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買い物は、社会を変える投票。

私自身、農業にも、ライターにも
それほど詳しくはないのですが、
農業・食に関することを発信していて
すごいなと思う人がいます。

高橋博之さんです。
東日本大震災をきっかけに、
日本初の食べ物つき情報誌『東北食べる通信』を創刊し、
生産者と消費者を直接つなぐ「ポケットマルシェ」を創業した方です。

note(ポケットマルシェ)でも記事を書いています。

「世なおしは、食なおし。」

高橋さんは、食を通じて、生産者と消費者、地方と都市との関係性を
「たべる」と「つくる」をつなごうと活動されています。

創業者であり、編集者であり、ライターであり、
カメラマンであり、もう、なんでもやっている印象を受けます。

生産者さん(農家さんや漁師さんなど)に自ら取材に行き、
食に対する思いに真摯に向き合い、そして書く。

ただ書くのだけでなく、食べ物、食べ物が育つ地域、
農家さんの生きる姿まで、掘りさげて文章にされています。


「東北食べる通信」の山形県 真室川の農家 佐藤信栄さん(81)の
佐藤家に代々伝わる里芋について書いた記事より。

江戸時代に秋田の角館からやってきた出羽新庄藩
初代藩主の戸沢政盛公がこの地に検分に来た際、
祖先である佐藤家初代のおじいさん、おばあさんが
田んぼ仕事を休んで里芋を煮ていた。

おばあさんが「あがらしゃれ」と里芋を振る舞ったところ、
非常に喜ばれ、すぐ鍋底にしゃもじがあたって
音が鳴るくらいの勢いで平らげてしまった。

このときのおじいさんの名前が
「甚五右ェ門」だった。
「大凶作の年もこの芋だけは丈夫にできた。
その芋と蓄えの自家製味噌が、冬の食料不足をしのぐ
役割を果たしてきた」と、信栄さんは言う。

命をつないできたその種は途切れることなく伝承され、
今度は信栄さんから孫の春樹さん(33)にバトンタッチされた。

人と食材と東北と つくると食べるをつなぐ物語 『東北食べる通信』より

戸沢政盛は、織田信長や豊臣秀吉の時代の人です。
掘り下げ方がものすごいです。

江戸時代から、現代まで途切れることなく、代々受け継がれてきた里芋。
その里芋は、もうただの里芋ではありません。唯一無二の里芋です。
ですが、文章にならなければ知らないことでした。

人と食材と東北と つくると食べるをつなぐ物語 『東北食べる通信』より

タイトルに記載した「買い物とは社会を変える投票」は、
「食べる通信」に登場した農家さんの言葉です。

青森県で、無農薬・無化学肥料のにんにく栽培に挑んでいる
宮村さんについて書いた記事より

宮村さんは、「農とは自分の生き様」であり、
買い物とは社会を変える投票」だと考えている。

食べものを栽培する「過程」の価値、
すなわち自分の生き様を消費者に伝え、
その価値に共感してくれる消費者に
農家の言い値で買ってもらう。

そんな世の中になれば、農家の暮らしも、
消費者の健康も、農村の田園風景も
守られる社会になるはずだと信じている。

人と食材と東北と つくると食べるをつなぐ物語 『東北食べる通信』より

「買い物とは社会を変える投票」は、
なるほどと思い、引用させていただきました。
お金は「未来の社会に残したいものへの投票権」でしょうか。

東北食べる通信のバックナンバーの一部は無料で読むことができます。

宮城県のクリアファイル

noteでいろんなクリアファイルを紹介してきましたが、
特に美しいと思う、クリアファイルがあります。

宮城県亘理町みやぎけんわたりちょうのクリアファイルです。

ふるさと納税の返礼品のクリアファイル&一筆箋です。
着物柄のクリアファイルです。
色使い、デザイン・美しさにハッとさせられます。

亘理町にあるWATALISという会社が制作しています。

WATALISは、箪笥に眠る古い着物地をリメイクし、再び世に送り出す「アップサイクル」に取り組むブランドです。

WATALISのサイトより

最後までここまで読んでくださり、ありがとうございます!

震災から12年、東北を中心に記事を書きました。
復興支援に尽力している方への感謝と、
被災された方々の生活が平穏でありますように。

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