映画「耳をすませば」 (日本映画)🇯🇵
スタジオ・ジブリが1995年に公開した作品。
ちょうど、この時期、地元を離れ関東の大学に入学することになりました。
人生の節目の時期でした。
地元は、電車も廃線になり、バスしかない田舎町だったんで、都会にでてくるというのは、そりゃあ不安だったものです。
一人暮らしもこのときが初めてでした。何から何まで、自分を取り巻く環境は、変わっていた。
そんな時期でした。
まあ、大学には同じように、田舎から出てきた人たちも多かったんで寂しさとか、不安とかはすぐに消えてなくなったわけですが・・
ただ、故郷への思いというか、郷愁は消えることがありませんでした・・
北海道というのは、空気がきれいなところですし、紅葉もきれいです。
ですがなんといっても雪がふるというところが、僕にとってすごく重要なことだったんですね。
そんなことに、関東についてからしばらくたってから気づきました。
そういえば、ちょうど、この年に「北の国から」の新作がテレビで放送されていたんですよ。そんなこともあってか、実に深く郷土というものを、再認識していくことになりました。
と、そんな時期に。
スタジオ・ジブリが新作を上映するとのこと。
それが表題作でした。
内容は、ちょうど自分と重なるような、これから新たな旅立ちを迎える少年と、少女の物語であったわけで、とても良い映画でした。
余談ですが、ジブリは架空の世界を描くよりも、現実の世界を描くほうが旨いかもしれないですね。
現代でもいいし、何年か前でも良いし。トトロとか、火垂の墓とか、思ひ出ぽろぽろとか、平成狸合戦ぽんぽこを見てもそう思います。
でも、この映画で一番心にうったえた場面。
それは冒頭。
冒頭では、東京のありふれた夜の風景を綴りつつ、バックに音楽が流れてきます。それがオリビア・ニュートン・ジョンの『カントリー・ロード』
当時、郷愁というか郷土愛に強烈に支配されていた僕にとってはたまらない曲でした。「Take me home, country road♪」なんて、歌われちゃあ・・
というわけで、思いっきり地元のことを思い出しながら見た映画でした。
DVDも買いましたが、見るたびに、当時の感覚とか、思いとか、
そして、不思議にも、初めて感じる都会の匂いなんかが強烈に思い出されます。
僕の、感情と、そのとき、嗅いでいたであろう匂いが
いっぱいつまった、スタジオ・ジブリの名作です。
ナウシカや、ラピュタもいいですが、
たまには、この映画も見てみてはいかがでしょうか?
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