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しがない活字メディア好き学生  たまに一休み系note

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  • ルポ 日日是好日

    実際に足を運んで見た景色や聞いた人の言葉から「当たり前」について考察する記事です!

  • しか日記

    しがない大学生の日常を記した日記です。最近は更新できてないかも。

  • 在日徒然

    11月19日、20日と実際に朝鮮学校とウトロ地区、在日コリアンの方々のコミュニティーがある大阪鶴橋に訪れた際のルポです。

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流散 樺太引揚げの足跡

 荒涼とした谷間に小さな集落。廃線になった鉄道の駅舎跡がランドマークになっていた。  戦後78年が経った昨年の夏、私は祖父が樺太から引き揚げた後に育った地である北海道陸別町小利別地区に足を運んだ。  寒々とした廃墟が軒を連ね、田畑もなく腰ほどの背丈の草が茂り、地区全体が草木に覆われていた。  1950年頃には1000人近くの住人が住んでいたとされる同地区。今は数軒の一戸建と数世帯が暮らす集合住宅を残すのみだ。  陸別と言えば日本で最も寒い町として有名だ。私は札幌出身だ

    • 風邪ひいた

       ここ最近体調不良が続いている。日曜日に「朝から喉が痛い」と思ったら、次の日の夜には38度まで熱が上がってしまった。  今は木曜日、発症5日目にしてやっと落ち着いてきたら今度は咳がひどい。  もしかすると全ては2週間前の舌を噛んだことに始まるかもしれない。3週間前の右親指の靭帯損傷だろうか。  この10月11月で怪我や体調不良を連続して起こしいる。また1年間トータルでも問題がある。  3回風邪をひいて胃腸炎で3週間倒れ、骨折と靭帯損傷、それから膝関節の故障も起こしてし

      • じぶん覚え書き

         一 心は単純化できないもの。そして自己の判断基準はいつも2つもつべき。片方の意見を取り入れることは容易に失敗を呼ぶ。だが、両方の意見を取り入れれば更に事が悪くなる時もある。  一 人を動かすためには感情的になる必要もある。相手に自分の意を伝えるには、そこにどれほど想いを持つ理由があるかを伝える必要があるからだ。そう考えると人と対面する際に持つ感情と論理とはどちらか一つ選ぶものではなく。互いに拮抗すべきで否定される必要はない。  一 自己に厳格で物事を貫徹できる者とそうで

        • 書評 野口悠紀雄さん「日銀の責任」

           政府関係者は賃金と物価の好循環がストップする経済現象の一部を「デフレマインド」という曖昧な表現を使用して説明している。「物価高を嫌がる国民性の問題」として経団連会長も口にする。  本当に国民の経済マインドが経済成長ストップの原因の一つなのだろうか。著者の疑問に痛いツボを突かれた気分だった。何気なくテレビやスマートフォン、新聞で見かける金融・経済関係の語彙たち。  意味合いは分かっているが、果たしてそれが国家レベルのマクロな動きを表現する言葉として適切なのか。判断すること

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        流散 樺太引揚げの足跡

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        記事

          クーラーの功罪

           8月から所属する大学のスキー部の合宿に参加している。スキー部といっても更に言えばクロスカントリースキー競技専門である。  雪のない夏場はローラースキーと呼ばれるスキー板に似た細長いシャフトにタイヤが付いたものに乗ってトレーニングをし、合間にはランニングや登山をする。体力づくりの為に盛りだくさんのメニューをこなしているのだ。  8月初旬に長野県白馬村で行った一週間の合宿を含めれば合計23日目。もうかれこれ3週間近く山にこもっている。  8月中旬からは新潟県妙高市に移動し

          クーラーの功罪

          辺野古を巡る疑心

          このほど米軍普天間基地の辺野古移設をめぐる県と国の一連の法廷闘争が大詰めを迎えつつある。 そもそもこの問題の発端は1996年に宜野湾市街上空を航空機が飛ぶ「世界で最も危険な飛行場」と言われる普天間基地を沖縄県名護市辺野古キャンプ・シュワブ沖に移設し、同地にV字型滑走路を建設する計画が日米合同委員会(SACO)によって合意されたことに始まる。 その後稲嶺県政下で県と国の間で話し合いが行われ、辺野古新基地を15年の使用期限付き軍民共用とすることが閣議決定された。 しかし、上

          辺野古を巡る疑心

          謝名利山という男

          私は沖縄が好きだ。なかでも琉球王国は大好きで、ちょうど首里城が落成した際に訪れた時には正殿前にある御庭(うなー)で三跪九叩頭(中国の皇帝に対して家臣が敬意を表す儀式)の礼を取ったほどだ。 私が琉球史にはまったのは紛れもなく母の見ていたNHKドラマ「テンペスト」の影響だろう。「首里天加那志」。琉球国王を意味する言葉や数々の不思議な文化、官職名、固有名詞。 ドラマで気になり始めてからは、何度も行ったことのあった沖縄が光り輝く宝石のように見えた。 訪れれば道脇にあるグスクの入

          謝名利山という男

          就活のおはなし

          眠いので端的に書く。自分は就活は成功したのかもしれない。最初は天下国家に関わる大記者になって大企業でふんぞり返るつもりだったがやめた。まあ学歴からして色々無理あるのだがそれはいい。 とある新聞社から内定を頂いた。他にも1内定東京にある右寄りの新聞社から早期選考で内々定を頂いていたが、熟慮の上の判断だ。 新聞記者になるためだけに就活をしたが、正直この就活はあまり苦ではなかった。自分と同じ様に社会や政治に対して強烈な問題意識や変人変態の類の就活生にも出会うことができたからだ。

