ふるさと…紋別

(2023/03) noteスタート。昭和25年生まれ。高校まで過ごしたふるさと「紋別…

ふるさと…紋別

(2023/03) noteスタート。昭和25年生まれ。高校まで過ごしたふるさと「紋別」の思い出をランダムに綴る自分史。昭和44年(1969年)の占いで「命の方で74.5才位迄は大丈夫と思う」と鑑定された。信じる信じないは別として2024年末を目途にしている。

最近の記事

実験室での失敗談

それは高校の化学の時間のことでした。 クラスが実験室に移動し、グループに分かれたところで先生が、 「では、ガスバーナーに火をつけてください」と指示。 向かいの友達が元栓を開き、僕が点火する役目でした。 実験テーブルの上には三つ又のガス管があり、ガスバーナ3台同時に使えるようになっていてましたが、その日は1台だけ設置されていました。 当然友達は、ガスバーナが接続されている元栓を開けるべきところを、なにを思ったか、ガスバーナが付いていない元栓を開けたのでした。 不幸に

    • 交換日記

      処分できない青春の思い出の物に「交換日記」がある。 当時読んでいた「中三時代」の読者コーナーに「交換日記をしている」との女子の投稿があった。「交換日記」には女子のイメージがあるが、「俺たちもやろうぜ!」と親友たちに提案し、僕が口火を切って書き出したのは1965年(昭和40年)6月7日。 日記は主に合唱部の3名の間で交換した。3名とは ――  井矢見 比賀見 苦砂見 僕たちの仲間に最初にバク転を成功させた高橋君がいて、僕が彼に「お前、チビ太に似てる」(漫画、おそ松くんに

      • 第5回児童生徒音楽コンクール

        なぜか僕は故郷を離れてからの手紙が捨てられなくて、引っ越しする先々迄ずっと持ち歩いてきたが、遂に人生の断捨離としてシュレッダーすることにした。 しかし、なにぶん卓上シュレッダーなので、一度に裁断できるのは2枚まで。よって、事前に手紙を開封してばらしているのだが、その作業中に、友人が送ってくれたこのプログラムが出てきたので、記録しておこうと思う。 お宝、お宝(笑)。 僕は小学3年生だったので1959年(昭和34年)のコンクールという事になる。当時の小学1年から高校3年まで

        • 「つぶやき」実験: どのように表示されるか実験する初めての投稿。「note」は昨年3月に開始。使い勝手が良ければ兄の作品発表の場として提供する予定だったのだが、その兄が4月に逝去。兄の作品集が見つからなないまま、僕が使い続けている次第。

        実験室での失敗談

        • 第5回児童生徒音楽コンクール

        • 「つぶやき」実験: どのように表示されるか実験する初めての投稿。「note」は昨年3月に開始。使い勝手が良ければ兄の作品発表の場として提供する予定だったのだが、その兄が4月に逝去。兄の作品集が見つからなないまま、僕が使い続けている次第。

        マガジン

        • 高校時代
          16本
        • 中学時代
          21本
        • 幼少~小学時代
          28本
        • 北国ダンサー物語
          41本
        • 紋別
          3本
        • 校歌、市の歌
          4本

        記事

          5章第6話(最終回)もし、ここに

          【目 次】 かくして、人生最大の無謀な冒険は終わった。 ◇ ◇ ◇ もし、ここに この一枚の写真がなかったら… 僕たちはみんな 同じ夢を見たんだね と笑い合うに違いない。 それほど信じられない 自分たちでさえ信じられない 嘘のような出来事だった。 … … けれど、思い返せば これまでの日々も あの瞬間と同じくらい 幸せだった気がする。 … … もしかすると 幸せとは どれだけ夢中で過ごす時間を持つか―― そういうことなのかも知

          5章第6話(最終回)もし、ここに

          5章第5話 無謀な冒険の行方

          【目 次】  しかめっ面のMCに何度も頭をぺこぺこしている千葉ちゃんを見て、メンバーたちは流氷のように凍り付いています。すると、ざわつく観客の中から一人、二人と手を叩く者が現れました。黒池ダンサーを応援してくれているのです。それが段々と広がりそうになったところで、MCはそれを制止しました。  再び静まり返り、様子を見守る会場。    するとMCが千葉ちゃんを連れてステージに上がったものですから、どんな罰が与えられるのかと、誰もが息を呑みました。ブラックプール大会の期間

          5章第5話 無謀な冒険の行方

          5章第4話 万事休す!

          【目 次】  昨日は夕方から会場に入り、アマチュア・スタンダードの熱い戦いを観戦しました。合間に20分ほどのダンスタイムが何度かありましたが、そんなに踊っている人はいませんでした。しかし、そのスカスカのフロアが、かえって大きなプレッシャーとなりました。目立ちすぎる気がしたからです。それでもみんなは、勇気を奮い立たせてフロアに立ったのですが、膝が震えるばかりで踊り始めることさえできませんでした。  夜のホテル。完全にうな垂れているみんなを前に千葉ちゃんが話しました。 千

          5章第4話 万事休す!

          5章第3話 幸ちゃん到着!

           【目 次】  翌日の午後、東山の幸ちゃんがホテルに到着すると、歓声が上がりました。周囲の人たちは「何事か!」「どんな有名人が来たのか!」という目で驚いたのは無理もありません。なにしろ10数名の団体が騒いでいるのですから。 寿 美: ごめんねえ、大変なお願いしちゃって! 幸 子: なんもさ。こちらこそ、お言葉に甘えてタクシーで来ちゃった。 さとし: いいってことよ。なんぼかかったって心配しないでいいから。  こういう調子になってしまうと、千葉ちゃんが入りこむ余

          5章第3話 幸ちゃん到着!

