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箕輪編集室原体験

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原体験 「僕の心の臓」

原体験 「僕の心の臓」

あの日の病室 僕だけしか居ないシンと静かな青白い病室。窓辺に立てかけられたパイプ椅子の鏡面から、背伸びをして胸にできた真新しい傷をのぞいていた。

僕は「心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)」という病を抱えて産まれてきた。
読んで字のごとく「心臓の心室の壁に穴がある」先天性の病だった。静脈と動脈の血が混ざり合ってしまうので手術が必要だという。
空いている穴はすごく小さかったが手術を施すには

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1曲を1000回、1冊を100周する「リピート癖」は何の役に立つのか?

「くりかえす」

聞き馴染みのいい言葉である人もいれば、そうでない人もいるでしょう。それくらい「くりかえす」ことに対しては、極端に好き嫌いが分かれるはずです。でも、日本人の根底に「くりかえすことは大事」だと刷り込まれているのではないでしょうか。おそらく学校教育が原因でしょう。

「何度もやって覚えなさい」
「繰り返し復習しなさい」

普通、同じものを食べたり、同じことをやったりするのは飽きが来ます

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ある人との出会いで人生が変わった。

箕輪編集室ライターチームの今週のnoteのお題が原体験ってことなので、原体験ってよく聞くけど曖昧だから調べてみたら

その人の思想が固まる前の経験で、以後の思想形成に大きな影響を与えたもの。
出典:原体験(ゲンタイケン)とは - コトバンク

とのことなので、自分がよく話す原体験について書きたいと思います。

6年前ぐらいに検査入院をしていた時に僕の原体験はできました。

なんで入院したかっという

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僕はエリートにはなれない

「真面目だね」
「努力家だね」

僕は小さい頃から、周りからいい子だと言われて育ってきた。
こどもちゃれんじや公文のおかげで小学校の勉強は余裕。
怒られるのが嫌いだったので目立った悪さもせず、
先生の言うことをよく聞くいい子だった。

そういう子を大人たちは好きだ。
先生や周りの親達から
「いい子だ」「優秀だ」「模範児だ」ともてはやされた。

言わばエリート気質というのだろうか?
「自分は真面目で

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“ミニスカを履いた中2”から始まった「神の手の旅」

“ミニスカを履いた中2”から始まった「神の手の旅」

昔から目立つのが好きだった。人と同じが嫌いだったのかもしれない。

みんなが右に進めば、ぼくは左に行く。やろうと思えば出来ないことはない。と今でも思っている。

かといって、先生の言うことに刃向かう不良にはならなかった。そこまでの勇気はない。

中2の文化祭でミニスカを履いた確か中2だったと思う。文化祭で意味不明にミニスカを履いた。

どんな話の流れだったかは、全く覚えてない。けど、ここで笑いとる

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心の中の落とし穴

心の中の落とし穴

ひまわり組のお友だちが砂場に集まり、こちらを見て何やら楽しそうに笑っている。ひとりぼっちのわたしは少し距離を置いたところにしゃがみこみ、地面に絵を描くふりをしながら、周りの会話に耳をすます。

「落とし穴を作って、はっちゃんのこと、はめようよ」

どうやら、わたしのために落とし穴を掘ってくれているらしい。

5人がかりで膝が埋まるほどの穴を掘ったと思ったら、蓋をせずに掘り起こした砂をぜんぶ穴にかけ

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ともだちがともだちになった日 #原体験

ともだちがともだちになった日 #原体験

「道を外れようとしているなら、止め合うのが友達じゃないのか。」

眩しいほどの青々しい空が広がる初夏のある日、

重苦しい空気に包まれた校長室。

革のソファにどっしりと座り、目の前の少女からひと時も目線を外さないひとりの教師がいる。

「どうなんだ。」

早く答えろと聞こえたその言葉に反発するように、口から勝手にこの言葉が出た。

「まぁ、そもそも向こうがわたしを友達だと思ってるかわからないん

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友を失い。弟分もいなくなった。

原体験や自身の本を書く
そんなことが自分のまわりで行われている。
僕の原体験は

友人の死
弟分のようにかわいがっていた奴の死

そして二つに比べれば軽いものだが痛みによってスポーツをできなかった体験だろう

僕はもうじき30になる年

転職やフリーになることも考えている

そんな僕の原体験

それは多くのものの死だ

人の死を絡めた話はいい話でも美談でもないしあんまりにも重い話で僕自身が涙なしに

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