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先生、ChatGPTは人間の仕事を奪うのですか?

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AIの専門知識の無い大学生に生成AIを解説する目的で書き始めた記事です。 1回から4回までは概要説明を、5回から12回は「AI倫理」をテーマに様々な事柄を紹介しています。
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記事一覧

第1次AIブームと現在の歴史的相似

数年前から、とある大学でゲストスピーカーを務めています。毎年12月あたりになると2〜3回、学生の皆さんを前に90分間、お話をするのです。頼まれているテーマはAI(人工知能)。とは言っても文系学部向けの一般教養の授業ですので、専門的な踏み込んだ内容というよりは日常的な話題を取り込んだ「AIと社会」といった少しライトな内容になることを心がけてます。始めた頃は『シンギュラリティ』(技術的特異点)というバ

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生成系AIは機械翻訳技術の発展系

どうも僕はこの種の歴史ネタの記事を書き始めると、際限なく書き連ねてしまうようで…予定より長くなってしまった記事を4つに分けることにしました。やはりブログはコンパクトにしないと読んで貰えないですからね😆 
前回「現在のAIブームは第1次AIブームとよく似ている」とか「技術的には格段に進歩したのに世間からのリアクションはあまり変わらない」とお話しました。もう一言だけ言い添えるとしたら「機械翻訳のため

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AI倫理:人々はチャットボットに何故ザワザワするのか?

前回、ChatGPTは「決定的なソリューション」と紹介しましたが…
どんな質問にも流暢な日本語で返事してくれるChatGPT。僕の周囲でも好意的に評価をする人が多いのは事実です。でもこれは日本限定のお話で、海外特にヨーロッパでは法規制論議が加熱してるのだとか。元 Twitter では現状を揶揄するように「ヨーロッパはハードロー、アメリカはソフトロー、日本はノーロー」などという呟きが出回っていますが

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生成系AIの現在位置

なんだか月刊誌の連載のようになってきましたが…
今回はまとめの回にしようと思ってます。もし一連のブログ記事を全4回の短期集中連載と考えると、各回のサブタイトルは次のようになりそうです。

第1次AIブームと現在の歴史的相似

生成系AIは機械翻訳技術の発展系

AI倫理:人々はチャットボットに何故ザワザワするのか?

生成系AIの現在位置

ということで…
今回は、ChatGPTに代表される生成系

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AI倫理の源流

AI倫理の源流

先日投稿した記事『先生、ChatGPTは私たちの仕事を奪うのですか?』は、ことのほか多くの方々に読んでいただけたようで、正直驚いてます。NOTEの記事にはサブタイトルが付けられないようなので再掲しておくと…

第1次AIブームと現在の歴史的相似

生成系AIは機械翻訳技術の発展系

AI倫理:人々はチャットボットに何故ザワザワするのか?

生成系AIの現在位置

…の4本です。未読の方は是非。よろ

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ジョゼフ・ワイゼンバウム

ジョゼフ・ワイゼンバウム

前回の投稿から時間が経ってしまいましたが…
友人から「もう少しテンポ良く投稿できないのか?」と突っ込まれてます。やはりブログは「短めの記事をできれば毎日」が読みやすいらしいそうで…指摘はもっともなんだけど、あの言い方がねぇ。悔し紛れに「今月中にこのシリーズを終わらせる」と啖呵を切ってしまいました。「#10月これやる宣言」に便乗します。それでは…

史上初の「AI倫理」論争を追って(2)前回、現代の

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1960年代のハッカーたち

1960年代のハッカーたち

この回、どっちのネタを先に出すか?で悩みました。あれこれ考えたんだけど、結局、このネタを採用しました。

史上初の「AI倫理」論争を追って(3)人工知能の父として有名なジョン・マッカーシーは、ジョゼフ・ワイゼンバウムの著作にもっとも反発した人物の一人ではないかと僕は想像しています。それはマッカーシーの書評『An Unreasonable Book』の極めて批判的な内容からも明らかです。きっと彼が愛

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ジョン・マッカーシーの批判

ジョン・マッカーシーの批判

史上初の「AI倫理」論争を追って(4)前回は、書籍『ハッカーズ』を紹介しました。その第1部は1960年代〜70年代に米ボストン・ケンブリッジのテックスクエア界隈で起こった出来事を扱ってますが、その雰囲気を伝える画像を探してみたところ、談笑する4人の男性が写った写真が見つかりました。左からクロード・シャノン(情報理論で有名な大御所です)、ジョン・マッカーシー、エド・フレドキン(前回紹介したWho's

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マッカーシー vs ワイゼンバウム

マッカーシー vs ワイゼンバウム

2023/1024: 誤りがあったので一部見え消しをしました

前回のジョン・マッカーシーの書評に続き、今回はジョゼフ・ワイゼンバウムの反論を取り上げます。先に投稿した「先生、ChatGPTは人間の仕事を奪うのですか?(3)」も参考にしてください。ワイゼンバウム自身の反論は DARPA 文書アーカイブに埋もれていた "Three Reviews of J. Weizenbaum's Compute

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反科学のレトリック

反科学のレトリック

先週、4日間連続投稿をしたらヘロヘロになってしまって、結局そのあと1週間くらいお休みをいただいてました。企画に無理があったのか前回の記事は、後で読み返して見てダメ出しの連発。こっそりと手直しをしつつ、このシリーズの終了を目指します。既に「10月中にこのシリーズを完成させる」と宣言してますので😀、この回を含め、あと3回でシリーズ本編は完結させます。その後、時間と体力が残ってれば、おまけを1〜2回分

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マンハッタン・プロジェクト

マンハッタン・プロジェクト

唐突ですが…
先ほど「AI」「ガイドライン」でググったのですが、出てくる、出てくる、山のように PDF がリストアップされました。各省庁や地方自治体、業界団体などなど…指導監督の立場にある団体は「うちも作らなくっちゃ」とばかりに資料を作成したのでしょうかねぇ?数が多すぎて、どれを見れば良いかわからないのが正直なところです😂
いずれも「AI倫理」が話題の中心に据えられているように見えるのですが、ガ

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『COMPUTER POWER AND HUMAN REASON』

『COMPUTER POWER AND HUMAN REASON』

とうとうシリーズ最終回にたどりつきました。普通なら、ここは「まとめ系」の内容になるんでしょうが…ここまで思いつくママ書いていたので、突散らかし過ぎてどう手をつけたら良いか?で悶絶しています😀

このシリーズでは「AI倫理」の源流のひとつである ジョゼフ・ワイゼンバウム の著書『Computer Power and Human Reason』を軸にその周辺の様々な話題を紹介して来ました。
生成系A

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