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【藤原定家の字】本気とオフの落差 明月記の人間味 「かづらき」フォントは定家の書にヒント

東京国立博物館の特集展示(藤原定家「明月記とその書」2023/6/27 (火) ~8/6(日))へ行き、「ヘタウマ」と呼ばれていることを初めて知った。たまたま今まで、藤原定家の比較…

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9か月前
31

【法然】 勝林院で380人を論破 最後は2000人の僧による平和フェス?!‥創建は藤原道長の妻 倫子の弟《寂源》‥声明の聖地

東博で法然展が開催されているので、法然さんにまつわる大好きなエピソード、壇ノ浦の戦いの翌年鎌倉時代に入ったばかりというタイミングで数多の僧をその教えで無双論破し…

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2週間前
3

【三の丸尚蔵館 所蔵】皇室固有に限らず…上流貴族との贈答品ぐるぐるネットワーク(目から鱗)

先日参加したギャラリートーク冒頭で全く知らなかった歴史的な文化を知った。皇室に伝来する美術品は必ずしも天皇家固有のものとは限らず、その背景には皇室と上級貴族の間…

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1か月前
7

雲紙本和漢朗詠集 伝藤原行成(国宝予定) 研究員さんギャラリートーク@皇居三の丸尚蔵館 詳細解説を聞いて解像度200%

雲紙本和漢朗詠集、現物は1000年前の平安時代中期のものだということが終始現実とは思えない強烈な美しさ「どうしてこんなに美しい?」知りたい衝動にかられる中、研究者の…

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1か月前
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更級日記 藤原定家筆(国宝) 研究員さんギャラリートーク@皇居三の丸尚蔵館 とても詳しい解説聞いて解像度200%

書跡担当の研究員さんから展示品の見どころなど詳しいお話を聞いてきました。ギャラリートーク後、個別に質問されてい方が多数いてマニアックで深い情報をさらに知ることが…

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1か月前
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【明月記】伝来図解 現存は藤原定家72歳清書版 80歳最晩年6年分日記消滅..一時おにぎり状態を救出 国宝修復に徳川家康の写本活躍

現存する藤原定家 自筆の日記「明月記」は全て定家が晩年に清書した72歳当時の字で、日々定家が書いていた日記は清書後に消滅し残っていない。清書作業は定家だけでなく右…

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1か月前
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【明月記】【藤原定家】【冷泉家 蔵】時系列 徳川家康・天皇のアシスト【ブラタモリ】現存唯一の公家邸宅 登場

鎌倉時代に書かれた小倉百人一首の撰者 藤原定家の日記「明月記」の原本が現在まで伝わってきた経緯を調べると定家の子孫である冷泉家が守り伝える中で驚きの過程を経てい…

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1か月前
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【藤原定家の功績】古今和歌集 土佐日記 更級日記 源氏物語..現存最古写本 国宝多数 平安書物残す

教科書に載る平安時代の歴史的書物。古今和歌集、源氏物語、土佐日記、更級日記の作者原本は残っていなかった。知っているものは残っていると思い込んでいた。平安時代に書…

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2か月前
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【藤原道長 御堂関白記】【藤原定家 明月記】図解 貴族の日記原本残る背景 【天皇 勅撰和歌集】は一つも残らず

1000年前の藤原道長の日記原本が現存し世界遺産で、 800年前に書かれた藤原定家の日記原本も現存し国宝であること。残っていないと思い込んでいたものの存在を知った時の驚…

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2か月前
10

【国宝 手鑑翰墨城】藤原行成 藤原公任 藤原佐理の書 光る君へサービス展示?!

MOA美術館で毎年この時期に開催されている名品展。今年は国宝【手鑑 「翰墨城」】が展示され、翰墨城に収められた311葉(枚)の書のうち、大河ドラマ「光る君へ」の登場人…

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2か月前
14

【明月記】藤原定家の父「藤原俊成」91歳 臨終に食べた雪 (800年前の詳細な記録)

藤原俊成は、崇徳天皇、後白河天皇から愛され、後鳥羽天皇からは90歳を盛大に祝われるほどの人柄で、生涯現役で和歌の道に邁進し、亡くなる二週間前まで歌集の合点を行い、…

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3か月前
6

生オーケストラ圧巻 ロック原曲大河ドラマ平清盛【タルカス】《吉松隆の「英雄」コンサート》

大河ドラマ平清盛きっかけで知ったタルカスを、原曲の作曲者キースエマーソンの命日、そして吉松隆さんの古希祝(70歳)の特別な日に、生オーケストラで聴いてきた。新たな…

