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ルポ 日日是好日

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実際に足を運んで見た景色や聞いた人の言葉から「当たり前」について考察する記事です!
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クーラーの功罪

クーラーの功罪

 8月から所属する大学のスキー部の合宿に参加している。スキー部といっても更に言えばクロスカントリースキー競技専門である。

 雪のない夏場はローラースキーと呼ばれるスキー板に似た細長いシャフトにタイヤが付いたものに乗ってトレーニングをし、合間にはランニングや登山をする。体力づくりの為に盛りだくさんのメニューをこなしているのだ。

 8月初旬に長野県白馬村で行った一週間の合宿を含めれば合計23日目。

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「3隻沈んで初めて反撃」舞鶴研修で知った国防の今

「3隻沈んで初めて反撃」舞鶴研修で知った国防の今

舞鶴基地は昨今の北朝鮮ミサイル問題やロシアとの関係で大きくフォーカスされつつある日本海に面する日本の重要な防衛拠点。実際に足を運んで知った現状と舞鶴の今を解き明かす。

1.初めての舞鶴

30日朝8時、ゼミのフィールドワークとして海上自衛隊舞鶴基地を見学するため、集合場所である京都の東本願寺前に向かった。

現場に着くと、既に半分以上の参加者が京都地方協力本部の担当者と一緒に集まっていた。学生1

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関西行 リトル沖縄編

関西行 リトル沖縄編

 昭和以前から出稼ぎ労働のために沖縄から移り住んできた人々とその子孫が住み続けてきた大阪市大正区南部。その名もリトル沖縄。

 出稼ぎ労働者が集住するリトル沖縄の中でも一際「沖縄らしさ」を感じるのは間違いなく同区南部にある平尾商店街だろう。

 先月末、そんな大阪のディープスポットの大正区平尾商店街に人生で初めて足を運んだ。JR梅田駅から大阪環状線に乗車して10分ほど。停車時に沖縄民謡の「てぃんさ

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流散 樺太引揚げの足跡

流散 樺太引揚げの足跡

 荒涼とした谷間に小さな集落。廃線になった鉄道の駅舎跡がランドマークになっていた。

 戦後78年が経った昨年の夏、私は祖父が樺太から引き揚げた後に育った地である北海道陸別町小利別地区に足を運んだ。

 寒々とした廃墟が軒を連ね、田畑もなく腰ほどの背丈の草が茂り、地区全体が草木に覆われていた。

 1950年頃には1000人近くの住人が住んでいたとされる同地区。今は数軒の一戸建と数世帯が暮らす集合

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