平泳ぎ本店 H i r a o y o g i C o .

東京で2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っています。…

平泳ぎ本店 H i r a o y o g i C o .

東京で2015年より活動開始。メンバー全員が俳優であり、俳優主体の創作を行っています。 俳優自身の発想を基にディバイジングで様々な演劇手法を駆使しつつ、凝ったシーンを造形していく創作方法に特徴があります。 「真剣に演劇について悩んで、真剣に演劇を愛する」(クリス・グレゴリー氏)。

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向こう10年間の計画に向けて、平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.の活動をサポートしていただくための、日々の活動報告です。 毎日の連載と、不定期の活動報告などをお届けします。 舞台芸術、演劇や文化に関心のある方にご参加頂ければ幸いです。

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平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.として2024年からいよいよ、これから10年間の目標に向けてより具体的な活動を充実させていくことができればと考えるようになりました。 1.【10年間の活動目標】 2.【「かえるのおたま」をはじめます。】 1.【10年間の活動目標】 平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.は2015年より東京で演劇活動をつづけて来ましたが、いろいろな場所でのさまざまな出会いを経て、これからの10年間で三つのことを叶えたいとはっきり考えるようになりました

    • 20240426 アイディアの地層

      何年か継続して創作を続けていると、ある種のテクストを前にしたときに「こういう言葉に対して私たちはこうアプローチする」という構えがある程度定まってきたりする。”手癖”やいつも同じことをするということではなくて、ある一つの方向に向かって限界まで自分たちの感覚や技術を押し拡げる、というようなイメージが近い。 ▼初めから誰しもできることをよりよくできるようにする、というよりかは、俳優それぞれが今できないことをまず必死にできるようにし、そこから可能な限り磨き上げるという感じなので、リ

      • 20240425 5%

        「芸術監督という仕事をやっていると、演劇の創作(演出)に使える純粋なエネルギーは5%ほど」というのはSPAC静岡舞台芸術センターの宮城聰さんの言葉だった。宮城さんでもそんなに大変なんだ(事務仕事なんかに追われるのだなぁ)と思うのと同時に、たったの5%であれだけの作品を世に送り出しているのかと思うと恐ろしいような気もしたものだった(『白狐伝』では宮城さん自身が出演もされるから無茶苦茶大変だろうと思う)。 ▼東京芸術劇場の芸術監督が野田秀樹さんから岡田利規さんにバトンが渡される

        • 20240424 遊びをせんとや

          一つの作品の中でいくつもの演技体(異なる演技の手法、質感)を織り込んで、俳優の身体で「遊び」としての演技を編み上げていく。いつも自分たちの演劇をつくりながら考えているのはそんなことだ。 ▼普通ならだいたい一つの作品に対してワンアイディアでやり通すものだし、全体を通じて一つの演技体を徹底することではじめて見えてくるものもあるのだと思うけれども、節操なくいろんな演技の手法を試してみたくなってしまうような衝動が私にはある。 ▼舞台上で声を出すにしても、(たとえば)大雑把にアング

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          20240426 アイディアの地層

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          何年か継続して創作を続けていると、ある種のテクストを前にしたときに「こういう言葉に対して私たちはこうアプローチする」という構えがある程度定まってきたりする。”手癖”やいつも同じことをするということではなくて、ある一つの方向に向かって限界まで自分たちの感覚や技術を押し拡げる、というようなイメージが近い。 ▼初めから誰しもできることをよりよくできるようにする、というよりかは、俳優それぞれが今できないことをまず必死にできるようにし、そこから可能な限り磨き上げるという感じなので、リ

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          「芸術監督という仕事をやっていると、演劇の創作(演出)に使える純粋なエネルギーは5%ほど」というのはSPAC静岡舞台芸術センターの宮城聰さんの言葉だった。宮城さんでもそんなに大変なんだ(事務仕事なんかに追われるのだなぁ)と思うのと同時に、たったの5%であれだけの作品を世に送り出しているのかと思うと恐ろしいような気もしたものだった(『白狐伝』では宮城さん自身が出演もされるから無茶苦茶大変だろうと思う)。 ▼東京芸術劇場の芸術監督が野田秀樹さんから岡田利規さんにバトンが渡される

          20240424 遊びをせんとや

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          一つの作品の中でいくつもの演技体(異なる演技の手法、質感)を織り込んで、俳優の身体で「遊び」としての演技を編み上げていく。いつも自分たちの演劇をつくりながら考えているのはそんなことだ。 ▼普通ならだいたい一つの作品に対してワンアイディアでやり通すものだし、全体を通じて一つの演技体を徹底することではじめて見えてくるものもあるのだと思うけれども、節操なくいろんな演技の手法を試してみたくなってしまうような衝動が私にはある。 ▼舞台上で声を出すにしても、(たとえば)大雑把にアング

