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真昼の月

誰かの言葉に傷つき、息も絶え絶えなほど
目まぐるしく働く頭と、冷めた空虚な穴

感じ方は人それぞれ
同じ言葉でも受けるダメージの度合いは人それぞれ

防御力、鈍感力、受け流しスキル

そんなものは持っていないに等しい人間は、
些細な言葉で傷つき、自分を保てなくなる
誰かの言葉を反芻し、自分に答えを求め、深く沈む

そんな状況を知っているだろうか
考えたことがあるだろうか

ふいに、いつものように発した言葉でさえ
その状況では、刃になるということを

遠い昔、傷つけてしまった過去が消えない
言葉は、誰かの涙になった

自分がどれほど傷つこうとも、失いたくないものがある
守りたいものがあった、守れなかったとしても、、、


人の心などは、開けてみないとわからない
開けてみても理解できない時すらある
分かり合えない人もいる事実

不条理な場面に遭遇し
流れるのは涙だけ

それでも、人を傷つけたくはない
人を傷つけるような人にはなりたくない
その痛みはよく知っているから

ならば立ち去ろうと
見えないことを人は見ようとしない

見えてしまった本心に嘘はつけない
日常の端々にそれは宿る
そして気づき、眼に余る未来

それは逃げ道ではなく
自分を救う道、助け、守る道

夕暮れの月のように
赤く染められた月をただ眺めている

もうすぐ満月
満ち足りていく時

消え入りそうな存在も、まっすぐに
そこにあることをわたしは知ってる





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