「人の記憶なんて当てにならないから」
オレンジ色の光で居心地がいい。
熱いコーヒーの香りで、ジョゼフは自分の身体が指先まで和らぐのを感じた。
ホテルから、歩いて二分の場所にある漫画喫茶は、黄色いビルの七階にあった。
かわいらしい印象的のビルだった。少し奇妙だったのは、階段やらエレベーターの前に、やたらと小物がが置いてあったことだ。ガネーシャやら、インド風の小物、銀細工のアンティークなどが、そこかしこに置いてある。
しかし七階につくと、店内はいたって普通の造りになっていた。
「隕石が落ちた、っていう