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現場のトップが驚いた外国人財の秘めたる可能性とは!?実際に現場で働く介護施設の管理職クラスのKAiGO PRiDE アンバサダーが外国人材のリアルを語る!



KAiGO PRiDE WEEK DAY-3「外国人財の真実」2024年2月19日(月曜日)

未来の介護業界を支える重要な労働力の一つとして外国人材が挙げられますが、生活習慣や分文化、言語の違い等で無意識の偏見や差別といった問題が残っていることは事実です。では、実際に外国人材と肩を並べて働いている現役の介護職は一体どう感じているのでしょうか?
外国人材に対する魅力を語り合い認識を変え現状よりも安心感を得ること。
「外国人材は日本にとって未来ある人財であること」をこのnoteを通して少しでも気付いて頂けたら幸いです。


「介護に関係ない人はいない」KAiGO PRiDE WEEK 2024 のメインメッセージ

日本介護業界における外国人財(材)の現状と価値

日本の介護業界は、人口高齢化と労働力不足の深刻化に直面しています。厚生労働省のデータによれば、介護職員の約2%を外国人が占め、その数は2012年以降急激に増加しています。その背景には、日本国内での労働力の不足、新型コロナウイルスの影響による日本人職員の離職、そして地域ごとの人口減少があります。これらの問題を解決するため、介護現場では外国人材の活用が進んでいます。外国人介護職員の導入は、日本の多様な介護現場に新たな価値をもたらしており、その活躍は日本全国の幅広い地域で見られます。

本イベントでは、実際に外国人職員を採用している日本各地の施設から4名のゲストを迎えて、その重要性と将来性、そして価値について語って頂きました。

加藤裕さん(山形県山形市 介護付有料老人ホーム フォーリーフ嶋 施設長)は、ミャンマーからの介護職員を採用し、彼らの勤勉さと学習意欲が施設に新たな活力をもたらしていると述べています。

椛澤奈英さん(群馬県前橋市 住宅型有料老人ホーム 伍 管理者)は、ネパール人介護職員の採用を通じ、文化や言語の違いを乗り越えたコミュニケーションの改善を経験しています。

小島秀樹さん(東京都町田市 特別養護老人ホーム かりん・町田 施設長)は、ベトナムとインドネシアからの介護職員を受け入れ、多文化共生の現場を実現しています。

久保耕一さん(高知県室戸市 特別養護老人ホーム 丸山長寿園 施設長)は、ミャンマー人職員の導入により、現場の雰囲気改善と職員間の結束強化を実感しています。

右上 加藤さん  左上 小島さん
左下 久保さん 左下 椛澤さん



外国人介護職員の文化的背景の影響

外国人介護職員の文化的背景は、介護の現場での彼らの働き方に大きく影響しています。ミャンマー出身の職員は、目上の人を尊敬する文化や家族への強い責任感を持ち込み、介護現場での関係性構築に貢献しています。また、ネパール出身の職員も、同様に家族を支えたいという強い動機から、高い労働意欲を示しています。

世田谷区にある特別養護老人ホーム弦巻の家に勤務するインドネシア出身の外国人介護職員に実際に日本の介護についてどう感じているかインタビューを行いトークショーで上映(インタビュー内容はKAiGO PRiDE 公式YouTubeに掲載)

外国人材と介護現場の相互作用、変化と課題

外国人材の存在は、介護現場において職員間のコミュニケーションをシンプルにし、結束を強化するなど、ポジティブな変化をもたらしています。さらには、職場の若返りや新たなケアの工夫につながっています。彼らは異文化を受け入れ、尊敬と勤勉さを持って仕事に臨み、その熱意や、日本とは異なる文化背景からくるケアに対するアプローチは、介護の現場に新たな視点を提供し、利用者サービスの向上にも貢献しています。また、外国人職員の指導を通じて、日本人職員の教育方法にも変化が見られ、より具体的で分かりやすい指導が行われるようになりました。


