山本寛

アニメーション監督・演出家。現在新作『薄暮』「東北三部作」公開中。新作『魔法少女たち』…

山本寛

アニメーション監督・演出家。現在新作『薄暮』「東北三部作」公開中。新作『魔法少女たち』準備中。 https://ameblo.jp/kanku0901

記事一覧

アニメの「流行」

昔話ばかりでも辛気臭いので、最近の話でもしよう。 僕の最新作(?)となった『ヴァンパイア男子寮』のオープニング映像だ。 制作期間はそこまで余裕のあるものではなか…

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山本寛
12日前
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魂を込める

先日、高校の同窓会が開かれて、神前氏と対面では6年?8年?いや10年?ぶりに再会した。 その時の彼がまるで「磯野ー野球しようぜー」と言わんばかりにやたらフレンドリー…

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山本寛
1か月前
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原作改変のこと

ブログの方で書いたこの記事がどえらくバズった。 しかもいつもの(笑)炎上ではなく、非常に好印象に受け入れられた。 しかし、「俺が正論だ!」と自慢したい訳ではない。…

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山本寛
3か月前
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WUG10年

すっかり忘れていた。 本当昨日「X」とかでやいやい言われるまで忘れていた。 そうか、もう10年か。 本当に「死闘」と呼ぶに相応しいあの10年前を、振り返ることにしよう…

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山本寛
4か月前
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脚本も絵コンテも読めなくなったプロデューサー

最近フィルアニの会員が発見し、報告してくださったものだ。 既に宮地監督が予見しておられた。「演出はなくなる」と。 因みに僕がnoteで行った言及も紹介しておく。 さ…

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山本寛
4か月前
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演出とは

僕は最近、こう言うことにしている。 「もう後数年で、演出という職業はなくなるだろう」。 何故か?もう要らないからだ。 それくらいここ数年の演出への冷遇は酷い。

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山本寛
6か月前
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Ordet設立からその後(3)

この記事は、過去の記事「ブラック★ロックシューター」と若干重複します。 ご注意ください。

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山本寛
7か月前
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Ordet設立からその後(2)

さて「Ordet設立からその後(1)」からの続きだが、僕らOrdetはギリギリの戦いを強いられていた。

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山本寛
7か月前
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Ordet設立からその後(1)

さて、これは「Ordet設立元年」の記事のその後の話となる。 ここから会社も僕も、激震に揺れることとなる。

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山本寛
9か月前
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アニメ業界の待遇

ブログにも書いたが、最近アニメーターの待遇改善の声が喧しい。 僕はそれに反論するつもりは毛頭ないが、何せ経営者も経験したもので、痛し痒しのところは正直ある。 で…

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山本寛
11か月前
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「先天的疾患」

これを読んだ時、へぇー、とは思ったが、驚きはしなかった。 しかし、どうしても引っ掛かる文言があった。 「先天的疾患」??

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山本寛
11か月前
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未来について

良く「作家の〇〇は未来を予測していた!」とかいう触れ込みで賞賛されることがあるが、それは当たるも八卦当たらぬも八卦、運次第である。 『ジェッターマルス』という、…

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山本寛
11か月前
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「暇空茜」と「暇アノン」

Ameba運営から珍しくメールがきた。 しかも「記事の削除依頼」である。初めてじゃないか? 更に読んでみると、該当記事は「数は力」だという。 ええええ??んなアホな…

山本寛
1年前
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Twitterは5ちゃんねるにも劣る

テーマ:ブログ 我らが「日本フィルアニマチオン」は月一回のオンライン総会を開いているのだが、先日開かれた総会ではやはり僕のTwitter凍結騒ぎの話になった(というか…

山本寛
1年前
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数は力

昔からTwitterの凍結処理とその対応の乱雑さは多くの人々の非難の対象になっているが、そんなことは織り込み済みなので、ネット上のアドバイスを参考にしながら異議申し立…

山本寛
1年前
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Ordet設立元年

今時京アニOBと言えば、「え!?あの京アニの!?」と引く手あまたなイメージがあると思う。実際その甘い汁をすすって堕落していった仲間を多く知っている。 僕は基本的に…

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山本寛
1年前
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アニメの「流行」

昔話ばかりでも辛気臭いので、最近の話でもしよう。
僕の最新作(?)となった『ヴァンパイア男子寮』のオープニング映像だ。

制作期間はそこまで余裕のあるものではなかったが、制作陣が優秀なアニメーター・スタッフを集めてくれて、我ながら最近の仕事ではいい出来になったと思っている。関係諸兄には感謝している。

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魂を込める

先日、高校の同窓会が開かれて、神前氏と対面では6年?8年?いや10年?ぶりに再会した。
その時の彼がまるで「磯野ー野球しようぜー」と言わんばかりにやたらフレンドリーで、「ヤマカンー一緒に写真撮ろうぜー」と言ってきてツーショットの写真を「X」に上げ、「ヤマカンーアカウントフォローさせてくれー」と言ってフォローしてきた。

