横川良明

フリーライター。演劇・テレビドラマ・映画まで幅広く取材。著書に『自分が嫌いなまま生きて…

横川良明

フリーライター。演劇・テレビドラマ・映画まで幅広く取材。著書に『自分が嫌いなまま生きていってもいいですか?』(講談社)、『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』(サンマーク出版)、『役者たちの現在地』(KADOKAWA)。

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記事一覧

春田と牧の結婚式に参列しました。

結婚式の次の日って、ちょっと夢見心地で、ぼんやりしている。気の抜けた炭酸のような、冷蔵庫の中に眠ったままのチョコレートケーキのような、パーティーが終わったあとの…

横川良明
3か月前
2,263

なぜ春田と牧は田中圭さんと林遣都さんでなければならないのか、奇跡の組み合わせの所以を考えたオタクの2529文字。

いや、もう今さら言うことでもないんですけど、改めて思ったので声を大にして申し上げます。 春田と牧が、田中圭さんと林遣都さんでよかった!!!! よかった、というか…

横川良明
3か月前
1,572

気づいたら武川さんがえらいことになっているので、そろそろ武川さんの幸せを願う会とか発足したい。

数多の不安を吹き飛ばし、2018年と変わらない面白さと温かさを届けてくれる『おっさんずラブ-リターンズ-』。ただ、強いて挙げるならば、ひとつだけ1期から欠けているもの…

横川良明
3か月前
1,278

部長は「姑」ではなく「トップオタ」であるという結論に心から納得したのも束の間、ラスト4分の破壊力がすごすぎて、もう本編の…

拝啓 黒澤武蔵さま 私はずっとあなたのことを誤解していたような気がします。 『おっさんずラブ』といえば春田さんと牧の愛の物語。そんな揺るぎない認識を持つ私にとっ…

横川良明
3か月前
2,371

牧のことを考えていたら4時19分になっていたので、僕は正真正銘の牧モンペ。

やばい。もう完全に生活に支障が出はじめている。今日だけですでに2話を3回観ている。義務感ではない。飢餓感でもない。もっとナチュラルな日常動作に近い。食べる。排泄す…

横川良明
3か月前
2,260

『おっさんずラブ』が帰ってきた。

『おっさんずラブ』が帰ってきた。 続編の発表があった2023年9月25日以来、どれだけそれが事実であると言われても現実のことと思えなくて。春田さんに、牧に、部長に、天…

横川良明
4か月前
2,715

まだ8号車とは名乗れないけれど。

オタクと名乗って仕事をするようになって、そこそこ歳月を積み重ねてきましたが、いまだに僕がオタクと自称することにためらいがあるというか、「私のようなペーペーが…」…

横川良明
4か月前
276

2023年の夏は、みなしょーでした。

突然ですが、『みなと商事コインランドリー2』の好きなところを10個言います。 ・照れたりスネたたり意地を張ったり、くるくる変わる湊さんの表情が可愛すぎるところ ・強…

横川良明
7か月前
366

全人類『永遠の昨日』を観てください

新年早々、どえらい沼にハマってしまった。 全8話を浴びるように一気見し、放心状態になった挙げ句、この夢から醒めるのが嫌で、そのまま全8話を2周目した。年明けからい…

横川良明
1年前
303

【うまく伝えられるかわからないけれど】自動修復機能を破壊したい

ライターという仕事をしていると、どうしてもなるべく多くの人に伝わるように、読んだ人に共感してもらえるように記事を書くという手グセがつきます。逆に言うと、まだ自分…

横川良明
2年前
136

楽しくジタバタする。

最近、ちょっとずつ生活に変化をつけはじめている。 可愛い下着を買ったり。ジムに通いはじめたり。ラジオを聴いたり。今までの自分の生活になかったものを意識的に取り入…

横川良明
2年前
259

かわいい下着を買うということ

まじでおっさんの下着に関する話なんて死ぬほどどうでもいいことだと思うのですが、個人的になんかこの気持ちを残しておきたいな〜と思ったので、備忘録として書かせてくだ…

横川良明
2年前
160

実家がなくなった。

実家がなくなった。 正確に言うと、単に親が引っ越しただけで。親の暮らしている現在の家を実家と呼ぶならそこが実家なんだろうけど。親元を離れて15年の僕はその新居に住…

横川良明
3年前
180

BLという言葉を使わないようにしたい、と思ったことについて

このnoteは12/22に出しました下記の記事の中での自らの発言に関する、私自身の振り返りです。主に、記事に違和感を抱いた方に向けて、自分の考えていることをお話しさせて…

横川良明
3年前
640

『チェリまほ』第11話感想

世の中は、優しい人が、わりとしんどいようにできている。 ちゃんとルールを守ろうとしたり、人を傷つけないように言葉を選んだり、相手の痛みに思いを寄せたり、そういう…