          20240424 遊びをせんとや

          20240423 土浦合宿記録映像その①

          「かえるのおたま」に参加すると最後まで読めます

          「かえるのおたま」メンバーのみなさま 平素よりたいへんお世話になっております。 みなさまの応援がたしかに私たちの力になっています。 平泳ぎ本店 主宰の松本一歩です。 先日より集中稽古も始まり、いよいよ野外劇の本番まで待ったなしという時期に差し掛かりました。 さて、去る四月中旬に集中稽古前の創作合宿で土浦の百景社さんのアトリエへ伺った祭の記録映像がまとまりましたので共有させていただきます。

          20240423 土浦合宿記録映像その①

          20240423 ただ歩くのではなくて

          「かえるのおたま」に参加すると最後まで読めます

          「歩く」という行為にこれほど心惹かれるのはなんでだろう、と思うけれどもこれまでの創作でも結構「歩く」ということにこだわり続けてきているような気がする。 ▼演劇のワークショップ(あるいはオーディションなど)で結構よくあるのが「今日起きてからこの会場までどうやって来たかを教えてください」というもので、言葉でひと通り説明した上でそこに「起きる」「ドアを開ける」「電車に乗る」といった身振りをつけていくとちょっとした一人芝居ができ上がったりする。 (思えば就職活動でも似たような質問が

          20240423 ただ歩くのではなくて

          20240422 創作の計は一日のスケジュールに

          「かえるのおたま」に参加すると最後まで読めます

          どうしても今回の作品の創作に入る前に直接見ておきたかったことがあって、思い立って取材へ行ってきた。その間平泳ぎの人たちに毎日の連載を任せられたおかげで私自身はほとんど手放しで、彼の地で見たり聴いたりすることができてとてもありがたかった。 ▼さて、本格的に創作が始まったので、こちらの毎日の連載もそんなにたくさん書くことが難しくなってきてしまった。連載に力を入れすぎて創作がヘロヘロになっては目も当てられないし、いつも読んでくださっている方々におかれましては「ああ、本格的に稽古を

          20240422 創作の計は一日のスケジュールに

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          20240423 土浦合宿記録映像その①

          「かえるのおたま」メンバーのみなさま 平素よりたいへんお世話になっております。 みなさまの応援がたしかに私たちの力になっています。 平泳ぎ本店 主宰の松本一歩です。 先日より集中稽古も始まり、いよいよ野外劇の本番まで待ったなしという時期に差し掛かりました。 さて、去る四月中旬に集中稽古前の創作合宿で土浦の百景社さんのアトリエへ伺った祭の記録映像がまとまりましたので共有させていただきます。

          20240423 土浦合宿記録映像その①

          20240423 ただ歩くのではなくて

          「歩く」という行為にこれほど心惹かれるのはなんでだろう、と思うけれどもこれまでの創作でも結構「歩く」ということにこだわり続けてきているような気がする。 ▼演劇のワークショップ(あるいはオーディションなど)で結構よくあるのが「今日起きてからこの会場までどうやって来たかを教えてください」というもので、言葉でひと通り説明した上でそこに「起きる」「ドアを開ける」「電車に乗る」といった身振りをつけていくとちょっとした一人芝居ができ上がったりする。 (思えば就職活動でも似たような質問が

          20240423 ただ歩くのではなくて

          20240422 創作の計は一日のスケジュールに

          どうしても今回の作品の創作に入る前に直接見ておきたかったことがあって、思い立って取材へ行ってきた。その間平泳ぎの人たちに毎日の連載を任せられたおかげで私自身はほとんど手放しで、彼の地で見たり聴いたりすることができてとてもありがたかった。 ▼さて、本格的に創作が始まったので、こちらの毎日の連載もそんなにたくさん書くことが難しくなってきてしまった。連載に力を入れすぎて創作がヘロヘロになっては目も当てられないし、いつも読んでくださっている方々におかれましては「ああ、本格的に稽古を

          20240422 創作の計は一日のスケジュールに

          20240421好きな作品の話

          えーどうもこんにちは、 丸山雄也(マルヤマユウヤ)です。 平素より平泳ぎ本店、また「かえるのおたま」を気にかけて頂き、誠にありがとうございます。 折に触れて言われるように、平泳ぎ本店はメンバー全員が俳優であります。私も例に漏れず、でして、月に一度は舞台作品を観に行っております。近年は演劇だけでなく、ダンス作品も好んで観に行くようになりました。 特に!2024年は上半期だけでも、非常に楽しみにしている公演が二つあります!! まずひとつめ、なんと言っても今日(これを書いている

          20240420 『ガンダム大地に立つ!!』 

          (本日主宰の松本が取材中のため、代わりに鈴木大倫がお届けします。) *** 先日フィナーレを迎えたGUNDAM FACTORY YOKOHAMAへ、会期終了間際滑り込みで行ってきた。 実物大のガンダムはこれまでお台場や福岡でも見たことがあったのだが、横浜のガンダムは実際に動くというのが他とは違う。 当日は雨模様だったけど、雨に濡れながら歩いたり様々なポーズをしてみせるガンダムは堂々として迫力があり、ファンとしては震えるような、誇らしいような思いがした。ひとつ夢が叶った

