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好きなものについてつれづれ。アートとライフサイエンス。その他30代思うところ。

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最近の記事

グレートギャツビーが好きという話

 スコット・フィッツジェラルドの1920年代のアメリカを舞台にした有名な古典作品で、1番好きな小説の一つです。ネタバレしまくります。  なぜ好きなのかがどうしてもうまく説明できない。Jギャツビーがデイジーを初めて家に招いた時の、花だらけにして時計を気にしまくる様子や、その後も嬉しすぎて何でもニックに話してしまうのがとんでもなく可愛い、そこからのプラザホテルの修羅場、からのニックにとっての最後の姿、からの子どもの頃の日記。この一連のカットにどうしようもない喪失感というか、どこ

    • なぜこんなにも世の中が速く感じるのか

       今日のクラスのゲスト講義が、この2年間の留学の学びを全てつなげるものだったのでとりあえず言語化してみます。  自分の身体や行動に関するデータが国境を越えてあらゆるところから収集され、自分の意図しないところで使われ、それが誰かを富ませている、という状況がある。これが、特定の人種や民族や捕虜に行ってきた過去の悲惨な人体実験や奴隷制度と同じ搾取の構造ではないか、という。  機械(テクノロジー)は道具とは異なる(※原典未読)とみてみると、「イノベーション」なるものは問題を解決す

      • 絵で考えることを言語化する

        トレーニングのために、こうして書いているわけです。 ゆる言語学ラジオのビジュアルシンカー(視覚思考者)についての3本が非常に面白かったのをきっかけに。  動画内のエピソードや本の診断ベースで、おそらく図でなく絵画の方の視覚思考者のようです。色々腑に落ちることが多い。  好きな映像作品ほど説明が下手で、物を探す時は脳内でビデオ再生してる。一目瞭然と思うシーンや差異に説明を要する人がいて驚いたり、整列された英単語帳が全く頭に入らないためフォントと位置関係で覚えられるよう鬼気迫っ

        • 猫ミームが苦手という話

           苦手どころかグロテスクに感じてしまうという、ややネガティブな独り言です。ここでいう猫ミームは、2023年頃から流行している(た?)という「猫の動画を切り抜き、組み合わせて日常生活などを表現した動画(Wikipediaより)」を指しています。  TikTokは見ていないので数か月前からYouTubeのおすすめに上がってきたのがきっかけで知ったもの。初めて見た時、あの画像の粗さや時々人の手や指が入った切り抜きが気味悪く、猫をいじめる人に対する炎上がミーム化したものだと思ってい

        グレートギャツビーが好きという話

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        • 観劇感想
          12本
        • 食べ物の話
          5本

        記事

          帰国が迫ってきたので

          ここから毎日更新に改めて挑戦してみようと。 写真はカナダ行きですが、米国留学中です。あと2ヶ月になり、授業はほぼ残り二週間。課題に追われて夜型化してます。 残りの期間用に最後の注文としてWeeeで割引の納豆と蒟蒻ゼリー、充填豆腐を購入した。こちらの豆腐、木綿はスカスカだったり絹は薄かったり、種類はそこそこある割に意外とこれじゃない感がある。結局extra firmという日本では見かけない炒めても崩れない固さのものを細かく刻んでチリソースやら味噌やらで味付けるのがベストな気が

          帰国が迫ってきたので

          美術館の歩き方

          コロラド州のデンバー美術館とニューヨークのMoMAが現代美術メインでも大いに楽しむことができたので、改めてアート鑑賞について書いてみます。 大学時代から、隙あらば美術館・美術展をチェックしていて、見たいものがあれば遠征も厭わない。仕事を除いて東京に住む一番のメリットはこの文化芸術に触れる機会の豊富さ。周るタイプなら関西にも来てくれていたけれど、それでも感覚として東京の半分くらいだろうか。学割がある時は隙あらば無料で入れる美術館に寄り道し、カップルを見かけては、山田五郎さん並

          美術館の歩き方

          足りないもの、超えないといけないもの。結局のところアウトプットが足りてない。どう考えても、どんなワークをしても、やるべきことは毎日何か書くこと、という結論に辿り着く。そこからの分かりやすく説明する力、なめらかに話す力、聞きたくなる話し方。問題は表現手段ではなく、場数。

          足りないもの、超えないといけないもの。結局のところアウトプットが足りてない。どう考えても、どんなワークをしても、やるべきことは毎日何か書くこと、という結論に辿り着く。そこからの分かりやすく説明する力、なめらかに話す力、聞きたくなる話し方。問題は表現手段ではなく、場数。

          [ブロードウェイ感想] Book of Mormon

          概要 モルモン宣教師バディがウガンダでの活動を命じられ、文化や社会問題にショックを受けながら住民と交流を深めていくコメディミュージカル。モルモン教を特別ターゲットにするというより、一般的に宗教の経典ストーリーやその宣教活動のくだらなさを風刺しつつ、ウガンダの諸々の社会問題(武装組織、HIV/AIDS等)もがっつりネタに入ってくる。トニー賞受賞。 好きなところ 王道ミュージカル風でパロディが引き立つ音楽たち。最初のハローは輪唱によってI am イエスキリストとなったり、テ