          就活のおはなし

          就活迷宮に陥りし大学最後の5月

          「もう、就活やめたいな」。1週間前にとある第一志望の地方紙からお祈りメールが届いた時、ため息混じりにボソッと言葉が出た。  大学3年の3月に始めたメディア就活は大詰めを迎えようとしている。気が付けば早期選考が終わり、全国紙の選考が終わり、そして今地方紙の選考も終わろうとしている。  目標としていた第一志望の全国紙と地方紙は両方とも落ちてしまった。あとは自分がやりたいことは何だろうと思いながら淡々と他社の作文試験や面接練習、ESを書いている。  思えば今年1月にとある新聞

          就活迷宮に陥りし大学最後の5月

          関西行 リトル沖縄編

           昭和以前から出稼ぎ労働のために沖縄から移り住んできた人々とその子孫が住み続けてきた大阪市大正区南部。その名もリトル沖縄。  出稼ぎ労働者が集住するリトル沖縄の中でも一際「沖縄らしさ」を感じるのは間違いなく同区南部にある平尾商店街だろう。  先月末、そんな大阪のディープスポットの大正区平尾商店街に人生で初めて足を運んだ。JR梅田駅から大阪環状線に乗車して10分ほど。停車時に沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」のメロディーが鳴る最寄りの大正駅に着いた。  停車メロディに沖縄の代表

          関西行 リトル沖縄編

          ルーティン動画を見て気合いを入れる単純さ

           ルーティン動画というカテゴリーの動画を知っているだろうか?主にユーチューブに投稿されている動画の1つのジャンルに分類される。投降主の食事や運動、勉強など日々の生活のルーティンを淡々と動画にしたものだ。  コロナがはじまり、数年前から自宅でオンライン勤務を続けている人などが中心となっている。  流行っているか?と聞かれれば言い切ることはできない。ただ、この手の動画を投稿するユーチューバーの数はここ数年間で激増しているのも事実だ。  私自身は動画を見る側なのだが、上げてい

          ルーティン動画を見て気合いを入れる単純さ

          テロと民主主義。和歌山と奈良から感じる薄気味悪さ。

          今日の午前11時ごろ和歌山県和歌山市の雑賀崎漁港で首相に向けて発煙筒のようなものが投げられる事件が発生した。昨年発生した安倍元首相銃撃事件を想起させるような事件だ。 背景に何があったのか気になる。というのも安倍元首相の銃撃事件の際は、犯行に及んだ山上容疑者の動機が安倍元首相と旧統一教会の関係性に関連していた。一度に大きく全国報道されたことで世論が動き、政治家や行政も対応に追われることになった。 現在も拘留中の山上容疑者を巡っては裁判を前に殺害行為自体が「

          テロと民主主義。和歌山と奈良から感じる薄気味悪さ。

          米軍基地問題について

           さっきまで報道特集で「お笑い米軍基地」の特集を見ていた。  昔母さんの車の中で、沖縄のお笑い事務所FECが主催するお笑い米軍基地のDVDを見てて、 自分全然沖縄のこと分かっていないなあ。 とか傲慢だなあとすごく感じていた。  けど、それすらも生活者の視点ではなかった。本土の人間が本気で基地に反対するなら、そこに本土側の解決策を提示したり、基地の受け入れ運動したりしないと根本的な解決に繋がらないって思う。  でもそれは声を大にして言えない。大学生になって、高校時代にツイ

          米軍基地問題について

          カレーの日

           「ご無沙汰しています」。と言ったところでそれほど読者がいないのがこのノート。2ヶ月近く更新をしていなかったので流石にマズイと思った次第だ。  2ヶ月ぶりなので柔らかい内容がいいと思い。カレーを作ったことを記そうと思う。  一人暮らしを始めて一番最初に食べたカレーだ。料理としては初心者でもできるというのが一般論かもしれない。  だが、これまで大学の寮か北海道の実家でしか過ごしたことのない私にとっては、自炊が未知の世界なのである。  具材は母が実家の北海道から送ってくれ

          カレーの日

          東京行 神保町編

           2月10日の朝、東京は雪景色だった。写真がないのは痛恨の極みだ。スキーで見慣れた景色のせいか、それとなく違和感を覚えなかった。  「今日は古書店を巡るんだ!」。東京に足を運んだ目的は就活ゼミへの参加だけではない。お気に入りの一冊を見つけることがむしろ主目的だ。  早速お昼に宿泊先のドミトリーホテルを出て古書店街へ傘をさしながらゆっくりと足を進めた。折からの雪はどうやら雨混じりでパチパチと雨粒の弾け飛ぶような音がした。  雪に濡れないようにするために店前の本たちはブルー

          東京行 神保町編

          東京行 本郷編

           2月9日から11日まで東京神保町で2泊していた。目的は就職活動の作文試験対策ゼミへの参加と合宿の息抜き兼本を見つけることだった。  1月26日から2月8日まで続いたスキー部の合宿で溜まったフラストレーションを読書に全振りした。初日は文京区本郷にある本郷会館に集まり、作文を書いてゼミ数人で講評しあった。  そこで何故か自分の作文を褒められた。表現力と構成が上手いのだというのだ。それまであまり自覚がなかったため、とてもいい気分になった。  しかし、その後は次々とダメ出しを

          東京行 本郷編