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爺(ジジイ)放談

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マクロからミクロまで、右から左まで、縄文から令和まで、雑多のことを勝手にしゃべります。辛口になるかもしれませんが、七味からタバスコ程度です。時にはハバネロも登場するかもしれません。
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記事一覧

どぶろく

どぶろく

 パン屋店主の住む山間部は、地域のお祭りがあって、そのときにふるまわれるどぶろく(お酒)があるそうです。そのお酒を搾った後の粕を頂いて鮭を漬けて焼いて食べたのだそうですが、どろどろの酒粕に残っているアルコール分が高くて、酔うほどだったらしいです。

 そういえば、自家製のお酒を造るということが以前は普通にあったのに聞かなくなったね、という話題になりました。昭和の時代、味噌でも漬物でも、何でも自分の

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交代

交代

 店主は3月で(児童福祉施設理事長を)辞めると言います。私は「暗い海に灯台が無くなったら、たくさんの船が座礁して航行できなくなる」等々、あれこれ理由を付けて辞めてはいけない、辞めないでほしい、と頼みますが、すでに理事会で通告しているようでした。

 「10何年、自分たちで自立した事業をするようにずっと働きかけてきたけど、あいつらさっぱり動かん、やらんし、やれん、オレがおっても意味がない」

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卵焼き

卵焼き

~いつものパン屋で店主と~

 来るたびと言ってよいほど、なかなか人を雇えないという話になります。彼は施設関係者なので、切実なのだけれど、おそらくこれからどこでもそういう話になるのだろうと想像が働きます。

 数日前も教員のなり手が少なくて採用試験の倍率が下がるばかりだとニュースが流れていました。また今日午前中の会議で、行政の某児童福祉関連の非常勤職員の応募が全くないので、同僚に紹介してほしいとい

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国家・国力の衰退②

国家・国力の衰退②

 感染者数の推移に一喜一憂するのにくたびれて、私のまわりの人たちはコロナに強い関心を持っていないように感じられます。かといって、ワクチン接種が1日数百万人単位で進んで、65歳以上では64・9%が接種を終えるなど、ワクチンの安定供給と接種が急速に進んでいる米国の状況には目を向けようとはしていません。

 米国では「リオープニング」という言葉が普通に使われていて、コロナ感染問題が解決したのちの経済活動

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国家・国力の衰退①

 構造的なことを言うと、これが保守政権、特に安倍政権が長く目指してきた「学校教育・教員潰し」の成果の表れだと思います。私はずっと、保守政権は日本という国を衰退・滅亡に導いていくどこかの回し者ではないかと疑って、確信めいたものを感じてきました。

 昨日も、小学校の教員をしている20代の若者と話をしましたが、新人どころかベテラン教員も疲弊し病んで次々に退職しています。校長など管理職の話題で、教育者ど

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みんなで貧乏になればいい!

みんなで貧乏になればいい!

~いつものパン屋で店主と~

 雨模様の三瀬、客足もまばらなので、話し込んだ。

 店主「コロナの状況見よったら、どう考えても日本の経済は衰退していくね。日本は、みんなで貧乏になったらいい。」

 ヒゲリン「昭和に戻るんやね」

 店主「そう、昭和に戻って、みんなで貧乏に暮らすと思えば、恐いものなんかない。JRは国鉄になったらいいし、ANAも国営にしてたくさん雇ったらいい」

ヒゲリン「でも、いま

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感謝されない者

感謝されない者

 ~パン屋にて~

  「ジジホウダン」と聞いても誰もピンとも二ヤリともしないと思いますが、主に1960年代にTBS系列で日曜朝に放映されていた『時事放談』という番組(細川隆元、小汀利得)があって、私にとっては結構思い出深いものがあるのです。何しろ、親父のせいで、小学生の私にはさっぱり分からないし見たくもない政治の番組を、休みの日の朝から見ていたのですから。

 月2~3回は会う爺(パン屋店主)と

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