竜生九子博物館

千葉にある架空の博物館「竜生九子博物館」の館長でございます。

竜生九子博物館

千葉にある架空の博物館「竜生九子博物館」の館長でございます。

マガジン

  • 検見川浜ヴンダー・カマー

    私の脳内のコレクションです。

最近の記事

蒐集について

小学生のときに「ギザ10(フチにギザギザがある10円玉)には数万円の価値が出る」という怪情報が出回り、乱獲するのが流行したことがありました。当然ながら10円に10円以上の価値があるはずもなく、にわかに降って湧いた虚偽ゴールドラッシュは音もなく終焉いたしました。 その後登場したのは「昭和64年」の硬貨であります。平成元年への切り替えによって、7日間しかなかった64年の幻のコインは「これは価値があるに違いないッ!」と小学生を再び熱狂させ、結局音もなく終焉いたしました。ホッチキスで

    • つまみとしての標本

      酒のつまみとして標本を買い集めてた時期があるんですが、これはその中でも思い入れがある逸品です。以前九州大の丸山教授が出したツノゼミの写真集をなんとなく買って、私はそのわけのわからないツノゼミの角の形に魅了されたのですが、なかでも最もわけのわからない角形状がこの「ヨツコブツノゼミ」でありました。外敵から身を守るにしては角の形が異様すぎるし、擬態してるにしても、なんの真似をしてるのかわからない。しかもこの角の異形ゆえに、風にあおられたり移動につっかかったりということがあるのだとい

      • 原監督のこと

        原監督が長嶋監督を引き継いだ時の会見は、いまだに覚えています。「野球とは、人生そのものだ」と満面の笑みで球界を退く長嶋さんの横で、目が泳ぎまくる原新監督。おそらく急に言われたのだろうと思いますし、本人の意図しなかった急な人事異動に戸惑いまくっている様子は、ジャイアンツファンのほとんどが感じたことではなかったかと思います。開幕初勝利の原監督は、涙していた。「初戦勝ったくらいで泣くとは情けない」とかいうコメントもあったですが、就任から開幕戦までの不安がものすごくあった中で、一勝で

        • 写真のこと

          以前の私にとって、「写真」といえば工事写真のことでした。写真は、自分の仕事をしっかりとやったぞという証拠であり、そこに写っているものはその根拠資料でしかなかったのです。 10年ほど前にちょっとしたカメラを買って、子どもたちといった動物園で、なんとなくとったのがこの写真です。この写真が撮れた時に、「うわー、写真っておもしろそうだな!」と一気に思った思い出があるんです。以来、いろんな写真を撮るのが楽しくなっています。へたくそですけどもね。 「目の玉を楽しませて、脳みそを喜ばせる

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        • 検見川浜ヴンダー・カマー
          38本

        記事

          最近思うこと。

          最近思うこと。

          台湾での仕事の思い出

          台湾は、やたらとツタの絡まった街路樹や、セブンイレブンの煮卵の匂い、ドブ臭い川が印象的でしたねえ。台湾をはじめて訪れたのは2006年でありました。私は機械設計の部署にうつったばかりの頃でした。仕事の要領はおろか、図面も読めない、英語も中国語もできない中で、それでもなんとかして仕事をしないといかんという意識も低かったので、随分と数多くの皆様にご迷惑をおかけしてまして、毎日叱られて過ごしておりました。 この出張中、台湾人のお客様から夜に呼び出されて「機械がぶっ壊れているからなんと

          台湾での仕事の思い出

          来月は妖怪検定

          久しぶりに資格試験をやってみようかと申し込んだ境港妖怪検定が来月に迫っているわけです。400を超える妖怪の載った「日本妖怪大全」が公式テキストを毎晩勉強してるのです。私は昔から妖怪は好きでしたが、そんな経験は差っ引いて余りあるほど難しい。 しかし、我が国の妖怪文化は水木しげるサンなくしては語れない、というより、ほぼ水木サンが第一人者であったことが、この本で改めてわかりました。「日本妖怪大全」には、日本全国各地の妖怪のもつ地域性や土着の様子、妖怪がえがかれた文献や時代背景が、自

