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[漫画感想]鬼丸大将/著 手塚治虫[要約]

 文庫で二冊の漫画である。外国から日本にたどり着いた白人が迫害を受けながら日本で過ごし、そのうちにできたのが主人公の鬼丸である
 手塚治虫が描いた漫画なので面白い。しかし鬼丸の口調、見た目、強い力が孫悟空を思わせてしまう。鬼丸は侍に捕まって、拷問を受けるうちに肉体が成長し、大きい身体と馬鹿力を持つ。その体格と力を活かして侍と戦うのだが、その様子が孫悟空なのである。子供っぽい思考力も合わせればより孫悟空に似通る
 この漫画を通して手塚治虫は何を伝えたかったのか。昔の日本で外国人や、少数派が快適に暮らすことはできなかった、という面が主張なのではないか
 まず、この漫画には日本に流れ着いた外国人が複数登場する。鬼丸の家族と同じくように、山奥で暮らす黒人や、徒党を組んで山賊のようなことをしている白人たち。彼らの生活は辛いものであろう。迫害を受けて生活するのはつらいだろう
 次は鬼丸と共に旅を始めた忍者である。忍者は侍から山等の土地を奪われている。彼らも迫害を受ける立場であるということである
 漫画としては面白かったが、私が最近読んだどろろと比べるとインパクトに欠ける。つまり読みやすいということになる

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