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10年10万kmストーリー 第92回 予定調和的なオリジナル至上主義に陥っていない ポルシェ911カレラ(1995年)25年4万km
ポルシェ911のような長く造り続けられているクルマにはファンも多く、乗り続けている理由も人それぞれだ。空冷エンジンを積んでいる1995年の911カレラに25年4万km乗り続けているオーナーさんに会った。
自宅ガレージの壁には、さまざまなイベントに参加した際のゼッケンが何枚も貼られていて、大きな棚にはパーツや補修用品などが収まっていた。隣にはMINIが停まっていて、日常的な用途ではこちらに乗っ
クルマはすべて三越の外商から。工場には一度も行ったことがない。10年10万kmストーリー 第91回 デイムラー・ダブルシックス(1991年)32年8万2000km
往年のデイムラー・ダブルシックスを新車から32年8万2000km乗り続けている85歳の女性オーナーと知り合うことができた。
そのダブルシックスの存在については、以前にこの連載に登場してくれたアイスブルーのポルシェ911のオーナー(https://note.com/kanekohirohisa/n/nca5bedb44087?magazine_key=m9fb19d167f3a)から聞いていた
30年の“サプライズ” 10年10万kmストーリー第90回 ランチア・デルタ インテグラーレ エヴォルツィオーネ2(1993年)30年8万8000km
生まれて初めて、“サプライズ”プレゼントの手伝いをした。
おそらく父親が予期していないはずの“記念日”に家族が贈り物をして驚かせながら喜んでもらおうという趣向で、かなり手が込んでいた。
父親がランチア・デルタ インテグラーレ エヴォルツィオーネ2を新車から30年近く乗り続けているので、首謀者である息子が密かにイタリアのランチアに生産証明書の発行を申請し、それを家族が父親に直接に手渡そうと
戒厳令下の韓国の高速道路で最高速トライアル 10年10万kmストーリー第89回 BMW740i(2000年)18年15万5000km
今から40年ぐらい前の東西冷戦期のエピソードを思い出した。
「ヨーロッパ各国の高速道路は共産圏諸国との戦争に備えて、高速道路の直線部分をいつでも軍用機の滑走路に転用できるように造られている。幅が広く、傾斜を付けず、建物が接近しておらず、橋などが架けられていないところのことだから、すぐにわかる」
東ドイツと国境を接していた当時の西ドイツや中立国のスウェーデンなどに多い、と聞いたり読んだりした
実用性と高性能を両立させるというコンセプトは健在 試乗ノート#17 フォルクスワーゲン ゴルフGTI
・初代から続く、ゴルフのスポーティ版。ノーマル版ゴルフの2ボックス型ボディの使いやすさ、合理性などを損なうことなく、強化されたエンジンと足回りを組み込み、実用性とスポーティドライビングを高次元で両立させるというコンセプトは不変。
・多くのフォロワーを生み出した。
・速さだけならば、途中から設定された4輪駆動化されて6気筒エンジンを搭載する「ゴルフR」の方が速い。しかし、高出力化した横置き4気筒
エフアールの後ろから押されていく感じが好きです。10年10万kmストーリー 第88回 BMW 118d(2017年) 6年14万9000km
東京の神保町にあるシェア型リアル書店「PASSAGE」に、僕も棚を一つ借りて「金子浩久書店」を営業している。自著の他、クルマに関する蔵書を並べて売っている。
良い本でも、読み終わったり、原稿の参考にし終わった本を死蔵してしまうのではなくて、その魅力を少しでも他の人と分かち合うことができたら良いのではないか?
そんな動機から始めた。ここは面白いシステムをいろいろと展開していて、中でも“一日
ロータリーにこだわるのは、このクルマでなくても良かった 試乗ノート#16 マツダ MX-30 Rotary-EV
・この観音開きの5人乗りボディとプラットフォームを使って、MHEV(マイルドハイブリッド車)、EV(電気自動車)、そしてこのPHEV(プラグインハイブリッド車)を造り分けている。
・パワートレインを使い分けているクルマは他にもある。最近の例ならば、BMW X1。
・このクルマのPHEVは、シリーズハイブリッドという方式を採用していて、ロータリーエンジンは発電だけを担っている。
・10年ぐらい
百の仕事のための軽トラック 10年10万kmストーリー 第87回 ダイハツ・ハイゼットトラック(2007年)15年13万3000km
あらかじめ伝えられていた自宅の隣の広い駐車場に、15年13万3000km乗り続けられているダイハツ・ハイゼットトラックは駐まっていた。
その隣に、仕事に使っている赤帽仕様のスバル・サンバーも駐まっているから、ここで間違いない。オーナーさんは、まだ家にいるのだろう。
しかし、困った。
ハイゼットトラックの左前タイヤがペチャンコで、車体が傾いてしまっている。パンクしたのか、あるいは空気が
「ただ可愛いだけでなく、速さというポテンシャルを秘めているところも魅力です」 アバルト・ビアルベーロ 1000
2020年12月31日、一年の最後の日となる大晦日に東京の崎山自動車サーヴィスの工場は昼から多くの人々で賑わっていた。
社長の崎山和雄さんが77歳の高齢を理由に、この日を最後に工場を閉めて引退する。それを労うために、顧客と関係者たちを集めて小宴が催されたのだ。働いていた工員たちは、他の自動車修理工場へ転職することも決まっている。
崎山自動車には、僕も世話になったので工場に駆け付けた。工場
「旧車に乗っている障害者なんていませんから」 10年10万kmストーリー 第85回 フォルクスワーゲン・ビートル(1968年) 10年4万1000km
自分がクルマ椅子に乗る生活を送るようになった時に、クルマを運転する姿を想像することができるだろうか?
僕は入院中に2週間クルマ椅子に乗っていたことがあるけれども、退院後にはクルマ椅子は使わなかった。
ずいぶん以前に、この「10年10万kmストーリー」に登場いただいた、ホンダ・アコードエアロデッキのオーナー男性は、日常ではクルマ椅子を使っていた。
クルマ椅子からエアロデッキに乗り移るところを