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【結局は自分で乗り越えるしかないわ】ひきこもり対策なんかありゃせんのや

全国には60万人以上ものひきこもり中高年がいるそうだし、彼らより低年齢層のひきこもりも含めれば100万人は優に超えるかもしれない。100万人といえばざっくり言えば人口の約1%で、国をトータルして見れば結構な大ごとだと思うし、さらに悪化することも充分に考えられる。

この前、近未来の超高齢化した社会を予想して書いたショートショートがある。超高齢化が今よりも進んで中高年以上の人ばかりになり、選挙をやるにしても年齢層の偏りと投票率の差で若年者の意見が黙殺されることがより起こりやすくなる。民主主義としては間違っていないけれども、多勢に無勢で数の多い老人ばかりが得をし、数少ない若者に負担が重く押し付けられる時代がやってきつつある。

さて、超高齢化と同じように、ひきこもりも現時点で画期的な対策があるわけではない。「自分には関係がない話だ」と見て見ぬふりをしている99人がひきこもり1人を支えるために余計な負担をしなければいけない羽目になってしまうだろう。正直そんなことは御免被りたいから、人数を減らしていかなければいけない。が、その前に問題の根本にあるものが何なのかを少し自分なりに考えてみた。

一概には言えないけれども、私はひきこもりには2つの原因が合わさって起こると思っている。1つめは無関心で評価が雑な親、2つめは本人の自信の無さだ。

1.子供に無関心で評価が雑な親
子供は社会に出るまでに親(か親代わりになる人)に依存しなければいけない弱い立場にあるが、全員が全員とも素晴らしい親に恵まれるわけではない。現在は不景気も相まって、金銭的にも時間的にも体力的にも余裕のない親が増えていることを考慮すれば、子供に無関心(放任主義)になる傾向は強まっているだろう。

極端な話、テストの点が良かったり、表彰されたり、合格した時にだけ「さすがは我が子だ」と鼻高々に褒める以外に関心が無ければ、子供は自分の存在意義がそこにしかないと感じるようになるかもしれないし、もしそうなれば人間としての厚みが形成されない恐れがでてくる。

目の前の結果が全てという教育方針の親と言えばそれまでだが、結果が悪くともそこを成長曲線の助走部分と捉えて、何か自分なりの勉強方法だったり対策を立てた上での結果だったならその過程自体を評価すべきだろう。もし、そこを評価しない親がいたなら親の評価方法(価値観)自体に問題があると私は思っている。
2.本人の自信(成功体験、失敗体験)の無さ
これは個人的にひきこもりになる主要因だと思っているし、政府がいくらキャンペーンをやって「これこれこれをしなさい」とやらせても仮初の自信になってしまうオチが何となく目に浮かぶ。

人それぞれには自分の得意分野があるし、自発的に挑戦することが自分の成長と自信につながっていく。だから、1.子供に無関心で評価が雑な親において述べたような結果重視で失敗を批判・揶揄するような親や周囲の人がいたら一向に自信など育たないし、感情や自分のやりたいことを表に言えなくなる性格につながりかねないし、全く良いことはない。まずは、「失敗しても、また次チャレンジするぞ」と思える環境作りが大事だと言えるだろう。

とはいえ、親が過保護すぎても良くない。子供がかわいい余りにつまずきをさせまいと、わざわざ転ばないようにすると転んだ後の対処方法が身につかないまま育ってしまう。大人になってから何年もつまずきから立ち直るのにかかっては元も子もない。そういう中高年は冒頭の記事の数に少なからず含まれているはずなので、こういった立ち直りへの対処は早めに経験させておくに限るだろう。

ひきこもりになる要因の一つとして周囲の環境が挙げられるが、そこを変えようと思ってもできない。そうなると、コントロールできることをコントロールしにいかないといけない。それは自分で自信を作り上げていくことに尽きる。そして、本人がそのことに気づいて自分と向き合わない限り、問題は一向に解決しない。成功するにしても、失敗するにしても、自分から何らかのアクションを起こすことが社会復帰への第一歩となる。

挑戦することは就活に限らず、周囲に恥ずかしくもなく話せる(できれば共感してもらえる)ことなら何でもいい。創作活動をしてもいいし、スポーツをやってもいいし、ただの散歩でもいい。思いついたままにはじめてみて、自分の中でできそうだなと思える目標を決めて達成すれば、嬉しくなってまた過去の自分を超えようと思えるようになる。すると、今まで「自分はダメだ」と思っていたことが終わり、次第に自分に対する信頼が形成されていく。

これは自分との戦いなので、誰かに指示されてするのでは意味がない。また、誰かに認められようとしてやるわけではないので、そのようなことを端から期待して取り組んではいけない。大事なのは、飽くまで自分で挑戦して自分で成し遂げた成功体験を自信に変えて蓄積していくことなのだ。とはいえ、実際は思いついたままに何かをはじめるまでのやる気がわかない人が圧倒的に多いのだろうし、変化するきっかけがひきこもりが乗り越えるべき最初で最大の山なんだろうなと思ったりする ( ˘ω˘ ).。oO( ねむい...

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