとめ、ドラムの八木氏や武正の役割はコ

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【ライブレポ】千也茶丸(KEYTALK義勝)茶会-放浪編- 新宿LOFT第二部

【ライブレポ】千也茶丸(KEYTALK義勝)茶会-放浪編- 新宿LOFT第二部

2023年3月9日(木)。
新宿LOFTにて、4人組ロックバンド・KEYTALKのベースボーカルである首藤義勝による弾き語りライブ「茶会-放浪編-」が開催されました。
千也茶丸はソロの名義です。

インディーズかそのころにソロでの弾き語りはやっていたようですが、いつからかご無沙汰になり、復活したのがここ数年(このあたり情報間違ってるかもしれません)。
いつもであれば手にしないギターを持って、流浪す

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【ライブレポ】KEYTALKの武道館で舞踏会 〜shall we dance?〜2

【ライブレポ】KEYTALKの武道館で舞踏会 〜shall we dance?〜2

解放区「今日初めて観た人ー!」パラパラと手が上がった客席に向かい、8kg減量して随分スリムになった小野武正(Gt.)は「これから長い付き合いになりそうですね」と呼びかけ、多数の手が挙がった「2回目以降の人ー!」の後には「おまえら一生離さねぇからな!」と叫びました。
アンコール2曲目、ラスサビで飛びだした無数の銀テープを広げてみると「また遊ぼうぜ」の文字が。
2023年3月1日、広い会場を右へ左へ、

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【ライブレポ】大ナナイト vol.143 KEYTALK×フレデリック(2022.4.19)

【ライブレポ】大ナナイト vol.143 KEYTALK×フレデリック(2022.4.19)

2022年4月19日、フロアを踊らせる2組のバンドが渋谷の夜に相まみえました。
「MONSTER DANCE」などで名を馳せたKEYTALKに、今もTikTokで使われるほど人気の「オドループ」を生み出したフレデリック。
バンドにはアイドルと違って振り付けなど基本的にはあるはずもないのですが、この二曲に限ってはMVでダンスシーンがあったり、実際のライブでも誰に言われるでもなくお客さんが振りをつけて

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【ライブレポ】KEYTALK 2021年全国ツアー Zepp Tokyo 1日目

【ライブレポ】KEYTALK 2021年全国ツアー Zepp Tokyo 1日目

「この4人で」

ギターボーカルの巨匠(寺中友将)はMCトークでこう言いました。

「音楽をやることが幸せなんだなって」

ふと目を抑えました。
まさかの男泣きです。

アンコールでの出来事でした。

4ピースバンド・KEYTALKがこの10月から11月にかけ、全国10会場を巡るツアー「最高の笑顔でいきますよ!よーい!ACTION! ~お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれませんね。~」を開催

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【ライブレポ】KEYTALKオンラインライブ 2010-2020 【REQUEST】

【ライブレポ】KEYTALKオンラインライブ 2010-2020 【REQUEST】

今回は、11月29日(日)に行われたKEYTALKの第3回となるオンラインワンマンライブ「4密サウンドでSUTEKI HOME 〜甘い甘い蜜のよう〜」2010-2020 REQUEST のライブレポです。

3カ月連続での開催となったこのオンラインライブ、第1回は「2010-2014」、第2回は「2015-2020」と、KEYTALKが活動してきたこれまでの10年あまりの期間を半分に区切り、それぞ

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KEYTALKにハマるきっかけを作った 夢みるアドレセンス「ファンタスティックパレード」

KEYTALKにハマるきっかけを作った 夢みるアドレセンス「ファンタスティックパレード」

卓越したビジュアルを持つ夢みるアドレセンス(夢アド)が、メジャー4枚目のシングルとして2016年に「ファンタスティックパレード」をリリースした。前稿で紹介したメジャーデビュー曲「Bye Bye My Days」から1年後の曲であった。

この曲は、僕がKEYTALK好きになるきっかけを作ってくれた曲でもある。

「Bye Bye My Days」を聴いて受けたインパクトは前稿でも書いた通りだが、2

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