春はもうあの空の中に。
あるクレームがあって、お客様のところへ訪問することになった。詳しくは書けないけれど、本来なら怒鳴られたっておかしくないほどの致命的なものだった。
けれども、その女性のお客様は、とても心のやわらかな方で「もしも、他の人にも同じようなことが起きてはいけないと思って電話しました」とまるでクラスの委員長が、みんなのために手を挙げて、勇気を持って発表してくれているような、そんな清々しさだった。
私は店をすぐに出た。これからクレームでお客様の家へ行くというのに、まるで懐かしい友達にで