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KATARAの小説

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KATARAのオリジナル小説です。いずれもKindle本で販売中。ぜひ試し読みをどうぞ。
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#電子書籍

小説【遥か彼方へ】

   1 狼の遠吠えが聞こえ、サーナは窓を見た。 「近い」 おもては夜の闇で暗い。ガラス…

KATARA
6か月前
3

小説【 dreamers 】15

英理は自室のベッドに転がる。また頭を冷やす。このまま夕飯になれば態度に出る。 私にとって…

KATARA
2年前

小説【 dreamers 】14

「唐揚げとサラダと、あといくつか」 恭子は食器棚から皿を出す。唐揚げは揚げたてで湯気を上…

KATARA
2年前
1

小説【 dreamers 】13

放課後英理はひとりで買い物に行き服を買った。今まで着たことがないデザイン、大人っぽい上下…

KATARA
2年前
2

小説【 dreamers 】12

自信はなかった。それに、と英理は思う。もし全部がうまく行ったとしても、男が不倫をやめる気…

KATARA
2年前
2

小説【 dreamers 】11

密会現場を撮ったら男を尾行して、どこの誰かを突き止める計画。昨日見た男は母と同年代だった…

KATARA
2年前
2

小説【 dreamers 】10

翌日登校しても英理は授業に身が入らなかった。真面目にやってるクラスメイトたちが子供に見える。君らは苦労を知らないね。勉強どころじゃない子もいるんだよ。勉強できる人って苦労を知らないだけかもね。 だいたい勉強どころか登校するのも、家を離れるのも嫌だった。こうしてるあいだにもママはまた男と会うかもしれない。 しかし昨日の今日でそれはないだろうと踏んだ。もし連日じゃ夢中じゃない。 英理は経験がなく性の営みがどれくらいの頻度でするものか、したがるものかわからなかったが今日はとり

小説【 dreamers 】7

ラブホテルに入っていく母を見ても英理は棒立ちだった。大声で呼んだり追いすがったりできなか…

KATARA
2年前
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小説【 dreamers 】6

日が暮れて帰らないわけにいかず英理は帰宅したが「ただいま」を言えないまま2階に上がった。…

KATARA
2年前
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小説【 dreamers 】5

カフェから母と男が出てきたのは20分後だった。ふたりは一緒に歩き繁華街を抜け、英理は周囲に…

KATARA
2年前

小説【 dreamers 】4

英理は繁華街を引き返して母を探し、あるカフェの中に見つけた。窓に背を向けて座る母の正面に…

KATARA
2年前
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小説【 dreamers 】3

中間テストの最終日で英理は放課後、学校の女友達3人と遊びに行った。高校は隣りの市にある。…

KATARA
2年前
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小説【 dreamers 】2

英理は家に帰らず近くのアスレチック公園に行った。広大な山林にいくつもアスレチックの遊具が…

KATARA
2年前
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小説【 dreamers 】1

その横断歩道を渡って5分歩くと相澤英理の自宅に着く。 車道は片道2車線。合計4車線。この地域にしては広めの通りだが普段から車は少ない。歩道にも人通りはあまりない。 なのでいつもは信号を無視して渡った。左右を見て何も来なければ。 しかし英理は動かなかった。家に帰りたくなかった。 もうすぐ夕方5時でママはいるだろう。帰って会ってどんな顔をすれば? 普通にできる? それでも他に行き場はなかった。ともだちにも会いたくない。帰るしかない。 英理が車道に出るとクラクションが鳴