いのうえけいと

某企業のマーケターで、マーケティング“論”の専門家です。 全40話ぐらいで「明日絶対に…

いのうえけいと

某企業のマーケターで、マーケティング“論”の専門家です。 全40話ぐらいで「明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論」書いてます。 マーケティングのことをマーケと呼ぶ人絶対処すマン ※発信する内容は個人の見解です。

マガジン

  • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第3章

  • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第1章

    社会人のみなさんが明日絶対に役に立つことのないマーケティングの知識を提供する連載です。

  • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第2章

最近の記事

あと1ヶ月ぐらいしたらnote再開します。(よてい)

    • 第31話:ブランドの価値の生まれ方

      前回のおさらい前回まではポッキーを例としてブランド戦略を見ていきました。ブランドは名前が出来ておしまいなのではなく、その後の活動がとても大切であるということをお伝えしてきました。ときには、名前の認知を広げる活動を、ときにはブランド名の幅を広げる活動を、いろんな活動をしていきます。その活動の方針は予め決まっているのではなくその時のブランドの状態や社会の状況によって全然異なります。 今日は、ブランドの価値の作られ方を紹介していきます。今日は少し学問的な話になるので難しいですがつ

      • 第30話:プリッツにチョコレートをまぶしたお菓子が「ポッキー」になったお話

        前回のおさらい前回はマーケティングのブランド戦略の歴史や、学問的にブランドというのはどういう立ち位置であるのかということをご説明しました。その上で、実務としてのマーケティングのブランディングという言葉は、ロゴのデザインなどデザインの話になりがちであるけれどもそうではないというお話をしました。 今日は、単なるロゴではなく、ブランドが生き物であるということをポッキーの例を元にお話できればと思います。 ブランド論の基礎ポッキーの話の前に、ブランド論の基礎をおさらいしましょう。

        • 第29話:マーケティング・ブランド戦略の歴史

          前回のおさらい前回までは、ずーっと学問としてのマーケティング論を学ぶには最適な知識をお伝えしていったのですが、それでは実務に落とし込めないということで、マーケティング・ミックスとSTPの知識をお伝えしました。マーケティング・ミックスにも、STPにも諸問題があるのでそれを避けるために、マーケティングの周辺に存在している学問を触れておく必要があるというお話をしていました。 マーケティングの中のブランドってどういうイメージ?皆さんの中はブランドのイメージはどう思われていますでしょ

        あと1ヶ月ぐらいしたらnote再開します。(よてい)

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        • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第3章
          5本
        • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第1章
          4本
        • 明日絶対に役に立たない社会人のためのマーケティング論_第2章
          3本

        記事

          第28話:マーケティングのSTPとマーケティングで陥りがちな問題点

          前回のおさらいマーケティング論を研究するためには有用な知識をお伝えしてきましたが、実務で使えないと意味がない!ということで前回はマッカーシーのマーケティング・ミックスについてお話していきました。 今日は、STPについてお伝えしていきます。 マーケティングのSTPマーケティングミックスを理解するだけでも十分武器になりうるのですが、マーケティングミックスを実行する前に明確にしておく点があります。 それが、STPと言われている、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング

          第28話:マーケティングのSTPとマーケティングで陥りがちな問題点

          第27話:マーケティング論から実務としてのマーケティングへ

          前回のおさらいマーケティングと心理学の関係についてお話してきました。マーケティングと心理学は、哲学や社会学より実務的な使われている関係にあります。 人間の購買行動は心理学を使った考え方をしていて、心理学と経済学を組み合わせた理論はノーベル賞を受賞するぐらいすごいものでした。 マーケティング論の実務上の課題 しかし、これまでご説明していたのは、学問としての「マーケティング論」を学ぶのに必要な知識を説明してきました。これまでの説明を理解していただけていれば、大学の卒業論文はテー

          第27話:マーケティング論から実務としてのマーケティングへ

          第26話:喫煙者はせっかちで、ギャンブルが好き!?

          前回のおさらい人間の頭の癖を利用したマーケティング手法をお話してきました。単純接触効果やバンドワゴン効果など有名なものばかりお話してきました。こうした心理学を使ったマーケティングの流用は日常生活に潜んでいるのでそれを顕在化することでマーケティング脳を養うことをおすすめしました。 今回は、最新の経済学の中の1つの行動経済学をご紹介します。 経済学の限界を突破しようとする学問 前回まで、経済学は、人間を「経済的合理性のみに基づいて個人主義的に行動する」と言う“ホモ・エコノミクス

          第26話:喫煙者はせっかちで、ギャンブルが好き!?

