hanauta

hanautaといいます。 詩を書いていきたいと思います。 よろしくお願いします。

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記事一覧

【詩】季節は往く

暑さを纏って流れゆく 変わり始めた風の香が 早く行こうと耳を過ぎる 遅れがちな朝支度 止まったような午後の時計 過ごせば長い毎日も 過ぎる季節の一瞬の中 抱えきれな…

hanauta
6時間前
56

【詩】学生通り

通りの影に映るのは 明日は必ず来るものと 前だけ見ていたあの頃の 笑い声と明るい足跡 似た風景に足を止め 目を細めて時を見る 数多あった道の中 今を歩く今の私 数多…

hanauta
2日前
83

【詩】探しに行く

振り向いて ガラスに映った背中を伸ばす 視線を上げれば 街が一回り大きくなる 知らないことを見つけることは 知らない私を見つけること 過ぎる春を追い越すくらいに こ…

hanauta
3日前
83

【詩】春の余韻

刻んで流した淋しさが 風に吹かれてきらきらと 鳴るように舞って行く うずくように痛むのは 往こうとしている春の余韻 もう揺らさずに 春と閉じる思い出は ずっと花の香…

hanauta
5日前
106

【詩】夜

夕暮れ後の空の色 交わる群青の濃淡が 一重では伝わらない 心の内を語るようで 目を伏せる 次第に降り始める夜が 誰のものでもないはずの 私を包み広がっていく 色のな…

hanauta
8日前
102

【詩】色を足しながら

朝の背中に乗って 心の影も浮かせては 任せるままに今日に会う 後ろ向きが 進む時間に戸惑いながら 折り合いが今日を行く 気付けば積み重ね 私の形が出来ていく せめて…

hanauta
10日前
93

【詩】心と心

揺らしているのは 春の風 揺れているのは 心と心 曖昧が 二人をそっと近づける 曖昧に 二人がそっと傷んでしまう 目には決して映らない 心の枠を見れたなら 寄り添え…

hanauta
13日前
101

【詩】半分の春

春の声が美しく 振り向いて 目を合わせたい 花の笑顔が美しく 振り向いて 微笑み合いたい 待ち待たれ 重ねた言葉 待ち待たれ 重ねた思い 一人では 春は多すぎて 思い…

hanauta
2週間前
89

【詩】心旅行

通り過ぎる青空を 通り抜ける感情を 追えば小さな心の隙間 残る寂しさでは埋まらない 風穴が寒いだけ 望む私を なれない私を そっと忘れる心旅行 私は一人だけでいい…

hanauta
2週間前
120

【詩】花々

そよ風に心浮かせば 揺れた花々のひと息が 静かに渇きを満たしていく 生き切っている見事さが 香るままに押し寄せる 日々の空虚は誰のせい 花々に尋ねられ 孤独が恥ず…

hanauta
3週間前
103

【詩】心の跡が残る街

心の跡が残る街 笑顔ばかりが浮かぶのは もう思い出になったから 懐かしい切なさは きっと幸せだけが残ったから 悲しみは 今の私作りに使われて そっと強さに変わったは…

hanauta
3週間前
91

【詩】葉を揺らす

青空の掛け声に 沸き立つように樹々たちが 零れそうに葉を揺らす 緑の歩道を抜ける頃 心がほぐれたように 鞄が少し軽くなる 頑な心の向きでは 行き先も決まってしまう …

hanauta
3週間前
85

【詩】坂の向こう

並ぶビルに囲まれた 小さな通りの下り坂 見慣れた景色を見なくなって 見慣れた自分を見なくなって 過ぎる時間を過ごさずに 見ていたのは明日ばかり 坂の向こうの小さな…

hanauta
3週間前
86

【詩】やさしさ

開けた窓から 小さな部屋に 青空の息が流れ込む 私の中から もどかしい心を 連れ出していく やさしさに戸惑ってしまうのは やさしさに慣れていないから 送ることも受け…

hanauta
3週間前
92

【詩】水槽のある部屋

時が静まる夜の中 小さな今を刻むのは 片隅にある水槽の音 綺麗に終われなかった一日を 灯りの下で拭いながら 少しのやりきれなさと淋しさを 灯りの下で温めながら 過ぎ…

hanauta
4週間前
80

【詩】涙の街

雲間から覗き始めた 午後の陽が 濡れた街角を映し出す 雨を纏った街路樹が 眩しそうに光っている 行き交う背中の幾つもが そっと愛しく見えたのは 隠れて流した涙の跡が…

