認知症宇宙を漂う両親を 二拠点生活にて遠距離介護する 日々に思うこと

認知症宇宙を漂う両親を 二拠点生活にて遠距離介護する 日々に思うこと

最近の記事

4/22 (月) 木曜日に温泉が湧きます

高齢者の入浴拒否はよく聞く話だが、父も例にもれず、入りたがらなかった(でも風呂掃除はしてくれる) かろうじて、汗をかいた時と、漏らしてしまった時に行水をするのみで過ごしていたが、冬場はさらに間遠になるので、改めて見たら、皮膚が鱗のようにぱりぱりと剥がれるまでになっていて、さすがにこれは、思っていた頃、私たちが滞在しない期間は施設に泊まるようになり、そこではあっさりと入浴しているらしい 一体どんな技で? 施設から帰ってきた父は、今日も風呂に入ってきたそうだ 送ってきてく

    • 4/17(水) やぎさんゆうびん

      実家に来ています 父が施設に宿泊している期間に、父の友人が訪ねて来られた、と、お隣さんが報告に来てくれた 父に会いたがっておられて、いつも父が散歩に出る頃合いに、またいらっしゃることになったので、お父さんを家に引き留めておいて、と言われ 「え?今日?」 「うん、今日」 あら、勝手にブッキング! お茶菓子用意しとかなくちゃ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 夕方、施設の送迎車が停まる音がしたので表に出ると、既にその方はいらしていて、なぜかお隣さ

      • 4/2 (火)春の回線

        夕食後に電話が鳴り、父が受けた この時間は、NTTの雰囲気を出す光通信業者の営業が多く、以前も危うく工事日程まで決まっていたことがあったので、警戒し聞き耳をたてていたら、わたし宛だと言う この家の固定電話にかけてくる人などいなかろうと思いつつ出ると、わたしと一文字違いの名の叔母への電話だった 叔母とは小学校からの同級生で、職場も一緒だったという女性からで、叔母の家にかけたが、繋がらないので、伝手を頼って実家の番号にかけたという 叔母は2年ほど前に亡くなっていることをお伝

        • 4/1 (月) 花見

          施設から帰ってきた父が、「今日はお母さんと一緒に、花見に連れて行ってもらった」「あんなところがあるなんて知らなかった」と、3分に5回ペースで報告し続けた やはり父にとって、歩くことって記憶に残る 地図を広げて、どこか教えてもらう 父もはじめて行ったというのに、場所も覚えていた わたしも父の寝ている間に、実家の近くの桜の名所となっている大きな公園を歩いてきていて、去年の桜の時期はここに、父と下の子と3人で、自転車で来れたことを思い出す 父が日中は施設に毎日通うようになっ

        4/22 (月) 木曜日に温泉が湧きます

          3/30 (土)介護帰省じゃなくて演奏旅行なのだ

          普段は弟との兼ね合いで実家滞在の日程を決めているけど、今回は、今日のフルートの発表会ありき 楽器屋さんがやっているサークルの発表会だから、客席とステージがほぼ同じ人でぐるぐるするやつだけど 父母の状態がいつどうなるかわからないので、出演の申し込みはしていなかったのだけれど、直前の練習の際に、改めて出ませんか?と声をかけていただき、介護中なので、ということはお伝えした上で、出させていただくことにした そしてわたしは、舞台より、行き帰りの運転と、当日は混むという駐車場の方が

          3/30 (土)介護帰省じゃなくて演奏旅行なのだ

          3/29(金)さんぽ

          実家に来ています 父の今回の施設での泊まりは、帰りたがったのは、はじめだけで、家に戻る際には、「帰るのが寂しいなあ」なんて発言まで出たそうだ 今日は、デイサービスから帰ってくるなり、母と施設の周りを散歩した、と言った 普段は、母が施設に居たかどうかすら覚えていないくらいなので、記憶があることに驚いた そして、父にとって散歩は、思っていた以上に重要事項なのだと感じた 桜も咲き始めた いつものお社廻りから帰ってきた父は、何度も「今日は暖かくて風もなくて、お散歩日和だった

          3/29(金)さんぽ

          3/22(金) 俺の話を聞け〜 そして 見ればわかるだろう

          昨日、自宅に戻ってきた 父はこれから1週間ほど施設に泊まりでお世話になる 前回の泊まりの際は、連日帰りたがって大変だったらしいのだが、唯一、叔父が訪ねて来てくれた日は、穏やかだったそうで、泊まりの期間は何度か顔を出していただけるとありがたい、と施設の方より要請があった 叔父は常々気にかけてくれるのだが、何というか、少々ずれた方角に火炎放射を浴びせて焼け野原、のような関わり方をされがちで、力になりたいという気持ちとうまく噛み合う落としどころが見つからないでいた 泊まりの

          3/22(金) 俺の話を聞け〜 そして 見ればわかるだろう

          3/21 (木) 作戦会議

          迷いはあってもやはり、わたしたちの不在時は、父は施設に泊まりでお世話になる方向で、所長さんと、次回の泊まりの相談をする 前回泊まった際に父は、「ホームセンターに行きたいから帰りたい」と訴えたそうで、それに対して、所長さんが、「ちょうど自分も行くところだったから、一緒にいきましょう」と返したら、父に断られたそうだ わたしはそれを聞いた時に、「別にホームセンターに用があるわけではないが、理由をつけねば帰れないと思った」からだと解釈していたのだが、その後も父の観察を続けてくれて

