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【風呂酒日和43-2】 しまだ

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


さて、果たして表参道に私が好きそうなくたびれた居酒屋(言い方…)はあるだろうか。

うーん。
マップを見るもやっぱり赤提灯系は原宿の方が多い。
近辺でそれっぽい土着のお店に行きたかったのだが…。
となれば、第二の手段、蕎麦である。
蕎麦屋飲みほど最高なものはない。
そして蕎麦屋であれば、表参道で赤提灯を探すよりもむしろよろしいのではないだろうか。


案の定「蕎麦」と検索すると、銭湯の近くに点々と赤が灯る。飲める蕎麦屋、となるとやはりちょっとだけ価格帯が上がるが、でもよい。よいよい。

料理、器と空間を大切にするお店という紹介文の蕎麦屋さんも気になりつつも、完全に入口の見た目が好みだった"しまだ"の方に向かう。
向こうも当たりっぽいが、こっちもきっと、当たりのはず。


扉を開ける。
お、すでになかなか人が入っている。
演歌っぽいBGMが流れ、壁一面に筆文字のメニューが貼ってある。
そうそう。予想通りというか、期待通り。
厨房から出てきた、里芋揚げを運ぶ女性に1名ですと告げる。
里芋、いいねぇ。ごくり。

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