日本人特有の遠回しの伝え方ではなく極力シンプルな情報共有を徹底することで、外国人介護職の他にもまだ経験の少ない日本人の介護職の理解力が上がって日本人に対してもメリットがあったとのこと

しかし、外国人職員の導入には、言語や文化の違いによる課題も存在します。これらの課題を乗り越えるためには、受け入れ側の施設が積極的にコミュニケーションを取り、相互理解を深めることが重要です。また、外国人職員自身も、日本での生活や仕事に適応するために、日本語能力の向上や文化の理解を深める努力が求められます。

ミャンマーは核家族化がまだ進んでおらず、高齢者が身近にいるために利用者さんを労わる気持ちが強く、宗教的にも仏教徒が大方なので、日本にも馴染みやすいと語る


外国人介護職員の導入は、日本の介護業界にとって重要な人材確保の戦略となっています。彼らの活躍は、介護現場に新しい風を吹き込み、多様性を受け入れる文化の醸成に貢献しています。今後も外国人職員の積極的な受け入れと、双方の理解を深める取り組みが、介護業界の発展に欠かせない要素になると言えるでしょう。


外国人介護職員の貢献と将来展望

介護施設の管理者たちは、外国人介護職員の導入が介護業界における人材不足の解決策として非常に有効であると認識しています。彼らの導入は、介護の現場での新たな学びや経験の交換を促し、日本人職員との協力関係を深めることで、サービスの質の向上にもつながっています。将来的には、日本の介護業界が多様性を受け入れ、さまざまな背景を持つ人材が協力し合うことで、より豊かで質の高い介護サービスの提供が期待されます。


受け入れ体制の強化

今後の介護業界では、外国人介護職員を受け入れる体制のさらなる強化が求められています。これには、言語教育や文化的な理解を深めるためのプログラムの充実が含まれます。また、彼らが日本の介護現場で長く働き続けられるよう、法的・社会的な支援も重要になってきます。


現時点では外国人材を選ぶ立場になっているが、近い将来選ばれる側になっていくと今回の登壇者で一番外国人材を雇用している施設長の小島さんは語る

外国人介護職員の導入は、単に人手不足を補うだけでなく、日本の介護業界に新たな価値をもたらし、将来に向けての持続可能な発展を促しています。彼らの多様な背景と熱意が、介護の現場をより良い方向へと導く鍵となるでしょう。

近年非常に早い割合で外国人材の需要が上がっていることがわかる
日本で外国人材を受け入れている主な国

受け入れから共存に向けて

外国人介護職員の受け入れの増加とともに浮き彫りになってくること、それは介護サービスを受ける利用者や家族、同僚からの不安です。これは、コミュニケーションのミスや文化的な違いに起因することが多いです。一方で、外国人職員自身も、新しい環境での仕事に対する不安を抱えています。この双方向の不安を解消し、お互いの理解を深めることが、介護現場での共存には不可欠です。

今から5年、10年先を見て介護業界に限らず人材不足の観点から外国人材と真剣に向き合わなければいけない。田舎だからこそ都心と比べ経済格差もある中で、当施設で働いてくれる職員の働きやすい環境を整えることを特に意識していると語る

介護業界の国際化とブランディングの必要性

日本の介護業界は、グローバルな視点でのブランディングと価値提供が求められています。外国人職員が日本での介護職を選ぶ理由は、単に経済的な動機だけでなく、日本独自の介護技術や知識を学ぶことにも価値を見出しています。そのため、日本の介護業界は、外国人職員にとって魅力的な働き先としてのブランディングを強化し、彼らが日本で働きたいと思うような環境を整えることが重要です。


ブランドとブランディングは似ているようで全く違う


介護業界での外国人職員の受け入れは、施設や地域コミュニティレベルでのサポート体制の整備が必須です。日本側が彼らを受け入れる準備を整え、外国人が日本で働きたいと感じるような魅力的な条件を提供することが、業界全体の発展に寄与します。また、介護職としてのプライドや仕事としての魅力を高める取り組みも、国内外での介護人材の獲得、そして、今後の介護業界の発展には欠かせないものと言えるでしょう。

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