輝くような黄色

怒るで、しかし! 団塊ジュニア、娘2人の父、脳神経内科勤務医、双極性障害Ⅱ型

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記事一覧

固定された記事

専門家とメディアが共存共栄の関係である、という危機

 前回の続き。  この3年間で気になったことに、 「実はメディアにおける科学ジャーナリズムは全く機能していないのではないか?」という疑念がある。  何だか無批判に…

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いわゆる「マイナ保険証」について

いつもながら森田先生のご投稿にコメントを書き始めると、コメントとは言えない分量になってしまう・・・なので、今回も自身の投稿とさせていただいた。 私が医師として【…

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shioda先生のご投稿「#110 負け戦が仕事」には、医療倫理の根本が示されていた。
凄いのは、他のご投稿と同様に「上滑りな言葉」を一切使用されていないことだ。
老若男女問わず、全ての医師が読むべき名文だと深い感銘を受けた。
https://note.com/tsutomushioda/n/n0c4578c00ad9

またしても「保健所に丸投げ」になるのでは?という懸念

「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(案)に対する意見募集(パブリック・コメント)について|e-Govパブリック・コメント 「新型インフルエンザ等対策政府行動計…

曖昧で・科学的でもなく・憲法を軽視し・事後検証すら求めない、政府行動計画??について

上記について、以下の「新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)の概要 2」で気になる箇所を探して赤線(一部マーカー)を引いた上で、「新型インフルエンザ等対策政…

科学の「信頼神話」は崩壊寸前かもしれない

👇の記事で紹介されていた調査結果が興味深かった。 Nature曰く、 とのこと。 なるほど、大がかりな調査だ。年齢、性別、人種などの偏りはない、と言っているが、詳細は…

雑誌休刊に思うこと

職場の本棚を眺めていたら、👇の雑誌が昨年末で休刊になっていることを知った。仕方ないとは思うが、残念だ。 中外医学社 | 書籍詳細 (chugaiigaku.jp) 私が購読している…

条約をどう運用するかは100%国内問題、ということについて

1こんな集会が行われていたことを、今朝、2つの記事👇で知った。 <新コロナ真理教の人々[号外②]> 【パンデミック条約反対デモ】 | ゴー宣DOJO (gosen-dojo.com) 2…

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人々は4年前と何も変わっていない。

1先日,さーっと流し見しただけだった東京iCDCによるアンケート結果を、改めて眺めてみた。 いろいろ気になるところはあるが、最も問題に感じたのは第3回にあった下の結果…

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「目立ちたがりの秀才」を警戒せよ

1最近、小野一光氏による👇の本を読んだ。 この本は小野氏が長年の取材により収集された資料や裁判記録、インタビューなどが惜しげもなく詰め込まれている大著だ。本当に…

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これが現実、なのか…

一部では有名なものなのかもしれないが、👇のようなものを見つけてしまった… さーっと流し見ただけで、脳に強烈な負荷がかかり、ショートしそうになった。 未だにこんな…

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キャンセルカルチャー、人権、陰翳

以下、👇の本を読んで考えたことである。 ① まず、ジャニー喜多川のキャンセルや、松本人志のキャンセルは、アメリカの民主党界隈が主導するキャンセルカルチャーの猿真…

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推定有罪と私刑を希求する人々について

 以前勢いに任せてまとめかけたが、途中で飽きてしまって放置していた下書きを発見した。  でも、ある種の思想背景を持つ人々の生態を知るには、非常に良い事例だと思う…

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本との出会いが減るということ

 たまたま隆祥館書店店主の二村さんのnoteを見つけた。  書店のことは以前から存じ上げている。  いつか行ってみたいと思っているが、お店の所在地があまりにも大都会す…

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全ての意見が一致することなど、ありえないけれど・・・・

病児保育や無料産院、こども宅食、医療ケア児の家庭に対する支援など、社会の見えにくい部分に手を差し伸べる活動をされているNPO法人フローレンス。 ロビー活動も含めて、…

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脳神経内科医の長所と短所について

 👇はひとまず朗報だ。  この薬を扱う者に脳神経内科医が占める割合は多いと思うが、少なくとも私の周囲の脳神経内科医とそのスタッフで、このアミロイドβに対する抗体…

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固定された記事

専門家とメディアが共存共栄の関係である、という危機

 前回の続き。  この3年間で気になったことに、 「実はメディアにおける科学ジャーナリズムは全く機能していないのではないか?」という疑念がある。  何だか無批判に多数派の専門家の意見に同調するだけ、目立ちたがり屋の専門家の御託宣を垂れ流しているだけ、のようにしか見えなかった。政治的な問題かとも思ったが、そうではなく、これは20世紀後半から今世紀にかけて立ち現れた、専門家とジャーナリズムの間で形作られた歪な「システム」が引き起こした現象だったようだ。  以下、ページ数のみ記

