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事業所の経営リスクをSNSで解決?!〜働くならココ、預けるならココと思われる事業所を目指すならSNS(情報発信)は最優先。その答えがこのトークに詰まっています〜


KAiGO PRiDE WEEK DAY-1「発信力の向上」2024年2月17日(土曜日)

KAiGO PRiDE WEEK 1日目のトークショーは「発信力の向上」というテーマで介護業界のSNS運用の成功者4人をお招きして行いました。
【出演者】
やまゆりの里 稲葉夏輝 様
グループホーム新戒 金井久実 様
ひだまり介護 稲葉耕太 様
美吉野園 老人寮 田中博久 様

結果の出ない投稿と出る投稿の違いとは?
自社ブランディングに繋がる投稿とは?
何を投稿するべきか分からないと、当法人宛にも相談が多数寄せられており、今回開催に至りました。是非、少しでもお心当たりのある方は読み進めて頂きたい内容となっております。

KAiGOPRiDE WEEKとその目的

KAiGO PRiDE WEEKは、介護業界の魅力と真実を広く伝えることを目的に、全国各地や国を超えて情報を発信するイベントです。”オールジャパン ワンチーム"を合言葉に掲げ、介護のポジティブな側面を強調しながら、介護業界に対する認識改革を目指しています。2024年は、17日から22日までの約1週間、様々なホットトピックスを無料で提供し、介護に関する認識改革を促進します。

「介護に関係ない人はいない」KAiGO PRiDE WEEK 2024 のメインメッセージ

介護業界におけるブランディングの重要性

介護業界ではブランディングの概念がまだ浸透していないのが現状です。しかし、ブランディングを進めることは事業の成功に直結し、金銭的利益だけでなく、信頼感や認知度の向上にもつながります。SNSなどのツールを用いて介護施設の魅力を発信し、地域や潜在的な顧客との関係構築を図ることが、ブランディング戦略の一環です。


ブランドとブランディングは似ているようで全く違う


ブランディングとは、自分たちの現状を理解し、目指すべきゴールを定めて、その達成のために様々な活動を行うことを指します。これにより、目標とするブランドイメージを構築し、信頼感や認知度を高めることが可能になります。ブランディングは、単にアウトプット(活動の結果)を生み出すことではなく、アウトカム(活動によって相手にもたらされる変化)を意識することが重要です。

ゴールを設定しないと目的までの過程で分散しやすい


スタートを設定しないと現状を把握していないためゴールまで辿り着くことが困難
アウトプットで満足するのではなくアウトカムをロジックモデルとして掲げること推奨する

KAiGO PRiDE WEEKは、介護業界全体のイメージ向上と認識改革を目指し、ブランディングの重要性を訴えるイベントです。介護業界におけるブランディングの取り組みを強化し、目標達成に向けた具体的な活動を進めることで、業界全体の価値向上に寄与することが期待されます。


介護業界でのSNS活用とブランディングの取り組み

KAiGO PRiDE WEEKの一環として、介護事業所の経営者や担当者が集まり、SNSを活用した介護の魅力発信とブランディングの重要性について話し合うイベントが開催されました。参加者は、自己紹介と共に、SNSでの情報発信の経験、成功例、失敗談を共有しました。


登壇者 右上から 理事 小口 代表理事 マンジョット 三吉野園 田中さん
左下から グループホーム新戒 金井さん やまゆりの里 稲葉さん  ひだまり介護 稲葉さん


稲葉耕太さん(ひだまり介護)は、介護職からデイサービスの経営者へとキャリアを変え、SNSを通じてくろまめプロジェクトを推進し、より多くの人に介護の魅力を伝えるために活動しています。
金井久実さん(グループホーム新戒)は、入居者募集から始まり、SNSの発信を通じて介護のポジティブな面を伝える楽しさを見出しました。
稲葉夏輝さん(やまゆり園)は、新しい介護施設の建設に際し、SNSを使って施設の情報を発信し、新しいスタッフや入居者を募集しています。
田中博久さん(美吉野園 老人寮)は、地域社会との交流を深めるためにSNSを活用し、養護老人ホームの存在と重要性を伝えています。

彼らは介護事業所の経営者や管理者で、SNSを活用して介護サービスの魅力や施設情報を発信。目的は、より多くの人に介護の重要性を伝え、新しいスタッフ募集や社会とのつながりを深めること。各自が異なる背景からSNSを始め、介護業界での新たなコミュニケーション手法としての可能性を探求しています。

これらの事例から、SNSは介護業界でのブランディングや情報発信に有効なツールであることがわかります。しかし、フォロワー数や視認性を追求するあまり、本来の目的から逸脱するリスクもあるため、自身の事業やプロジェクトのコンセプトを忠実に伝えることの重要性が強調されました。

SNS活用における介護業界の挑戦と学び

介護業界におけるSNS活用は、多くの介護事業所や関係者が情報発信やブランディングを目的として積極的に取り組んでいます。

ひだまり介護の稲葉さんは、特別養護老人ホームでの経験を経て、自身のビジョンを実現するために「くろまめプロジェクト」を立ち上げ、SNSを通じて情報発信を始めた経緯を語りました。彼の目標は、プロジェクトを通じて全国の人々に介護の魅力を伝え、共感を呼ぶことです。しかし、フォロワー数の追求により本来の目的から逸脱してしまった経験から、コンセプトを深く伝えることの重要性に気づきました。