          来月は妖怪検定

          今年のジャイアンツを見て思ったこと

          原監督は染之助染太郎に似てると長らく思ってたんですが、近頃はモグライダーのともしげさんに近づいてる気がいたします。原さんは現役時代、満塁のチャンスに美しいセカンドフライを打ち上げてた時から大ファンでありましたが、今年はちょっと原監督の雰囲気が怖くなってしまい、打たれて交代を告げられる高梨さんの心中を察したりしてシーズンを終えようとしているわけですが。 しかしジャニーズ事務所でああいった事件があったくらいですから、長らく「紳士たれ」と言われてきたジャイアンツも、多かれ少なかれ同

          今年のジャイアンツを見て思ったこと

          さすがにAIでも下手くそな篆刻はできますまい。

          さすがにAIでも下手くそな篆刻はできますまい。

          篆刻の貴重な本や道具をどっさりいただきました。私はハンズで買った1500円の「初心者篆刻セット」でずっとハンコ彫ってたので、こんなに良い道具をいただいて、いろいろ彫りたくなってしまいましたよ。しばらく夜はハンコやろうかな。山下先生ありがとうございます!

          篆刻の貴重な本や道具をどっさりいただきました。私はハンズで買った1500円の「初心者篆刻セット」でずっとハンコ彫ってたので、こんなに良い道具をいただいて、いろいろ彫りたくなってしまいましたよ。しばらく夜はハンコやろうかな。山下先生ありがとうございます!

          昨晩元気に出てきて四年目の春を迎えたザオウキ氏が、今朝亡くなりました。昨晩は、最期のあいさつだったのかもわからない。律儀なやつです。4年も生きるとは驚きましたねえ。ありがとうよ。

          昨晩元気に出てきて四年目の春を迎えたザオウキ氏が、今朝亡くなりました。昨晩は、最期のあいさつだったのかもわからない。律儀なやつです。4年も生きるとは驚きましたねえ。ありがとうよ。

          令和のファーブル

          たくさんのふしぎ「うんこ虫を追え」舘野鴻 「ファーブル昆虫記」のセミのくだりで、セミのオスはなんであんなにでかい鳴き声なのかを調べるために、ファーブルが役所で大砲を借りてきて、森で空砲をぶっ放したという話が好きなんです。結果、空砲を鳴らしてもセミはとんでいかなかった。オスはメスを呼ぶために鳴いている、ということになってるんですが、メスの至近距離でオスが鳴いても、メスがオスに近寄っていく様子が見られないあたり、難聴なんじゃなかろうか、とファーブルが書いてたうろ覚えの記憶があり

          令和のファーブル

          点描画で一杯

          最近のつまみは点描画です。まずは鉛筆で適当に。 ボールペンで点々をつけます。 辛抱強く点々を打ちます。 飽きたら消しゴムをかけて、さらに点々します。 これはガムシですが、本物のガムシはもっとキレイな黒光りです。生き物は美しい。あの美しさをちょっとでも描けたらいいなと思ってます。

          点描画で一杯

          シン・仮面ライダー

          シン・仮面ライダー は「仮面」の話でありました。仮面をつけるとすさまじいパワーが湧いて、理性が崩壊するようなことになる。そもそも仮面というのはそうだったんじゃないかというのを、今更ながら思いました。 私は大阪のみんぱくが好きなのですが、あそこには仮面がたくさんあります。仮面ちゅうのはかぶると悪魔にも神様にもなれる。被った本人は見えないのに、神様になった気持ちになってえもいわれぬチカラを感じることは、往々にしてあるような気がします。 あ、映画のほうは、私の好きな小河内ダムが出

          シン・仮面ライダー

          さぼり指南 新宿

          毎日とても忙しくしている我々は、余計なことをする時間が足りないような気がするんです。そこで、たまには予定なく有給休暇を取って、気分転換してはどうかということをご提案していこうと思います。首都圏お住まいで、11:00ごろに現地について、17:00ごろには家につけるような工程で考えてみました。初回は新宿であります。 私は西新宿に生まれ育って、20年ほど住んでいたので、新宿は懐かしいところであります。地元の高校に行っていたので、大学に入ったときに「新宿に住んでいる」ということを珍し

          さぼり指南 新宿

          招き猫に蛸(多幸)が抱きつくという「猫に蛸」という山形の縁起物です。久しぶりの消しゴム版画。

          招き猫に蛸(多幸)が抱きつくという「猫に蛸」という山形の縁起物です。久しぶりの消しゴム版画。