横川良明
3年前
3,748

サラタイの幸せを考えると夜もおちおち眠れないので、こんな時間ですが久しぶりにnoteを更新します。

拝啓 GMMTVさま 先日通販にて購入しましたサラタイのブレスレット。こちらとしてはてっきりふたりの愛の証だと思っていそいそ注文したのですが、なんとこのブレスレット…

横川良明
4年前
366
春田と牧の結婚式に参列しました。

春田と牧の結婚式に参列しました。

結婚式の次の日って、ちょっと夢見心地で、ぼんやりしている。気の抜けた炭酸のような、冷蔵庫の中に眠ったままのチョコレートケーキのような、パーティーが終わったあとの、非日常と日常の間(あわい)にいる気分。

身内でも友達でもない、ドラマの中の架空の人物の結婚式で、こんな気持ちになってしまうなんて、やっぱり『おっさんずラブ』はすごい。

昨日、春田と牧が結婚式を挙げたーー。

何年も、ずっと、ずっと、待

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なぜ春田と牧は田中圭さんと林遣都さんでなければならないのか、奇跡の組み合わせの所以を考えたオタクの2529文字。

なぜ春田と牧は田中圭さんと林遣都さんでなければならないのか、奇跡の組み合わせの所以を考えたオタクの2529文字。

いや、もう今さら言うことでもないんですけど、改めて思ったので声を大にして申し上げます。

春田と牧が、田中圭さんと林遣都さんでよかった!!!!

よかった、というか、この二人以外考えられない。なぜ『おっさんずラブ』がこれだけの熱狂を生み出したのか。春田と牧が伝説になり得たのか。他のキャストやスタッフのみなさんのお力ももちろん偉大なのですが、突きつめるならば、やっぱり田中圭さんと林遣都さんが演じたか

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気づいたら武川さんがえらいことになっているので、そろそろ武川さんの幸せを願う会とか発足したい。

気づいたら武川さんがえらいことになっているので、そろそろ武川さんの幸せを願う会とか発足したい。

数多の不安を吹き飛ばし、2018年と変わらない面白さと温かさを届けてくれる『おっさんずラブ-リターンズ-』。ただ、強いて挙げるならば、ひとつだけ1期から欠けているものがありました。

それが、切なさ。

想いが届かない報われなさ。好きなのに、好きだから、別れを選ぶ苦しさ。1期ではライトなパッケージと相反し、誰かを好きになることで生まれる身のちぎれるような痛みを俳優たちが全身全霊で演じたことで、空前

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部長は「姑」ではなく「トップオタ」であるという結論に心から納得したのも束の間、ラスト4分の破壊力がすごすぎて、もう本編の記憶がありません。

部長は「姑」ではなく「トップオタ」であるという結論に心から納得したのも束の間、ラスト4分の破壊力がすごすぎて、もう本編の記憶がありません。

拝啓 黒澤武蔵さま

私はずっとあなたのことを誤解していたような気がします。

『おっさんずラブ』といえば春田さんと牧の愛の物語。そんな揺るぎない認識を持つ私にとって、そして包み隠さず言うとゴリゴリの牧モンペである私にとって、部長は腹のよじれるような笑いをくれるチャーミングな存在でありつつも、牧の恋のライバル。3人でソリにまたがっているティザービジュアルに、「3人が帰ってきた!」と歓喜する一方、「

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牧のことを考えていたら4時19分になっていたので、僕は正真正銘の牧モンペ。

牧のことを考えていたら4時19分になっていたので、僕は正真正銘の牧モンペ。

やばい。もう完全に生活に支障が出はじめている。今日だけですでに2話を3回観ている。義務感ではない。飢餓感でもない。もっとナチュラルな日常動作に近い。食べる。排泄する。寝るに近い感覚で、「さ、『おっさんずラブ』観よ」ってなってる。

特に休日じゃなかったのに。なんなら昼間は取材に出てたのに。朝イチで一発。仕事から帰ってきて一発。そして夜のリラックスタイムにもう一発という感じ。『おっさんずラブ』がお酒

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『おっさんずラブ』が帰ってきた。

『おっさんずラブ』が帰ってきた。

『おっさんずラブ』が帰ってきた。

続編の発表があった2023年9月25日以来、どれだけそれが事実であると言われても現実のことと思えなくて。春田さんに、牧に、部長に、天空不動産のみんなにまた会えることが、涙が出るくらいうれしい反面、息が止まるくらい怖かった。

後にも先にも、あんなに夢中になったドラマなんてない。見ているだけで幸せになって、1日1回は見ないと気がすまなくて、ただの役が実在の人物みた

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まだ8号車とは名乗れないけれど。

まだ8号車とは名乗れないけれど。

オタクと名乗って仕事をするようになって、そこそこ歳月を積み重ねてきましたが、いまだに僕がオタクと自称することにためらいがあるというか、「私のようなペーペーが…」と謎にへりくだってしまう理由のほぼ半分くらいが、「アイドル」という沼に足を踏み入れていないからだったりする。

