ジュン

頭の中の映像を詩に 流れ去るものを捕まえて/今は書ける所まで書いていきます/固定してい…

ジュン

頭の中の映像を詩に 流れ去るものを捕まえて/今は書ける所まで書いていきます/固定している記事は個人的に気に入ってる詩です

マガジン

  • スキした作品

    色々読んでスキをしていく中で素敵な作品が埋もれていくのでまとめました/不定期更新

最近の記事

  • 固定された記事

【詩】あの夏と君

花火が夜空をスーッと登っていく そのまま咲いたままでいて どうか 散らないでキラキラ輝いて 何度も背を照らされる 今年の夏はもう終わり そう思いたい 思わせて 涙が視界を歪ませる 暗いアスファルトがのっぺりとした底がない穴に見える このまま吸い込まれて戻って来れなくてもそれでいいや そう思った時夕立の跡にキラキラと花火が反射する 日めくりカレンダーはずっとそのまま カレンダーだけ時が止まっている めくって千切る めくって千切る 明日からまた会う君にどんな顔を向けたらいい

    • 【詩】太陽と向日葵

      種を蒔いた向日葵が庭で咲いている 焼かれるような暑さにもめげずに毎日太陽を追いかけている いずれは枯れて俯く時がくる事も知らずに 毎日一生懸命 もうすぐ夏祭りだ 今年も花火が上がる 去年は背を向けた花火 今年はきっと見れる 君は思い出を照らす太陽で 私は焼かれても構わない向日葵 でももう顔を合わす事はない 花火が夜空を登っていく キラキラ輝いて辺りを照らす 去年のあの日の想いは思い出になり もう目の前には現れない 新しい花火が輝いているから しばらくただただ見と

      • 【詩】ずっと欲しかったもの

        あの人は泣いてる私に困り果て 仕方なく私を抱きかかえ母親の元へ連れて行ったそうだ あの人は時々私と遊んで あの人は一度だけ私を迎えにきて一緒に帰って あの人は私をどう思っていたのか あの人はあの木の後ろにいる そう思って後ろ側をのぞいても そこにはいなかった 気がついた時にはいなかった 何故いなくなったのか その時は分からなかった 私はしばらくあの人の影を追っていたそうだ あの人に望んだことは覚えていない あの人が笑っていた事しか覚えていない 母親は笑っていたと思う

        • 【短編】真夜中の散歩

          真夜中に突入 日の出まであと 時間 分 寂しい夜の始まりだ 音が幾分減った道を散歩する どこの家の窓も真っ黒 人の気配はしない ここに住む人たちは規則正しい 風と時々遠くを走る車の音が追い越していく 道沿いの田んぼで蛙の合唱会 その中に鳴き方が違うやつがいる 周りに合わせようとしているようだ 声が周りをうかがっている 蛙でもそんな事するのか そう思い立ち止まって聞いていると 突然鳴き止む蛙たち どうやら見つかったらしい 巨大な観客にびっくりしたのか よく見る

        • 固定された記事

        【詩】あの夏と君

        マガジン

        • スキした作品
          39本

        記事

          【詩】闇ノオト

          闇ノートです。 吐き出さないとやってられないから書いています。 病みつきになる。 誰に宛てて書くわけでもないから。 病みつきになる。 闇はノートに書いたからといって出ていくものではないようです。 いつもどこかに渦巻いている。 闇を照らすものは光。 いいえ。 照らしても濃くなるのが闇です。 ひっそりと潜んでいるのが一番です。 どんなにたくさん書いて吐き出したとしてもいなくなりません。 どうやらそっと側にいるようです。 付き添い人なんか頼んだ覚えはないんですけどね。 付

          【詩】闇ノオト

          【詩】古城の時

          古城の石垣に吸い込まれた時が 青々とした新緑の先からまた放たれる 過ぎ行く人々の目に一時映り また映り その時はまた巡る 巡る先は何処か 去りゆく人々の背に見ゆ

          【詩】古城の時

          【詩】毒を以て

          毒は毒をもって制すというから たまには元気よく毒を食らってみたり 意味が分からない 制すほどの耐性がなくて倒れそうになっても なんだ、こんな事になるのかって体験したら 毒をある程度吸収して解毒できるかもよ 身体が反応して変わるかもよ どんなにギャンブルでも生き残るかもよ そんな馬鹿な 自分にとって毒が本当に毒かなんて 後になって気がつくもので 周りにすすめられたら飲んでしまうかもよ そんなはずない もう一度考えて 目の前の何が毒で 苦しみの原因は何か 自分には耐え