          20240420 『ガンダム大地に立つ!!』 

          20240419 どうもどうも河野です。

          (本日主宰の松本が取材中のため、代わりに河野竜平がお届けします。) *** どうもどうも河野です。 これは今まで生きてきた中で最も印象に残る思い出のお話です。 時は2005年、中学2年生。 その日は期末試験の最終日。 河野少年は午前中のテストを難なく乗り切り午後に差し掛かる。 その日の最後、つまり期末試験最後の試験科目は家庭科。 「正しいまつり縫いの選択」や「鮭のムニエルの調理方法」などの問題が出る。授業を聞いていればスラスラ解ける問題ばかりな上に比較的得意な分野だった

          20240419 どうもどうも河野です。

          20240418 話すということが、あまり得意じゃない

          (本日主宰の松本が取材中のため、代わりに小川哲也がお届けします。) *** 話すということが、あまり得意じゃないなあと自分のことを思っている。 私生活もあまり口数が多い方でなく、だから10年くらい関係が続いている平泳ぎ本店のメンバーには本当に感謝をしている。 頑張って言葉にしてみたけど、なにか取りこぼしている気になってしまう、物足りない感じがしてしまう、もっといろいろある気がするんだけどなあ…そんな感覚がずっとしていて結局頭の中で考えてしまう。 そして考えているうちにタ

          20240418 話すということが、あまり得意じゃない

          20240417 ほんの一瞬の金色の

          私が通っていた養成所で一番お世話になったのが坂口芳貞さんという方で、文学座のみならず桜美林大学でも教鞭を取っておられたので青年団の俳優さんなどにも坂口さんの教え子という方が結構いたりする。入って一年目にある三度の発表会のうち二度演出を担当してもらい、最初に演出を受けたのが坂口さんだったから、俳優としての自分の今があると言っても過言ではないと思っている。 ▼大学を卒業したばかりの頃、学生時代はもっぱら座学ばかりで演劇についてやたら小難しい演劇論だとか書籍を好きこのんで読みあさ

          20240417 ほんの一瞬の金色の

          20240416 盆 voyage

          「頼む!!お願いだ!!舞台装置で盆(廻し舞台)を使ってくれ!!頼む!どうしても盆の上でくるくる廻りたいんだ!!これが最後のチャンスなんだ!お願いします!!!」という気持ちで矢も盾もたまらず卒業生たちの署名を集めて演出家に提出したことがあった。どうしても盆で廻りたかった。 ▼それもこれも、その劇団のエース演出家が「盆の鵜山」と呼ばれる人で、とにかくいろんな舞台で盆をくるくる廻して観客を魅了していたからだった。「盆がくるくる廻る舞台はすべからく素晴らしいもの」という強烈な刷り込

          20240415 そもそも走り出せるのか。

          「走りながら考える」という言葉が結構好きでなんでだろうと考えてみるに、この言葉自体いろいろ元ネタはあるのだろうけれど、個人的には2016年に聞きに行った早稲田小劇場完成のシンポジウムで、前早大総長の鎌田先生がおっしゃっていたのがたぶん耳に残っているんだろうと思い至った。鎌田先生は今の早稲田小劇場どらま館が建った時のシンポジウムで「とにかく劇場は建ったので、あとは走りながら考える」と仰っていたのだった。 ▼私自身も何度かお世話になった早稲田小劇場どらま館については解せない点が

          20240415 そもそも走り出せるのか。

          20240415 【番外】代筆のお知らせ。4/18-21

          お世話になっております。 平泳ぎ本店 主宰の松本一歩です。 日々「かえるのおたま」『蛙読天』をご覧くださいまして、誠にありがとうございます。 やや急ではありますが、私が次回公演の創作ための取材に向かうこととなりましたため、4/18-21の四日間、『蛙読天』の毎日の連載をお休みさせていただきます。 上記四日間につきまして、平泳ぎ本店より 4/18木 小川哲也 https://x.com/ogawaanko  4/19金 河野竜平 https://x.com/Ryohei

          20240415 【番外】代筆のお知らせ。4/18-21

          20240414 20年前の戸山公園での野外劇の話。

          「こんど新宿区の戸山公園で野外劇をやるのです」ということを百景社の志賀さんにお話ししたところ、「前にも戸山公園で演劇をやった話を聞いたことがあるよ」とのことで、どうやら20年前にも戸山公園で野外劇が行われていたことがわかり、よくよく話を聞くと16日間で32演目、58公演という規格外の演劇祭が早稲田の街で行われていたということがわかってびっくりしてしまった。 ▼不勉強ながら私自身も戸山公園の担当者の方からも、あるいはいま東京で演劇をやっている人からもそういう情報を聞いたことが

          20240414 20年前の戸山公園での野外劇の話。