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7か月前
9

【トーク編】映画あつもの(監督・脚本 池端俊策)上映イベントー麒麟がくるの理解深まるー

2023年3月18日に開催された池端先生唯一の監督作品 映画『あつもの』上映イベントのうち、池端先生のトークパートで、『あつもの』に影響を与えた実体験や、作品に必ず反映…

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10か月前
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【全体編】映画あつもの(監督・脚本池端俊策)上映イベントー麒麟がくるの理解深まる一

2023年3月、1999年公開 池端先生唯一監督作品「あつもの」の上映会があった。先生と一緒に作品を観た後に、お話も聞けるという貴重な機会だった。トークコーナーでは、先生…

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10か月前
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【佐伯祐三展】に行く前に《モーリス・ド・ヴラマンク》を味わう アートとクラシックとロック感

ヴラマンクから影響を受けた画家佐伯祐三の展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催中。佐伯祐三についてはヴラマンクを調べていた過程で知った。展覧会があったら今一…

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1年前
10

【麒麟がくる】脚本家 池端俊策氏 講演会 内容まとめ⑤

池端俊策氏(脚本家)講演会 脚本家の仕事~NHK大河ドラマ「麒麟がくる」を振り返って 講演内容まとめの続き 池端先生の講演会 内容まとめ ①はこちら ②はこちら ③はこ…

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1年前
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【藤原定家の字】本気とオフの落差 明月記の人間味 「かづらき」フォントは定家の書にヒント

東京国立博物館の特集展示(藤原定家「明月記とその書」2023/6/27 (火) ~8/6(日))へ行き、「ヘタウマ」と呼ばれていることを初めて知った。たまたま今まで、藤原定家の比較的綺麗に見える字を目にしてきていたのだった。明月記の原本はまさに私的な日記らしく「日常・人間味」が感じられるオフモード感あふれる字体だった 笑  悪筆(字が下手)能筆(字が上手)という単語も知り、 今回の展示のような「オフモード」の字 フォントになった「本気モード」の字 定家の字の違いを見る楽し

【法然】 勝林院で380人を論破 最後は2000人の僧による平和フェス?!‥創建は藤原道長の妻 倫子の弟《寂源》‥声明の聖地

東博で法然展が開催されているので、法然さんにまつわる大好きなエピソード、壇ノ浦の戦いの翌年鎌倉時代に入ったばかりというタイミングで数多の僧をその教えで無双論破したという伝説の【大原問答】という大きな出来事と、その伝説の地である京都大原の【勝林院】そして宗教音楽【声明】についてまとめ。 平安末期から鎌倉時代に入った頃、源平合戦で武士が戦っていた一方で、後の日本仏教界に大きな影響を与えた事件が起きていた しかも、その仏教界において伝説の地となった勝林院を今から1000年前に開

【三の丸尚蔵館 所蔵】皇室固有に限らず…上流貴族との贈答品ぐるぐるネットワーク(目から鱗)

先日参加したギャラリートーク冒頭で全く知らなかった歴史的な文化を知った。皇室に伝来する美術品は必ずしも天皇家固有のものとは限らず、その背景には皇室と上級貴族の間で行われていた贈答品ネットワークの存在があった   これは、三の丸尚蔵館所蔵品以外も含めた中世から近世の名品と言われるような国宝・重要文化財などの伝来を理解するうえで基本となる部分ではないかと。この背景をふまえると《なるほど、だからこう伝わっていたのか》と点と点が繋がった 文化財の伝来を考えるときの重要事項、 しかし

雲紙本和漢朗詠集 伝藤原行成(国宝予定) 研究員さんギャラリートーク@皇居三の丸尚蔵館 詳細解説を聞いて解像度200%

雲紙本和漢朗詠集、現物は1000年前の平安時代中期のものだということが終始現実とは思えない強烈な美しさ「どうしてこんなに美しい?」知りたい衝動にかられる中、研究者の方の説明を聞けるという神イベント。そして、驚きの綺麗さを目の当たりにした参加者の方々からあふれ出る「巻物細部・保管状況・原料って??」と、初めて聞く単語だらけのディープな質問の数々で理解度がとんでもなく上がりました 冒頭の写真 この類例を見ない貴重な斜めのデザインは4/7まで! 巻物前半 対角線(斜め)、 巻物後