俺は、え、大丈夫?お前がいいならいいけど……とそれに応じた。

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原作改変のこと

ブログの方で書いたこの記事がどえらくバズった。
しかもいつもの(笑)炎上ではなく、非常に好印象に受け入れられた。

しかし、「俺が正論だ!」と自慢したい訳ではない。創作というものは、上で述べたことよりもうちょっと複雑な事情が確かにある。

今回はその二例を実体験から、述べてみようと思う。

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WUG10年

すっかり忘れていた。
本当昨日「X」とかでやいやい言われるまで忘れていた。
そうか、もう10年か。

本当に「死闘」と呼ぶに相応しいあの10年前を、振り返ることにしよう。

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脚本も絵コンテも読めなくなったプロデューサー

最近フィルアニの会員が発見し、報告してくださったものだ。
既に宮地監督が予見しておられた。「演出はなくなる」と。

因みに僕がnoteで行った言及も紹介しておく。

さて、これはどこかで書いたかも知れないが、今年ある日友人の製作委員会プロデューサーから、
「今やってる作品の監督のコンテがまずいんです!直してもらえませんか?」
という相談があって、監督でない人間が監督のコンテを直す……?と、些か気分

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演出とは

僕は最近、こう言うことにしている。
「もう後数年で、演出という職業はなくなるだろう」。

何故か?もう要らないからだ。
それくらいここ数年の演出への冷遇は酷い。

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Ordet設立からその後(2)

さて「Ordet設立からその後(1)」からの続きだが、僕らOrdetはギリギリの戦いを強いられていた。

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Ordet設立からその後(1)

さて、これは「Ordet設立元年」の記事のその後の話となる。
ここから会社も僕も、激震に揺れることとなる。

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アニメ業界の待遇

ブログにも書いたが、最近アニメーターの待遇改善の声が喧しい。
僕はそれに反論するつもりは毛頭ないが、何せ経営者も経験したもので、痛し痒しのところは正直ある。

では僕の経験談をお話しよう。

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「先天的疾患」

これを読んだ時、へぇー、とは思ったが、驚きはしなかった。
しかし、どうしても引っ掛かる文言があった。
「先天的疾患」??

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未来について

良く「作家の〇〇は未来を予測していた!」とかいう触れ込みで賞賛されることがあるが、それは当たるも八卦当たらぬも八卦、運次第である。

『ジェッターマルス』という、手塚先生原案の(『鉄腕アトム』のセルフパロディのような)作品のOPでは「♪時~は2015年」とかいう歌詞が出てくるが、もちろん2015年にジェッターマルスが生まれることはなかった。

それを意識してかどうかは知らないが、「時は2015年」

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「暇空茜」と「暇アノン」

Ameba運営から珍しくメールがきた。

しかも「記事の削除依頼」である。初めてじゃないか?

更に読んでみると、該当記事は「数は力」だという。

ええええ??んなアホな!?最近はもっと過激な投稿してまっせ!

「数は力」では、Twitterに端を発し、政治や日本全体が「数こそ力」に染まってしまったことを「ウンザリ」と繰り返し嘆いているだけの記事である。

いつも多用する中傷ギリギリの単語もない。

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Twitterは5ちゃんねるにも劣る

テーマ:ブログ

我らが「日本フィルアニマチオン」は月一回のオンライン総会を開いているのだが、先日開かれた総会ではやはり僕のTwitter凍結騒ぎの話になった(というか、した)。

その中で、ある会員が、こう述べた。

「5ちゃんねるを覗いてみると、ヤマカンアンチスレは相変わらずだったんですけど、他のスレ(詳細不明。ヤマカンを中立の立場で見るスレでもあるのかな?)では意外とヤマカン擁護の意見が多く

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数は力

昔からTwitterの凍結処理とその対応の乱雑さは多くの人々の非難の対象になっているが、そんなことは織り込み済みなので、ネット上のアドバイスを参考にしながら異議申し立てを続けている。

ただ、もうTwitterというプラットフォームには実にウンザリしている。

今回の凍結も、『推しの子』を巡る僅か数時間のやりとりの中で決行されたと考える。

こちらの口調もいつもの調子だったので、とりわけ過激なヘイ

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Ordet設立元年

今時京アニOBと言えば、「え!?あの京アニの!?」と引く手あまたなイメージがあると思う。実際その甘い汁をすすって堕落していった仲間を多く知っている。
僕は基本的に、もう京アニOBとは会いたくない。余りに業界の汚泥にまみれ、豹変してしまうからだ。
その姿を見ているだけでもう萎える。情けない。

とは言え、僕も京アニを出た人間である。
だからその堕落が無意識的に自分を蝕んでいないか、心配になる時もある

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