hanauta
4週間前
90
【詩】季節は往く

【詩】季節は往く

暑さを纏って流れゆく
変わり始めた風の香が
早く行こうと耳を過ぎる

遅れがちな朝支度
止まったような午後の時計

過ごせば長い毎日も
過ぎる季節の一瞬の中

抱えきれなくなる前に
時間の不思議が肩代わり

だから人は生きていける

今日の重い足取りも
いつかはきっと過日の事

【詩】学生通り

【詩】学生通り

通りの影に映るのは
明日は必ず来るものと
前だけ見ていたあの頃の
笑い声と明るい足跡

似た風景に足を止め
目を細めて時を見る

数多あった道の中
今を歩く今の私

数多あった道の中
別の景色に会えたなら

見てみたかったと思うのは
まだ何かを探しているから

そんな昔と今に包まれて
春特有の悪戯に
惑わされては空を見る

ため息が出ないように
空を見る

今の私が空を見る

【詩】探しに行く

【詩】探しに行く

振り向いて
ガラスに映った背中を伸ばす

視線を上げれば
街が一回り大きくなる

知らないことを見つけることは
知らない私を見つけること

過ぎる春を追い越すくらいに
こころを伸ばし

はじめての私を見つけに行く

いつかまた
私を好きになりたいから

【詩】春の余韻

【詩】春の余韻

刻んで流した淋しさが
風に吹かれてきらきらと
鳴るように舞って行く

うずくように痛むのは
往こうとしている春の余韻

もう揺らさずに
春と閉じる思い出は
ずっと花の香りが残るでしょう

もう私は息をする

どこかであなたも息をする

どこかで雲が流れるように

【詩】夜

【詩】夜

夕暮れ後の空の色
交わる群青の濃淡が

一重では伝わらない
心の内を語るようで
目を伏せる

次第に降り始める夜が
誰のものでもないはずの
私を包み広がっていく

色のない色が夜だから
もう何も見なくていい
もう今日を見なくていい

誰もが夜になる時間
誰もが自由になる時間

【詩】色を足しながら

【詩】色を足しながら

朝の背中に乗って
心の影も浮かせては
任せるままに今日に会う

後ろ向きが
進む時間に戸惑いながら
折り合いが今日を行く

気付けば積み重ね
私の形が出来ていく

せめて時々立ち止まり
日々に色を足しながら

出来れば時々立ち止まり
心に色を足しながら

私色でありたいと
願う私でありたいと

【詩】心と心

【詩】心と心

揺らしているのは
春の風

揺れているのは
心と心

曖昧が
二人をそっと近づける

曖昧に
二人がそっと傷んでしまう

目には決して映らない
心の枠を見れたなら

寄り添えるはずの
揺れる思い

あなたから目を離せない

【詩】半分の春

【詩】半分の春

春の声が美しく
振り向いて
目を合わせたい

花の笑顔が美しく
振り向いて
微笑み合いたい

待ち待たれ
重ねた言葉

待ち待たれ
重ねた思い

一人では
春は多すぎて

思い出は
一人分では
少なすぎて

【詩】心旅行

【詩】心旅行

通り過ぎる青空を
通り抜ける感情を
追えば小さな心の隙間

残る寂しさでは埋まらない
風穴が寒いだけ

望む私を
なれない私を
そっと忘れる心旅行

私は一人だけでいい

眺める青空の眩しさに
ただ心打たれる

そんな私だけでいい

【詩】花々

【詩】花々

そよ風に心浮かせば
揺れた花々のひと息が
静かに渇きを満たしていく

生き切っている見事さが
香るままに押し寄せる

日々の空虚は誰のせい

花々に尋ねられ

孤独が恥ずかしそうに
浮かんでくる

本当はずっと
背中を押して欲しかった

このまま香りを留めたくて
息を吸いながら
シャッターを押す

【詩】心の跡が残る街

【詩】心の跡が残る街

心の跡が残る街

笑顔ばかりが浮かぶのは
もう思い出になったから

懐かしい切なさは
きっと幸せだけが残ったから

悲しみは
今の私作りに使われて
そっと強さに変わったはず

だから一枚の写真さえ
こんなにも愛おしい

戻れないと知っているから
愛おしい

【詩】葉を揺らす

【詩】葉を揺らす

青空の掛け声に
沸き立つように樹々たちが
零れそうに葉を揺らす

緑の歩道を抜ける頃
心がほぐれたように
鞄が少し軽くなる

頑な心の向きでは
行き先も決まってしまう

やわらかな笑顔なら
その向こうまで行けるはず

もっと自由になるのなら
もっと素直になることと

新緑の無垢な息吹が
囁くように葉を揺らす

【詩】坂の向こう

【詩】坂の向こう

並ぶビルに囲まれた
小さな通りの下り坂

見慣れた景色を見なくなって
見慣れた自分を見なくなって

過ぎる時間を過ごさずに
見ていたのは明日ばかり

坂の向こうの小さな空は
今日の終わりの見事さを
映して沈む夕陽色

毎日続く今日の日を
重ねることが生きること

あかね色に
染まる心に沁みてくる

【詩】やさしさ

【詩】やさしさ

開けた窓から
小さな部屋に
青空の息が流れ込む

私の中から
もどかしい心を
連れ出していく

やさしさに戸惑ってしまうのは
やさしさに慣れていないから

送ることも受け取ることも
遠慮するものではないものを

いつもどこかで
彷徨っては俯いて

やさしさを
真っ直ぐに見つめたい

小さな心が
大きく願う

爽やかな風の中
そんなことを思いながら
すこし違った私に戻る

【詩】水槽のある部屋

【詩】水槽のある部屋

時が静まる夜の中
小さな今を刻むのは
片隅にある水槽の音

綺麗に終われなかった一日を
灯りの下で拭いながら

少しのやりきれなさと淋しさを
灯りの下で温めながら

過ぎる時間を聞いている

また明日と
笑顔で私に言いうために

今日と明日の間の時間
心の時間

おやすみなさいを言う前に

【詩】涙の街

【詩】涙の街

雲間から覗き始めた
午後の陽が
濡れた街角を映し出す

雨を纏った街路樹が
眩しそうに光っている

行き交う背中の幾つもが
そっと愛しく見えたのは

隠れて流した涙の跡が
照らされ静かに輝いたから

きっと誰もがそうだから

きっと私もそうだから

かざす手を下げ
あたる陽に
身を任せ歩く街
涙に輝きながら歩く街