更級日記 藤原定家筆(国宝) 研究員さんギャラリートーク@皇居三の丸尚蔵館 とても詳しい解説聞いて解像度200%

書跡担当の研究員さんから展示品の見どころなど詳しいお話を聞いてきました。ギャラリートーク後、個別に質問されてい方が多数いてマニアックで深い情報をさらに知ることができるという。特に知りたかった藤原定家の更級日記写本の解像度が上がり過ぎて大興奮の機会。今回のイベントは三の丸尚蔵館会館30年以来初めての試みとのこと ギャラリートーク概要更級日記 (国宝)藤原定家筆 写本そもそも更級日記とは ▼高梨研究員の解説 この更級日記の写本はいつ頃書かれたものか鎌倉時代前期、藤原定家の晩

【明月記】伝来図解 現存は藤原定家72歳清書版 80歳最晩年6年分日記消滅..一時おにぎり状態を救出 国宝修復に徳川家康の写本活躍

現存する藤原定家 自筆の日記「明月記」は全て定家が晩年に清書した72歳当時の字で、日々定家が書いていた日記は清書後に消滅し残っていない。清書作業は定家だけでなく右筆(書写能力に長けたもの)を動員して行っているため、定家以外の筆跡も含まれているものが残る 現存する明月記原本とは…  定家が日記を書いていた期間と現存する日記の期間との関係、定家72歳の出家時に編纂された後、どういった過程を経て伝わっているのか 昭和55年の冷泉家の調査開始時から調査に携わり、冷泉家時雨亭文庫の

【明月記】【藤原定家】【冷泉家 蔵】時系列 徳川家康・天皇のアシスト【ブラタモリ】現存唯一の公家邸宅 登場

鎌倉時代に書かれた小倉百人一首の撰者 藤原定家の日記「明月記」の原本が現在まで伝わってきた経緯を調べると定家の子孫である冷泉家が守り伝える中で驚きの過程を経ていた 書物を守るために尽力した意外な人物が! 徳川家康は藤原定家のファンで冷泉家に伝わる書物の価値を上げ、徳川秀忠は天皇を巻き込んで明月記を保管する冷泉家の蔵(御文庫)ごと封印し天皇の許可がない限り開けられない正倉院状態にして守っていた たとえ貴族の子孫の家であっても継承は容易ではなく、昭和55年には個人レベルでの家

【藤原定家の功績】古今和歌集 土佐日記 更級日記 源氏物語..現存最古写本 国宝多数 平安書物残す

教科書に載る平安時代の歴史的書物。古今和歌集、源氏物語、土佐日記、更級日記の作者原本は残っていなかった。知っているものは残っていると思い込んでいた。平安時代に書かれた古代文学の作者原本が伝わるのはごく稀で、残っていないのが当たり前、平安時代に作られた写本ですら伝わるのは困難だった… そんな中、平安末期から鎌倉時代前期を生きた藤原定家は平安時代の書物の写本を多数作り、後世で現存最古となる写本を残していた。その藤原定家の「書物を残した人」としての功績を調べてみた 【平安中期の

【藤原道長 御堂関白記】【藤原定家 明月記】図解 貴族の日記原本残る背景 【天皇 勅撰和歌集】は一つも残らず

1000年前の藤原道長の日記原本が現存し世界遺産で、 800年前に書かれた藤原定家の日記原本も現存し国宝であること。残っていないと思い込んでいたものの存在を知った時の驚き。この二つは教科書に載っていなかったような記憶。では誰もが知る有名な日記は原本が残っているのか?興味が湧いて調べると、二つの日記が現存するその奇跡のレベルが分かった 【藤原道長の日記】東京国立博物館で貴重な展示! 『特別展 やまと絵―受け継がれる王朝の美―』 2023年10月11日~12月3日  道長の日記

【国宝 手鑑翰墨城】藤原行成 藤原公任 藤原佐理の書 光る君へサービス展示?!