          5章第2話 出発!

           【目 次】  遂にブラックプールに行く日がやってきました。  去年の新年会で居酒屋「いらっしゃい」に集まったとき、みんなはクリスマスパーティーで踊ったフォーメーションの感激に浸りながら「またあんなことをやりたい」、「できればもっと大きな舞台で」と言い出したのを受け、千葉ちゃんが一つの考えを示した所、余りにも突拍子もない話だったので、寿美ちゃんが「そんな事できる訳ないでしょ!」と怒鳴ったのは無理のないことでした。  あれから早1年5カ月。いま、みんなはホーツク紋別空港

          5章第2話 出発!

          5章 いざブラックプールへ

          第1話 最後の練習日に! 【目 次】  新年になりました。昨年最後の練習で総ての振り付けが出来上がりましたので、1月に入ってからは音楽に合わせて通しの練習をスタートさせました。美和ちゃんと千恵子ちゃんは、新しく振りつけられたシーンを懸命に練習していますし、チャミちゃん先生は突然回ってきた男性役を完ぺきにこなそうと真剣顔です。  通しの練習はブラックプールへ行くメンバーだけではありません。恵美ちゃんの旦那さんの佐藤さん、母親が心配で行かれない鈴木の昭ちゃん、ブラックプ

          5章 いざブラックプールへ

          4章第7話 「グー」サインに溢れたホール

          【目 次】  今日は12月最後の練習日です。窓の外は雪の寒い夜ですが、暖房が効いたホールで練習できるのですから、有難いことです。  いつもの準備体操から始まりましたが、メンバーの顔は、あの日以来、暗い表情で覆われたままです。それは、美和ちゃんがお掃除おばさん役を命じられた日でした。あの日、泣き出しそうになったのは美和ちゃんだけではありません。美和ちゃんのポジションに入るよう言われた玲子ちゃんも旦那のヤスもすまない思いで泣きたい気持ちでしたし、他のメンバーも目を上げ

          4章第7話 「グー」サインに溢れたホール

          4章第6話 12月に起きたこと

          【目 次】  千葉ちゃんの入院中にフォーメーションの流れは完全に固まりました。音楽も、Tony Evansの”Pennsylvania 6-5000”(ブルース)とCasa Musicaの”Chilly Cha Cha”で変更なしとしました。あとは、これまでの部分練習を組み合わせ、そこに少しだけ面白みを加えてストーリー仕立てにしたので、あとはブラックプールまでの残り半年、踊り込みするのみです。  「半年」もあれば、いろんなことができそうに思えますが、それは幻想というも

          4章第6話 12月に起きたこと

          4章第5話 千葉ちゃん戻る

          【目 次】  手術を終えた千葉ちゃんがサークルに顔を出すと、男性郡から湧いた第一声がこれでした。 さとし: 帰って来てくれてありがとう! 加 藤: ほんとだよ、ありがとう!!  「やっぱ、俺は好かれている」と喜ぶ気持ちで、「 お待たせ」と控えめな返事をしましたが、少し違っていたようです。 文 次: チャミちゃん先生に殺されるかと思ったよ。ほんと、助かりました! さとし: ほんと、死にそうだった! 恵 美: あんたら、「ありがとう」も「助かった」も

          4章第5話 千葉ちゃん戻る

          4章第4話 病院では

          【目 次】  サークルが「宿題」に取り組んでいた間の病院の様子を少し見てみましょう。実は、千葉ちゃんの入院直後から詰所では、彼が入った306号室が毎日のように話題になっていました。こんな風にです。 看護婦A:なんかさ、あの人が来てから暗かった病室が一変したわね。 看護婦B:そう。二日目くらいから千葉さんが「はあい、点眼の時間ですよ」なんて声かけててさ。そしたら、お互い口きかなかった人たちがさ、声揃えて「はーい! 次も教えて下さい!」なんて、元気よく返事してんの

          4章第4話 病院では

          4章第3話「タコ踊り」

          【目 次】 寿 美: あら、あら。もうこんな時間? 急いで残りをやらなくちゃね。 さとし: もう15分もないから、無理じゃない? 寿 美: なんか、「サボりたい」って聞こえるんだけど、気のせいかしら? さとし: なーにを言ってるんですか、俺たち、そんな考え微塵もありません。なあ、みんな。 全 員: そうそう。考えてません。気のせいです、気のせいです。 寿 美: そうよね、じゃあ、「タコ踊り」を片付けてしまいましょう。  そう言って説明に入りました。 寿 美:

          4章第3話「タコ踊り」

          4章第2話「呼吸して踊る」

          【目 次】  前回は「1歩とは」を考え、それをワルツで確認する作業をしていると、あっという間に時間が来てしまいました。千葉ちゃんの入院は1週間。その間サークルは2回しかありませんから、今回で宿題を片付けなくてはなりません。  残りの「タコ踊り」も「呼吸をして踊る」も本当にあほらしい宿題ですが、前回は少し手こずったので、サークルの中には「今日は少し用心しながらさっさと片付けちゃおう」という雰囲気が漂っています。 寿 美: 前回は「1歩とは何か」を考えてワルツで使って

          4章第2話「呼吸して踊る」