突然の猫ミーム #毎週ショートショートnote
「諸君、状況はどうだ」
「極めて順調です。SNSユーザーなどを介し、よくあるネットミームのように浸透させることに成功しました」
「突然の猫ミームとしてここ数ヶ月で様々なメディアも取り上げています」
「音楽も我々の言語にかなり近しい発音のものを用いることで違和感なく脳内に刷り込ませました」
「よろしい。それではこれまでの成果を総動員して、そろそろ私の演説を世に拡散するとしようか」
「そうですね!」
「明日撮影を行いましょう」
「うむ、よろしく頼むぞ」
「はい!」
男が去った部屋で研究員たちが笑い出す。
「しかし、あの被験体もあっという間に"支配者"の顔になったな」
「明日彼は何を語るんだ?」
「さぁ。まぁ万が一影響が出たとしても一過性のものだろう。ヒトは移り気だ」
「その反対の場合は?誰も取り合わなければどうなる?」
「どうもこうも...奴が”はぁ?"と言われるだけさ」
「ならばあの猫と掛け合わせる動画でも準備しておくか」
「そりゃあいい」
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