MOA美術館で毎年この時期に開催されている名品展。今年は国宝【手鑑 「翰墨城」】が展示され、翰墨城に収められた311葉(枚)の書のうち、大河ドラマ「光る君へ」の登場人物 藤原行成と藤原公任の書を発見。数ある書の中からタイムリーなニーズを汲んで?!42葉(枚)展示のうち10葉(枚)がこの二人の書。配分多め。何も調べずに行ったのでテンション上がりました 今年は「光る君へ」の効果で、 古い時代に書かれた「書」を楽しめる年になりそう ———————— MOA美術館は、所蔵品ほぼ写

【明月記】藤原定家の父「藤原俊成」91歳 臨終に食べた雪 (800年前の詳細な記録)

藤原俊成は、崇徳天皇、後白河天皇から愛され、後鳥羽天皇からは90歳を盛大に祝われるほどの人柄で、生涯現役で和歌の道に邁進し、亡くなる二週間前まで歌集の合点を行い、三日前には息子の藤原定家と和歌の話をし、平安末期から鎌倉時代初期という恵まれない衛生環境の中、 91歳の大往生を遂げた 藤原定家の明月記を調べていく中で、俊成のエピソードにたくさん触れ、俊成は筆跡と同様に「麗しく」生きた人なのだと知った。その藤原俊成の生涯を書いた「臨終の雪」という美しい本に出会った 藤原俊成の生

生オーケストラ圧巻 ロック原曲大河ドラマ平清盛【タルカス】《吉松隆の「英雄」コンサート》

大河ドラマ平清盛きっかけで知ったタルカスを、原曲の作曲者キースエマーソンの命日、そして吉松隆さんの古希祝(70歳)の特別な日に、生オーケストラで聴いてきた。新たな世界が広がる忘れられないコンサートの記録 吉松隆さんが語る今回のコンサートについて  当日のコンサート音盤 『吉松隆:交響曲第3番/タルカス』2023/6/21発売 music youtubeで聴くことができる 吉松隆の〈英雄〉コンサート 2023年3月11日(土)14:00 会場:東京芸術劇場コンサートホー

【トーク編】映画あつもの(監督・脚本 池端俊策)上映イベントー麒麟がくるの理解深まるー

2023年3月18日に開催された池端先生唯一の監督作品 映画『あつもの』上映イベントのうち、池端先生のトークパートで、『あつもの』に影響を与えた実体験や、作品に必ず反映される自分の実感、それは『麒麟がくる』やそれ以外の作品にも共通していること、そして背景にある「幼少期からの話・人生経験」まで伺えるという大変貴重な時間だった トーク概要 イベントのトーク以外の【全体編】はこちら イベント:特集上映 「脚本で観る日本映画史 〜名作からカルトまで〜」  第6弾 主催:日本シナ

【全体編】映画あつもの(監督・脚本池端俊策)上映イベントー麒麟がくるの理解深まる一

2023年3月、1999年公開 池端先生唯一監督作品「あつもの」の上映会があった。先生と一緒に作品を観た後に、お話も聞けるという貴重な機会だった。トークコーナーでは、先生の幼少期からの話、脚本家に至るまでの話、日本映画史として貴重な話、そして『「麒麟がくる」の明智光秀の言葉は全部自分のセリフです」』という麒麟ファンの心にぐっとくる発言を伺うことができた。 とても興味深いイベントだったので2つに分けてまとめ 【全体編】 イベント内容/会場の様子/映画上映/感想 等 【トーク編

【佐伯祐三展】に行く前に《モーリス・ド・ヴラマンク》を味わう アートとクラシックとロック感

ヴラマンクから影響を受けた画家佐伯祐三の展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催中。佐伯祐三についてはヴラマンクを調べていた過程で知った。展覧会があったら今一番行きたい画家モーリス・ド・ヴラマンク! しかし残念ながら直近で開催の予定がない、、 2023/2/10は積雪。雪といえば思い出すヴラマンク! 佐伯祐三展に行く前に、 改めて味わっておきたいヴラマンク! そんなわけでヴラマンクの情報をまとめたい   ぶらぶら美術・博物館(2/14放送)で佐伯祐三展紹介 ヴラマンク

【麒麟がくる】脚本家 池端俊策氏 講演会 内容まとめ⑤

池端俊策氏(脚本家)講演会 脚本家の仕事~NHK大河ドラマ「麒麟がくる」を振り返って 講演内容まとめの続き 池端先生の講演会 内容まとめ ①はこちら ②はこちら ③はこちら ④はこちら 緒形拳さんと光秀は一流を知る《凄い二流》光秀という人物をやっていて思ったのは 人物として、一流か二流かといったら 《自分の中では》二流だった 特に、ドラマをつくるうえでは信長は一流で、 その側でじっと様子を伺っていた光秀は二流なんだと  1 一流の師匠を知り二流の役を行った緒形拳さん