俳優沼とアイドル沼は、はたから見れば「イケメンにキャッキャしてる」と同じ括りにされがちだけど、沼の水質そのものは実はかなり隔たり

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2023年の夏は、みなしょーでした。

2023年の夏は、みなしょーでした。

突然ですが、『みなと商事コインランドリー2』の好きなところを10個言います。

・照れたりスネたたり意地を張ったり、くるくる変わる湊さんの表情が可愛すぎるところ
・強欲かつ愛重めで、何があってもシンの湊さんに対する想いが一切ぶれないところ
・普段は男の子っぽいのに、シンにおねだりするときだけは突然湊さんが赤ちゃんみたいになるところ
・礼儀正しくて真面目なシンが、不機嫌になるとジト目になるところ

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全人類『永遠の昨日』を観てください

全人類『永遠の昨日』を観てください

新年早々、どえらい沼にハマってしまった。

全8話を浴びるように一気見し、放心状態になった挙げ句、この夢から醒めるのが嫌で、そのまま全8話を2周目した。年明けからいい感じにとち狂ってる。

でも沼っていうどろっとした単語は、この作品には合わない気がする。もっとなんだろう、森の奥にある誰も知らない泉のように透明で、教会から聴こえてくるピアノの調べのように僕の心を掴んで離さない。

言うなれば、聖域。

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【うまく伝えられるかわからないけれど】自動修復機能を破壊したい

ライターという仕事をしていると、どうしてもなるべく多くの人に伝わるように、読んだ人に共感してもらえるように記事を書くという手グセがつきます。逆に言うと、まだ自分の中でも何を言いたいか明確に整理ができていないことや、言っても人にはわからないかもしれないという感情はなるべくアウトプットしないという習慣もおまけでついてきたりします。

この「うまく伝えられるかわからないけれど」は、言ってしまえばそういう

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楽しくジタバタする。

楽しくジタバタする。

最近、ちょっとずつ生活に変化をつけはじめている。

可愛い下着を買ったり。ジムに通いはじめたり。ラジオを聴いたり。今までの自分の生活になかったものを意識的に取り入れようと試みている。

理由は簡単。いよいよ40代というものが見えはじめたからだ。

思えば、30代になるかならないかというときもやたら何かをしようとしていた。会社員を辞めてフリーランスになったり、ルームシェアをしたり、スキューバダイビン

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かわいい下着を買うということ

かわいい下着を買うということ

まじでおっさんの下着に関する話なんて死ぬほどどうでもいいことだと思うのですが、個人的になんかこの気持ちを残しておきたいな〜と思ったので、備忘録として書かせてください。

下着を買いました。3枚で5,500円というやつなんですけど。これが高いかどうかは人次第でしょうが、個人的には高かったのです。

というのも、基本的に今まで下着なんてユニクロで2点990円のまとめ買いでしか買ったことがなくて。僕に限

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実家がなくなった。

実家がなくなった。

実家がなくなった。

正確に言うと、単に親が引っ越しただけで。親の暮らしている現在の家を実家と呼ぶならそこが実家なんだろうけど。親元を離れて15年の僕はその新居に住んだことがなく、「実家」と呼べるほどの愛着はない。

正しい日本語で言うと生家か。

そう、生家がなくなった。22で上京するまでずっと生活をしていた生家がなくなった、去年。

親の引っ越しの理由自体は、自営業を営む父が家業を畳んだのと、

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BLという言葉を使わないようにしたい、と思ったことについて

このnoteは12/22に出しました下記の記事の中での自らの発言に関する、私自身の振り返りです。主に、記事に違和感を抱いた方に向けて、自分の考えていることをお話しさせていいただくことを目的に書いています。

このnoteは横川良明の考えであり、対談相手の吉田先生とは切り分けてお考えください。そもそも発言の発端は自分であり、吉田先生を巻き込んでしまった部分は過分にあると考えています。作品を愛したみな

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『チェリまほ』第11話感想

『チェリまほ』第11話感想

世の中は、優しい人が、わりとしんどいようにできている。

ちゃんとルールを守ろうとしたり、人を傷つけないように言葉を選んだり、相手の痛みに思いを寄せたり、そういうことしていると、どんどんどんどん自分がしんどくなるように、世の中はできている。

だから、優しい人を見ると、そんなに優しくなくてもいいんだよ、と声をかけたくなってしまうのだ。

誰のことか。

安達と黒沢のことである。

『30歳まで童貞

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サラタイの幸せを考えると夜もおちおち眠れないので、こんな時間ですが久しぶりにnoteを更新します。

拝啓 GMMTVさま

先日通販にて購入しましたサラタイのブレスレット。こちらとしてはてっきりふたりの愛の証だと思っていそいそ注文したのですが、なんとこのブレスレット、実は過去にサラワットが別の女にプレゼントしていた疑惑があるそうじゃないですか。そんないわくつきのものを事前の説明もなしに売るなんて、これは虚偽表示。景品表示法に抵触するのではないでしょうか。つきましてはすみやかなご説明と、商品の返品

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