何気なく、歌を歌っていたところ
小学校や中学校の、音楽の時間が好きでした。
鉄琴や木琴や太鼓を用いた合奏の時間は、楽器が奏でる様々な質感の音に包まれる感覚が心地良く、また、合唱曲をパートごとに分かれて全員でハーモニーを響かせて歌う時間は、音楽と詞が体の中を駆け巡って心に問いかけたり、雨や風や日差しみたいに歌を全身に浴びる感覚が好きでした。
実家に住んでいた頃は、家に誰もいない休日の晴れた昼下がりに、「野生の馬」や「みんなひとつの生命だから」を、部屋を歩き回りながら伸び伸びと歌っていました。多分、隣家の人は