【年下しかいないサークルに行ってみて】

今日久々サークルに行った。サークルっていうかわからへんけど、普通に顔出しに行った感じ。普段通りのミーテイングで普通に楽しい。けど自分のことを知ってくれている人はマジで5人ぐらい。それ以外は全然知らない人ばっかり。

自分はなぜか年下と仲良くするのが苦手。相手から好かれるとか好かれないとかとはまた違う。自分からどうかっていう意味で。普通やったら年下の人と仲良くなるのって至って簡単にできると思う。基本

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霞 ~7.山茶花~

ストーブのスイッチを入れ、部屋を使っていることを示す札を掛けに外に出る。ドアの前には、長屋と二つの小さな別棟に囲まれるように中庭があり、雪をふんわりかぶった生垣から真紅の花が顔をのぞかせている。白との対比で美しい。未だ山茶花と椿の区別がつかないのだが、一月に咲いているところを見ると椿ではなかろう。『花の咲くのが春だから、木篇に春で椿』と覚えた。しかしこのツバキを表す”椿”という漢字は日本製で、漢名

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霞 ~6.芝居~

「見て、つらら!」
階段を昇り始めてすぐ、緋乃が声を上げた。回廊の屋根の両側にさがった、大小のつらら。彼女は、硬さを確かめるように指ではじき弾きながら歩いている。
「これって、融けた雪がまた固まってるんでしょ?ややこしいけど、きれい。」
品定めをするように一本一本眺めたあと、三十センチほどのものを折り取った。そのまま両手で胸の前に構え、こちらを狙っている。
「“温泉宿殺人事件”。あの犯人は手作りの

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霞  ~5.ところ~

「わっ、寒!」
車を降りると、冷たい空気が頬を刺す。時計を見るとまだ十時前。連休中日だが、この時間だと駐車場はまだ貸切状態。山鳥の声が聞こえ、川を渡る風に吹かれた木々の葉ずれの音が時折それに重なる。雲はますます勢いを弱め、もうほとんど快晴と言ってよい。 道の右手はまばらだが樹木に覆われた小高い丘があり、その丘を背にして建てられた温泉施設は古い民家を模して造られている。道から人の背丈より少し高く積み

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霞 ~4.温かい水~

高速道路を玖珠インターで降り、県道から国道へと左折する。
「なんだかうれしそうね。」
「ああ、懐かしくってね。この辺はアウトドアに夢中だったころ、キャンプの帰りに良く通った場所なんだよ。」
「へぇ、こんなところまで来てたの。何もできないくせに、よくキャンプなんかに来たわね。」
「あ、馬鹿にしてる。これでもみんなをうならせたシェフさ。」
「バーベキューにシェフはいらないと思うけど?この前のミーティン

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霞 ~3.時間~

左前方に見えていた山並がやがて近づき、道は英彦山山系の南側の山肌を登り始める。道路にも、すぐ左手の斜面にも雪は残っていない。しかしやや見上げたある一定の高さより上には、白い斑模様が多く見られる。目覚めの風呂に定めた最初の温泉はともかく、本日の主役である〝赤川温泉〟へは曲がりくねったやまなみハイウェイを通り、牧ノの戸峠を越えていかねばならない。平地でさほどではなくても、標高が高くなるとかなりの雪が積

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