落ちていくことが悪いことでもない
2024年2月12日(月)朝の6:00になりました。
アホウドリの巨大な翼も、歩くのには邪魔になるばかり。
どうも、高倉大希です。
投げられた石にとって、登っていくことが善いことでもなければ、落ちていくことが悪いことでもない。
とある学校の卒業式の挨拶で、成田悠輔さんが引用していた言葉です。
引用元は、古代ローマの皇帝であったマルクス・アウレリウスの「自省録」です。
皇帝自身の思索や内省が綴られた、哲学の古典です。
現代人がぶつかる壁のほとんどは、すでに古典に書いてあるのではないか。
このような言葉に触れるたびに、毎回こう思わされます。
投げられた石にとって、登っていくことが善いことでもなければ、落ちていくことが悪いことでもない。
この言葉を聞いた上で日常を振り返ってみると、思い込みがいかに多いかに気がつきます。
肯定するのは善いことで、否定するのは悪いこと。
仲良くするのは善いことで、対立するのは悪いこと。
ろくに考えもせずに、わたしたちは善悪を判断しがちです。
立ち位置をすこし変えるだけで、善悪なんて簡単に変わります。
どっちも、自分が正しいと思ってるよ。
戦争なんてそんなもんだよ。
ドラえもんも、のび太くんにこのように伝えています。
それを善いと思うのは、それを悪いと思うのは、あなたがそこにいるからです。
はじめから、善悪が決まっているわけではありません。
だからこそ、考え続けなければならないのです。
善悪の思い込みが前提にあると、思考は前に進みません。
重要な半分を、はじめから切り捨ててしまっているからです。
いちど決めた方向に、信じて突き進んでみることもそれはそれで大切です。
ただしその一方で、つねに「本当にそれで善いのか?」という思考を走らせ続けなければなりません。
投げられた石がある。
それをどう解釈するのかは、すべて自分次第です。
サポートしたあなたには幸せが訪れます。