          第25話:頭の癖を利用したマーケティングテクニック

          前回のおさらいマーケティングと心理学の結び付きが強い学問として、消費者行動研究をあげました。そこには、人間がなにかの刺激を受けたときにどう反応するのかということを研究しています。 初期のマーケティングは依然として経済学の考え方から影響を受けていてホモ・エコノミクスとして消費者を捉えていたのですが、その考え方を取っ払って考えていこうとしたわけです。 今回は、合理的には動かない人間の頭の癖を利用したマーケティングについて紹介していきたいと思います。 人間の頭の癖を利用する

          第25話:頭の癖を利用したマーケティングテクニック

          第24話:心理学とマーケティングの結びつき

          前回のおさらい前回までは社会学をお話してきました。 マーケティングとの関わりとしては社会を見る目を養うことでマーケティングの活動に活かすということをお伝えしました。 さて、今日は心理学についてお伝えしていきます! 消費者行動の歴史と心理学マーケティングの中でもとりわけ心理学との結びつきが強いのが「消費者行動研究」です。この消費者行動研究が始まったのが1930年頃と言われています。 それまでは経済学の消費者理論に基づいて行なわれていました。 昔の消費者行動研究は、経済学の理

          第24話:心理学とマーケティングの結びつき

          第23話:ギフトマーケティング

          前回のおさらい前回までは世間を利用したマーケティングをご紹介していきました。それは、お中元やお歳暮、年賀状、バレンタインデーなどが挙げられて、その特徴が贈与互酬であるということでした。社会を安定化させるために昔から使われてきた社会関係です。 ギフトマーケティング「ギフトマーケティング」とは、南知惠子さんと言うマーケティング学者が研究した、儀礼的消費における象徴と互酬性をテーマとする論文です。 これまで説明してきた、互酬性と言うテーマが消費を動かすと言うことが述べられている本

          第23話:ギフトマーケティング

          第22話:マルセル・モースの贈与論とマーケティング

          前回のおさらいマーケティングには社会を見極める力が必要です。その社会を見極めるために社会学を学んでいきます。その社会学の社会って実は日本では世間を指しているというお話をしてきました。個人でも社会でも身内でもない中途半端な存在の世間です。 世間を利用したマーケティングや消費考えてみてください世間を利用したマーケティングや消費の例を考えてみてください。日本独特の風習から、輸入されたマーケティングがジャパノイズされたものまでたくさんあると思います。 例えば、 お中元やお歳暮。

          第22話:マルセル・モースの贈与論とマーケティング

          第21話:日本の中の社会って本当に「社会(society)」なの?

          前回のおさらい前回までは、マーケティングは科学哲学との相性が良くて、仮説設計や論理構築にマッチしているということをお話しました。その中でも使い勝手が良いのが演繹法と帰納法です。この2つはとても使い勝手が良いのですが、問題点があるのでそれを知った上で使いこなすのが応用編として最適だと思います! さて、今日からは、社会を知る科学である社会学をお伝えしていきます。 社会(ソサイエティ)とは 社会という言葉は、ご存知の通り外来語です。1826年に青地 林宗(あおち りんそう)と言う

          第21話:日本の中の社会って本当に「社会(society)」なの?

          第20話:科学に使う推論は問題が多い

          前回のおさらいマーケティングと科学哲学の相性がいいというお話をしてきました。その中でも推論が有効であるということで、演繹法と帰納法のお話をしてきました。演繹法は前提条件が正しければ説明としては正しくなることがおおいですが、この前提条件や、仮説の設計が難しくなります。そこで使えるのが帰納法です。帰納法は枚挙的帰納法やアブダクション、アナロジーなど色んな方法があることをご紹介しました。だいたいこれぐらい知っておくことができれば推論を使いこなすことが出来るでしょう。 ただ、今回は推

          第20話:科学に使う推論は問題が多い

          第19話:推論の飛車角「演繹法」「帰納法」

          前回のおさらい考えることが得意な学問が哲学を紹介してきました。これからマーケティングの実践やマーケティング論を考えるときに哲学を知っておくと有利です。 その中でもマーケティング論と相性が良いのが科学哲学です。 科学哲学で研究されている論理的思考をうまく利用して現象を掴んで売上拡大に寄与できるようにしたいという話をしました。 今回は、まだわからないものを考えるときの方法、「推論」のをお伝えしていきます。 なぜりんごが木から落ちるのか アイザック・ニュートンが発見した「万有引

          第19話:推論の飛車角「演繹法」「帰納法」

          第18話:科学哲学とマーケティング

          前回のおさらい前回までは、経営学についてお話してきました。主に、マーケティング登場前夜までご紹介してきました。特に、沢山の人が関わる組織の中でモチベーションを維持しながらどう生産していくのかということが主な命題でした。 特にテイラーは自らがおかれた状況の解決のために科学的管理法を編み出して工場経営を効率化してきました。これは鋭い観察眼がないと生まれなかったと思っています。今日からはその鋭い観察眼や思考の仕方を知っていこうと思っています。 哲学と言っても千差万別先ほどお話した

          第18話:科学哲学とマーケティング

          第17話:テイラーの思想と経営学

          前回のおさらい前回はマネジメントの誕生と切っても切り離せない存在である産業革命を説明しました。産業革命後に出てきた、生産の4つ目の要素である「アントレプレナー」の登場や「労働や雇用の問題」に直面し、マネジメントの必要性にかられることになったのです。 今回は、工場生産の効率化に命を注いだ男の話をしていきます。 科学的管理の降臨19世紀の後半に産業革命の新しい段階が始まりました。産業は、技術的進歩や動力源の変化によってどんどん発達していきました。 その結果、前回のおさらいでも

          第17話:テイラーの思想と経営学