陰翳礼賛

「香道」 ~ 漂うように 〜 (4)

余白の匂い
日々漂う匂いの体験と思いの切れ端を綴る「はなで聞くはなし」 

前回の記事: 「盆会(ぼんえ)」 ~ いかれたBaby ~ (3)

香りを”聞く”と言い慣わす世界に迷い込んで十余年。
この九月、「香道」を始めて新しいひと回りの年を迎えた。

”香り好き”ではないが”匂い”には興味があった。
「○○は鼻が利くから。」
母からは冷蔵庫に残ったお肉や魚の「お鼻見」をよく頼まれた。

中学三

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琳派、金屏風の陰翳

尾崎光琳 「紅白梅図屏風」

暗がりに浮かび上がる金屏風の水辺を眺める。すると、黒い服に縁次の黒帽子を被った小柄な男が岸辺に立って、ぼうっと水面を眺めている。その影は、黒々とした梅の幹に隠れ、銀箔の流れに浮かび混ざり合う。茫然とするうちに、男の姿はどこかへ消えて、画面の外の、ギャラリーの冷たい質感だけが残される。

金屏風はなんとも危ういバランスで「立って」いる。心に焼きつくような印象を残すようで

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