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【風呂酒日和11-2】 雑賀(さいか)


※この記事は緊急事態宣言前に訪れた時のものです。

【風呂酒日和(フロサケびより)とは】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


京成関屋駅から目と鼻の先。
「雑賀屋」と書かれてある立ち食いのそばとうどんの店と並んでいる、焼き鳥ともつ焼きの店「雑賀」。
同じ人がやっている店なのだろうか。
雑賀の方は、隣の立ち飲みの店舗も中でつながっていて一緒になっているようだった。

なかなか入りづらい空気を出す入口にしばらく立ちすくんでから、今日も勇気を振り絞って引き戸を開ける。

カウンターに座っている中年の女性と目が合った。
てっきり店員かと思ったが、何も話しかけてこない。
「いらっしゃーい」とどこかから2つ声がした。1つは右手から、もう1つは左手から。

よくよく見ると右手の焼き場と思われるところに店主らしき人を発見する。
「お一人ですか?お好きなとこどうぞ〜」と左手からきたおばちゃんが言う。いや、お姉さんか。
カウンターに座っていたのはどうやら先客のようだった。

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