          【詩】毒を以て

          【詩】ワニのひなたぼっこ

          ワニのようにひなたぼっこ あくびで開いた口が塞がらなくなっただけだから気にしないで 食べたりしないから安心してよ 市民ランナーの走る音 自転車の車輪の回る音 子どもたちの声 かすかに聞こえる ぽかぽか陽気の川辺でウトウト ゆっくりしてるから踏まないで 猛獣注意? 人だから安心してよ 蜂も蝶も目の前の空を横切っていくよ 皆でひなたぼっこ 夕暮れになったらカラスが起こしてくれる それまでおやすみなさい むにゃむにゃ 口は塞ぎましたよ

          【詩】ワニのひなたぼっこ

          【詩】花火の君

          花火のようなあの人は 今もキラキラ輝いて 時々私の側を通り抜けていく すれ違いざまに 「おはよう」 あの日と変わらないあの笑顔を向けて去っていく 一瞬の事だけどしばらく背中に暖かさを感じる 庭の椿がポトリ 雪の絨毯を少しずつ塗り替えていく 白の上の赤 雪が跳ね返す陽光で少し熱をもった花びらが まだ生きているかのように見える キラキラと辺りを照らす君は 雪のようでもあるんだね 私はまだ落ちたばかりの椿のように 君にキラキラと照らされて生きている 散らないでと願っ

          【詩】花火の君

          【詩】自我の枠

          普通の皮を被ったなにか 普通を配っているなにか 普通を押しつけるなにか 普通に受け取っているなにか その普通は法律ですか その普通は暴力ですね その普通は自由ですか その普通は天国ですか その普通は理想ですね 普通は答えになりません 普通とはなにか 普通に みんなが それぞれに 作るものです そうでなければ存在しませんから、普通は

          【詩】自我の枠

          【詩】雪原のような世界で

          松明を持って彷徨う 雪の中の白い世界みたいに 冷めた明るさ 遠くの人波も松明を持ってゆらゆら 松明の作るかげろうか 蜃気楼か 掴めない距離感に ぽつり 針路をなくす ぽつり 足跡もなく一人 幽霊ではないはずなのに 見えないようだ 松明が消え 影もなく ぽつり ぽつり ぱたり

          【詩】雪原のような世界で

          【詩】歩き続けてきた先で

          ぼんやり歩いてきた途中 ふとあと5歩で 崖の先だと気付く 周りを見渡しても暗くてのっぺりした闇ばかり 振り返ってみても歩いてきた道はもう見えない なんでここまで歩いてきたっけ どうやってここまで歩いてきたっけ なにもわからない なにもみえない もうなにも 「これ以上進むな、止まれ!」 その声だけははっきり聞こえた 自分の中からはっきり聞こえた

          【詩】歩き続けてきた先で

          【詩】死の淵で

          コンクリートの端で足を揃え 黒い暗い世界の淵にいる 見えない無辜の屍 累々 重なってこちらを見ている ただ見ている 意思もなく 吸い込まれそうになる黒々とした塊に 自分が空白になった明日がよぎる 風が吹き 瞬間 押し戻される 1つの瞬きで世界は変わる

          【詩】死の淵で

          【詩のようなもの】子どもの遊び

          かごめかごめ花いちもんめ 後ろの正面 どの子がほしい だぁれ どの子 君じゃない 目隠し鬼さん、 最後に残るのだぁれだ

          【詩のようなもの】子どもの遊び

          【詩】天使たち

          時々天使が目の前に現れる みんな何気なく話してくれるし 聞いてくれるし 励まし合える 一期一会の天使たち どこかでまたすれ違う きっと 今 誰かの前に現れる そういう世界がこれからも在りますように

          【詩】天使たち

          【詩】天国の歌

          彼が歌った天国の歌 まるで見てきたかのように 愛と幸福感に溢れた歌 どうしてこんな歌が唄えるのか 聞き重ねていくうちに ふと天国からのまなざしを歌っていることに気がついた どうして 彼は自分で歌った場所へ行けただろうか せめてもう安らぎの中にいてほしい 今はあの歌のような愛と幸福感の中でまどろんでいてほしい そのうち目が覚めたら 気が向いた時でいいから またあの歌を歌ってほしい どこよりもふさわしい場所だから あの頃よりも きっと響く もっと響く 彼にも

          【詩】天国の歌