          3/21 (木) 作戦会議

          3/20 (水)ふりこ

          父がいつも夕方に近くのお社を廻りながら歩いている道を、朝、歩いてみた 父に、施設に泊まってもらうことに関しては、迷いがある 父のいつもの道を辿るなか、父はこの土地とともにあるのだ、と思う そこから引き離して得られる安全がなんぼのものか、と思う わたしも弟も不在の間、ひとり倒れていることに気づかないリスクを承知で、家で過ごしてもらう方がいいのではないかと思いつつ、実際に具合が悪くなった場面に立ち会うと、やはり泊まってもらった方が… しかし施設のスタッフさん方の疲弊具合を

          3/20 (水)ふりこ

          3/17 (日)お前はもう食べている

          庭に土筆が生えていた 処理が億劫にならない程度の量だったので、すぐに佃煮にした 「土筆か 初物だな 買ったのか?」 「庭に生えてたよ」 「そうか うまいな」 どんどん生えてくる 1日おきに採取しては食卓に出し、同じ会話を繰り返す 毎度新鮮でめでたいことだ 以前父は、昔、祖母が土筆を煮てくれた、なんて話をしていたので、父の中で土筆を「買う」という発想があることが意外だった わたしが自分で煮ると思えなかったからかな? 確かに父と一緒に住んでいた場所は、どこも土筆など

          3/17 (日)お前はもう食べている

          3/16 (土)ベル・エポック

          新聞を見ていたらしい父が 「明日からお彼岸」 お墓参りでも気になるのかな、と思いきや 「おはぎの時代」 大きく出たね 見ていたのは新聞ではなく、そこに挟まれていた広告だった あとでおはぎを買ってきてやろう 昨日あたりから急に春めいてきて、実家の庭に以前勝手に植えたヒヤシンスがもりもり花ひらいていた

          3/16 (土)ベル・エポック

          3/11 (月) 不満なふたり

          一昨日から、父が施設に泊まっている 前回は意外にもすんなり泊まれたようだが、今回は初日から難航しているようだ 弟が自宅に戻る直前に施設を訪ねると、はじめは「迷惑かけてすまん」といった調子だったものが、スタッフさんから「泊まる」の言葉が出た瞬間に態度が硬化して、「俺にも都合があるから勝手に決めるな」と、面白いくらいにキレられたそうな (もちろん既に何度も説明はしてある) そんなわけで、「家の様子を見てきたい」だの「ホームセンターに行く用事がある」だのと理由をつけては帰ろうと

          3/11 (月) 不満なふたり

          3/4 (月)珈琲豆食べた

          昨日から弟が実家に行ってくれている 先日の救急車騒ぎを経て、わたしも弟も、どちらも滞在しない期間は、父も、母の居る施設に泊まりで過ごさせてもらうことにした 年末に肺炎で入院した際は、点滴を引き抜き脱走を試み、どうやら暴れたりもしたらしく、看護師さん方にかなりの負担をかけていたので、施設とはいえ泊まりはさぞかし難儀だろう、という予想に反して、すんなりとその数日を過ごしたらしい (もちろん、おやつは潤沢に預けてある) 家では入りたがらない風呂にも2日に1回入ったそうで、驚い

          3/4 (月)珈琲豆食べた

          2/28 (水)グッジョブ

          救急車騒ぎから一夜あけて、父は何事もなかったように起きてきた 調子も悪くなさそうだ 朝食を摂っていると、ピンポンが鳴るとともに、ガラガラと玄関の開く音がして、お隣さんの声が聞こえた お隣さんは、面倒見が良く親切で、助けられることも多いのだが、その一方で噂好きで、昨年、母が救急車を呼んだ際も訪ねてきて、近所の方が心配されているから、という名目で、いろいろ聞いていかれた そしてその話を広めておられた 昨日も救急隊の方が出入りされている最中に、事情聴取にいらしたので、取り込

          2/28 (水)グッジョブ

          2/27 (火) 救急車

          朝食後の洗い物をしていた父が、急に苦しそうに手をついて、座ろうとするも、そのままよろけて倒れ込んだ もともと心房細動があり、昨年末の肺炎も、心筋梗塞由来かもしれないと言われていたので、嫌な感じがして救急車を呼んだ 救急隊の方に、小さな血栓が一時的に詰まったが、今はまた流れている状態なのではないかと説明され、持病やら薬やらの問診を受けているうちに、父の状態が落ち着いてきたので、大事に至らずそのまま帰れるパターンの場合も考え救急車に同乗はせずに、あとから車で追いかけることにす

          2/27 (火) 救急車

          2/20 (火) 志村けんといっしょ

          母の誕生日 ケーキを持って施設に行く ゆっくりゆっくり食べる母に父が 「食べてあげようか?」 母 「結構です 非常に結構です …非常に結構とわ言わんね」 父 「結構とはOKってことかね?」 そんなに食べたいか? その後も母が食べ終わるまで 5回くらい「食べてあげようか?」って聞いていた 母も、頑として最後まで譲らなかった 子どもたちがバイトをしているコンビニも、新装オープンの日だったらしく、レジに並ぶ上の子とその親友の写真が送られてくる この2人は背格好も雰囲

          2/20 (火) 志村けんといっしょ