          [ブロードウェイ感想] Book of Mormon

          [日記] 動かない指と美術館の昨日

           帰国までの残り日数と学校の課題の〆切が複数2週間後に迫ってきたことを考慮し、大学でピアノの練習→自習スペースで課題→フィリップス・コレクション→気になってたクレープ屋、という計画を遂行したのが昨日。大変満足感があり、今日・明日もこんな感じで献立をつくって過ごそうと心を入れ替えた。      休日に計画を立てて過ごすなんていつぶりだろう、と思うくらい、行き当たりばったりの、あまり生産的といえない日々を送りすぎていた。やりたいこともやらないといけないことも大量にあるのでもっと効

          [日記] 動かない指と美術館の昨日

          餃子が好きという話

           定期的に食べたくなるものの一つ。楽しい思い出が割とくっついているのも。失敗しかけてもリカバリーしやすいのも。そしてお題の主の理屈っぽくも熱いコメントにぐっときたので。  渡米してからも頻繁に食べています。主にTrader Joe'sの冷凍だったり中華かアジア料理店のテイクアウトだったり。  そして年末年始はついに手作りしてしまった。思えば一人で自分のためだけに作るのは初めてで妙なドキドキ感を覚えつつ。具は、ターキーミンチ(豚肉は手に入るがターキーが好きなので)とケールと刻

          餃子が好きという話

          好きなケーキの話

           只今Bakeshopというその名ズバリのお気に入りケーキ屋のバレンタイン限定イチゴチョコタルトを食していたところ、期待をはるかに上回るおいしさだったので、このタイトルで書いてしまいたいと思います。お店の紹介は2店舗のみです。 Bakeshop  こちら、ワシントンDCとバージニア州にあるお店。なんと、ふわふわのホイップクリームと軽いスポンジのケーキが食べられる!!HARBSの系統で、お値段同程度で更に軽くて一切れは小さめ。タルト生地は硬くて存在感がある感じ。しかも甘さも

          好きなケーキの話

          [日記]明日のために

           体調が悪いのだろうか、と思うほど今日一日ひどく何も進まなかった。午後にzoomのオフィスアワーで予想外に論文を提出することとなり、グループワークの話合いはなくなった代わりに相方が追加の資料を共有してくれた。もりもりと目の前にやること、それも簡単に手をつけられるものが積み上がってきているにも関わらず、noteを開けば読む方が止まらず、なぜかInstagramを開いたり、ダーウィンクラブを読んだり。あっという間に夕方の授業の時間になってしまった。  大学院の授業から戻ってきて

          [日記]明日のために

          未だ憧れの、数学

           数学が好きで、数式を見るのも書くのも解くのも楽しいんです。ただ、得意にはなれなかった、どころか、ずっと苦手だった。よって片思い相手、ということにしている話です。  数学の前に算数というものがあるわけですが、これも中学受験で一番苦労した科目。算数の失点を国語でカバーしつつ、社会と理科でどこまで全体を底上げできるか、という勝負だった。その時も、算数は嫌いではなく、なんなら国語の物語文が一番嫌いだった。たまーにストーリーが気に入ることがあっても、そういう時に限って問題はうまく解

          未だ憧れの、数学

          [感想] BarbieとPoor Things

           映画 BarbieとPoor Things(哀れなるものたち)をまとめて扱った粗めの感想です。ネタバレします。ちなみに米国で観ました。  まず、Barbieは若干ついていけないところがあるくらいアメリカ!だし(サンダルで通勤はあっても面接は演出上と差し引いても)、Poor Thingsもキリスト教的世界観だなあと感じざるを得なかった。日本語でどうなっているか知らないけれど、ダイレクトにGodて呼ばせてるのとか、オチでヤギと入れ替えるとか。そうした違いに関わらないところもも

          [感想] BarbieとPoor Things

          セクシー田中さんを読んだ話

           芦原妃名子先生の訃報を知って、とても比べ物になるものではないけれど構造が似ていて、トイレに籠って嗚咽を上げるほど悔しかった時のことを思い出さずにいられず、電子書籍を一気読みしました。  未完ということを知ってまたショックを受けた、という話です。ネタバレします。  自分が特定のキャラクターに重なるというタイプではなく、各シチュエーションや思考回路の断片が既視感・実体験のあるものゆえ、どのキャラクターの言動も度々リアルに迫ってくる、という作品でした。異国の民族舞踊系ジャンルの

          セクシー田中さんを読んだ話

          観劇遍歴の話・後編

           前編の続きです。 観劇遍歴の話・前編|もーん (note.com)  NHKプレミアムステージで宝塚の舞台の美しさ、特に日本物の華やかさに衝撃を受けて、いつか観に行きたい、と思っていたものの、チケットを入手する前に3・4作品ほど昔のものを映像で観るうちにこの時は少し、特に恋愛もののパターンに飽きてしまった。同時進行でミュージカル映画にハマり、とりわけ「オペラ座の怪人」、「雨に唄えば」、「ロシュフォールの恋人たち」が気に入った。ところが、劇団四季のオペラ座の怪人があまり響かず

          観劇遍歴の話・後編