いわゆる「マイナ保険証」について

いつもながら森田先生のご投稿にコメントを書き始めると、コメントとは言えない分量になってしまう・・・なので、今回も自身の投稿とさせていただいた。 私が医師として【マイナ保険証】に強く反対する3つの理由|森田 洋之 (note.com) 全く仰る通りだと思います。 私の病院でも、上の方から「患者にマイナ保険証の利用を勧めてください」という雑音が聞こえますが、勧めるつもりは全くありません。 尋ねられたら、「使いたい人は使ったらいいし、使いたくない人は資格証明書を使ってください。

shioda先生のご投稿「#110 負け戦が仕事」には、医療倫理の根本が示されていた。 凄いのは、他のご投稿と同様に「上滑りな言葉」を一切使用されていないことだ。 老若男女問わず、全ての医師が読むべき名文だと深い感銘を受けた。 https://note.com/tsutomushioda/n/n0c4578c00ad9

またしても「保健所に丸投げ」になるのでは?という懸念

「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(案)に対する意見募集(パブリック・コメント)について|e-Govパブリック・コメント 「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(苦笑)(案)について、もう一つ、重大な点を忘れていた。 このままでは、またしても保健所にしわ寄せがくるのではないか、という懸念だ。 30年で保健所は半減している👇。そのような状況下で、今回の騒動だった。現場の混乱は想像するに余りある。 「国民の健康を守る」、と言うのであれば、保健所の再整備が喫緊の課題ではな

曖昧で・科学的でもなく・憲法を軽視し・事後検証すら求めない、政府行動計画??について

上記について、以下の「新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)の概要 2」で気になる箇所を探して赤線(一部マーカー)を引いた上で、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画(案)」でどのように記載されているかを探してみた。 なお、引用文の太字は引用者によるものだ。 1これについて本文では、 結局、ある情報に対して、偽・誤情報であると決めるのは誰なのか? 「正しい情報を円滑に入手できるようにする対処」、とは具体的に何なのか?「検閲」との境界線を明確にすべきではないのか? 国

科学の「信頼神話」は崩壊寸前かもしれない

👇の記事で紹介されていた調査結果が興味深かった。 Nature曰く、 とのこと。 なるほど、大がかりな調査だ。年齢、性別、人種などの偏りはない、と言っているが、詳細はわからない。 1まず、新しい科学技術に関する情報を得る際に誰を信用するか、について。 「someone like me」が高いのが素晴らしい。これは日本では高くなさそうだ。この項目における国ごとの集計が見たかった。 「科学者」は今のところ信用されているようだ。「企業の技術的専門家」は「技術者」と言い換え

雑誌休刊に思うこと

職場の本棚を眺めていたら、👇の雑誌が昨年末で休刊になっていることを知った。仕方ないとは思うが、残念だ。 中外医学社 | 書籍詳細 (chugaiigaku.jp) 私が購読しているのは別の雑誌「脳神経内科」だが、この雑誌にも思い入れがある。神経内科医を生業と決めてから、医局の本棚にあるこの雑誌に、何度お世話になったか知れない。 この雑誌の連載から、多くの書籍が生まれている。 特に👇は名著である。1992年発行のロングセラーだ。 私は、病態を考察するために、この本を何度眺め

条約をどう運用するかは100%国内問題、ということについて

1こんな集会が行われていたことを、今朝、2つの記事👇で知った。 <新コロナ真理教の人々[号外②]> 【パンデミック条約反対デモ】 | ゴー宣DOJO (gosen-dojo.com) 226、パンデミック条約反対デモに対するモヤモヤ感の正体とは?|天乃川シン (note.com) この問題に関しては、全くこのお二方の仰る通りなのだ。 叫ぶべき内容も方向も、完全に間違っている。 ましてや、WHO離脱とか、どう考えても無謀なことを声高に喧伝している人間を見ると、脱力してしま

人々は4年前と何も変わっていない。

1先日,さーっと流し見しただけだった東京iCDCによるアンケート結果を、改めて眺めてみた。 いろいろ気になるところはあるが、最も問題に感じたのは第3回にあった下の結果だろう。 「あまりあてはまらない」=「やむを得ない場合もある」ということだろう。 コロナ対策禍での人々の振る舞いを振り返ると、恐怖が大々的に喧伝されたとき「わからない」「あまりあてはまらない」とした人の多くが「あてはまる」に移行することは容易に想像できる。 なので、数々の制限について警戒している人間は「あてはま