ひだまり介護の稲葉さんは流行りのリール動画に並行して、メッセージ性の強いポスト投稿も意識していると語ってくださいました。


グループホーム新戒の金井さんは、入居者募集を目的にSNS活動を開始し、その過程で発信の面白さと新たな目的を見出しました。SNSでの情報発信が楽しくなったことで、ポジティブな影響を期待して継続しています。
やまゆりの園の稲葉さんは、施設の情報を発信し、新しいスタッフや入居者を募集する目的でSNSを利用しています。彼は、SNSを通じて施設に入ったからこそできることを伝えたいと考え、そのための活動を展開しています。
美吉野園老人寮の田中さんは、養護老人ホームの存在と重要性を広めるためにSNSを活用しています。彼は、社会資源としての養護老人ホームの有効活用を促進するために、積極的に情報発信を行っています。


グループホーム新戒の金井さんはキャプションにも掲載している通り、動画の最終確認を怠ったために字幕が反映されてなかったことが反省点として紹介して頂きました
三吉野園の田中さんは、こちらの動画を「老人でも女性の顔をアップにしてSNSに載せることはどうなのか」というコメントがあったようで反省している点として紹介して頂きました


これらの事例から、介護業界におけるSNS活用は多様な目的で行われており、それぞれが独自のアプローチで情報発信を行っています。しかし、共通しているのは、SNSを通じて介護の現場からのリアルな声を発信し、広く社会に伝えることの重要性です。また、失敗談から学んだ教訓は、SNS活用のさらなる発展に向けて貴重な学びとなっています。

介護業界におけるSNS活用の成功例

介護業界でのSNS活用は多様なアプローチで行われており、介護施設や事業所が情報発信によって地域社会や潜在的な利用者、職員にリーチする手段として重要性を増しています。
成功例として、ひだまり介護の稲葉さんは、自身のビジョンを具現化する「くろまめプロジェクト」を通じて、介護の魅力をSNSで伝えることの重要性を語りました。一方、グループホーム新戒の金井さん、やまゆりの里の稲葉さん、美吉野園老人寮の田中さんもそれぞれの施設の特色を活かした情報発信を行い、介護現場のポジティブなイメージを社会に広めることに努めています。


やまゆりの里さんのアカウントで現在448万再生している特養でのホストクラブイベント。介護業界以外にも広がっていた動画の成功例としてご紹介頂いました。


これらの成功例から、SNSを用いた情報発信の成功は、ただ再生数を増やすことではなく、施設のコンセプトや取り組みを深く伝え、共感を呼ぶことにあるといえます。特に、利用者や職員の日常を切り取った内容が、人々の心を動かし、介護へのポジティブな認識を広めることに繋がっています。
しかし、挑戦も多い。情報発信を始めるにあたり、技術的な壁や経営層の理解不足、ネタ切れなどの問題が挙げられます。また、SNSの活用は、施設の良さを伝えるだけでなく、介護業界全体のイメージ向上に寄与する重要な役割を果たします。それには、継続的な努力と、情報発信の目的を明確にすることが不可欠です。
介護業界における情報発信の価値として、事業の持続可能性を高める要素があります。利用者や働く人の確保、地域社会や家族の理解を得ることは、事業の成功に直結します。SNSを用いた情報発信は、これらの課題に対する有効なアプローチであるとともに、介護の現場からのリアルな声を発信することで、介護業界の新たな価値を創造しています。

グループホーム新戒といえば、こちらのお二人の会話ですが、意図的に撮影しているわけではなく二人で話ている時にカメラを長回しにして撮影したものをピックアップして投稿しているとのこと。


成功事例から学ぶポイントとして、SNS活用においては、自施設の魅力を如何にして伝えるか、そしてそれを継続的に行うことの重要性が挙げられます。また、情報発信を行う上での技術的な側面やコンプライアンスの遵守、さらには職員や利用者との関係性をどのように築き、それをいかにして外部に伝えるかが、成功への鍵となります。介護業界での情報発信は、単に施設の宣伝を超え、介護の価値を社会に伝え、業界全体のイメージ向上に寄与する重要な役割を担っています。

介護業界における情報発信の多角的アプローチ

介護業界において情報発信の重要性は日増しに高まっており、多角的なアプローチが求められています。「5本の指」の比喩は、介護業界の情報発信戦略において、SNS、ホームページ、PR活動、紙媒体、そして施設の雰囲気という5つの重要な要素を象徴しています。これらはそれぞれ独立した手法ではありますが、最終的には一つの手として機能し、介護業界の価値を社会に伝える共通の目的を持っています。特に、小指に例えられる「施設の雰囲気」は、その他の要素が効果的に機能するための基盤となります。

SNSはあくまでも広報の中の一つの指にしか過ぎない


KAiGO PRiDE WEEKでは、介護業界におけるブランディングと情報発信の重要性を強調し、業界全体のイメージ向上を目指しています。介護の魅力を社会に広め、より良い介護環境の構築を目指すことは、日本国内だけでなく、将来的には国際的な認知を得ることにも繋がります。
情報発信の多角的アプローチを取ることの重要性は、介護業界に限らず多くの分野で認識されていますが、介護業界特有の課題への対応として特に重要です。SNSやホームページだけに依存するのではなく、紙媒体や直接的なPR活動といった従来の手法と組み合わせることで、より広範囲にわたるターゲットに対して効果的にアプローチできます。
KAiGO PRiDE WEEKを通じて、業界関係者はこれらの重要な要素をどのように組み合わせ、利用していくかを学び、実践しています。情報発信の戦略を練る際には、これらの「5本の指」を有効に活用し、介護業界全体の価値を高めるための取り組みを進めていく必要があります。
最終的に、これらの活動はすべて施設の「雰囲気」を反映するものであり、真の介護の価値を伝えるためには、施設が提供するサービスの質と職員の姿勢が根底にある必要があります。介護業界で情報発信を行う際は、単に表面的なイメージを向上させるのではなく、実際のサービスの質とそれを支える職員の熱意を社会に伝えることが重要です。



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