「目立ちたがりの秀才」を警戒せよ

1最近、小野一光氏による👇の本を読んだ。 この本は小野氏が長年の取材により収集された資料や裁判記録、インタビューなどが惜しげもなく詰め込まれている大著だ。本当に凄い仕事だ。 ノンフィクションライターを生業にされているとはいえ、この事件を淡々とまとめることができる精神力が凄い。 でも、大著であるがゆえに事件のあらましを知らないと読みにくいかもしれない。 ゆえに、この事件に関しては、先に豊田正義氏による👇を読んだ方がいいかもしれない。 私は7年ほど前に豊田正義氏の本を読んでい

これが現実、なのか…

一部では有名なものなのかもしれないが、👇のようなものを見つけてしまった… さーっと流し見ただけで、脳に強烈な負荷がかかり、ショートしそうになった。 未だにこんなものなのか?東京だからか? 私の周りは2019年に戻っている感じなので、久々に現実を叩きつけられた気分だ。 未だに7割がコロナが怖いらしい。未だに7割の主な情報源はテレビらしい。信じられん… 己の意識が高いつもりの大衆の群れ、なのか、単にあまりにも素直すぎるのか…どっちにしても厄介やわ…

キャンセルカルチャー、人権、陰翳

以下、👇の本を読んで考えたことである。 ① まず、ジャニー喜多川のキャンセルや、松本人志のキャンセルは、アメリカの民主党界隈が主導するキャンセルカルチャーの猿真似に過ぎない、ということだ。つまり極めて政治的で、軽薄な、一過性の流行、左翼的政治運動にすぎない。  もちろん、他文化を取り入れることが悪い、など言えるわけがない。実際、わが国の文化はそのようにして発展してきたのだ。  しかし、取り入れる際には、他文化の「本質、根本」を理解しなければならない。そのうえで、彼我の違いに

推定有罪と私刑を希求する人々について

 以前勢いに任せてまとめかけたが、途中で飽きてしまって放置していた下書きを発見した。  でも、ある種の思想背景を持つ人々の生態を知るには、非常に良い事例だと思うので、まとめなおした。 それは「草津MeToo事件」と言われている騒動について、だ。 まず、一連の騒動に対する秀逸な論考👇を紹介しておく。 この件のみならず、昨今のキャンセルカルチャーそのものに対する問題提起としても非常に優れた論考だと思った。 「草津バッシング事件」の教訓…「推定有罪」に疑問を抱かない人びとの恐ろし

本との出会いが減るということ

 たまたま隆祥館書店店主の二村さんのnoteを見つけた。  書店のことは以前から存じ上げている。  いつか行ってみたいと思っているが、お店の所在地があまりにも大都会すぎて、人混みが苦痛な人間としてはなかなかハードルが高い。  二村さんは、惜しまれつつ終了したラジオ番組「おはようパーソナリティ道上洋三です」でお声は何度か拝聴したことがある。その時も出版業界について話しておられたのを聞いたが、今回拝読した出版取次について書かれていた👇の内容が非常に興味深かった。  本屋好きにとっ

全ての意見が一致することなど、ありえないけれど・・・・

病児保育や無料産院、こども宅食、医療ケア児の家庭に対する支援など、社会の見えにくい部分に手を差し伸べる活動をされているNPO法人フローレンス。 ロビー活動も含めて、社会にとって必要不可欠な存在だと思っている。 だから、実は私は毎月寄付をしている。 活動方針には概ね同意している、ただ一点を除いて・・・ その一点とは、「HPVワクチン推進」である。 つい先日も👇このようなことをやっていた。 まあ、要するにみんパピ!に協力しているわけだ。 この問題に関しては、空之まめさんが詳細

脳神経内科医の長所と短所について

 👇はひとまず朗報だ。  この薬を扱う者に脳神経内科医が占める割合は多いと思うが、少なくとも私の周囲の脳神経内科医とそのスタッフで、このアミロイドβに対する抗体医薬を礼賛している者は皆無だ。 バイオジェン株下落、アルツハイマー病新薬の低調な出足で - Bloomberg  この抗体医薬については、今までも散々疑念を提示してきた。  なので、この流れは医学における常識的判断が当たり前に働いた結果に過ぎないと思っている。 レカネマブ、正直どうなの?|輝くような黄色 (not