記事一覧
水蒸気と水(1) 〜水蒸気の正体〜
注:圧力をあげると気体が液体、固体になっていくの部分で若干の間違いがあっため、加筆・修正しました。(2024.2.12)
水蒸気を勉強することは大切なことです。一般的に水と呼ばれる分子、分子記号で言うとH₂Oですが、これが気体の状態にあるのを水蒸気、液体の状態にあるのを水、個体の状態にあるのを氷と言います。
水蒸気とは何か?良く聞く言葉なので、なんとなくはわかっていると思います。空気中に水蒸気
エアコン(8) 〜カタログに表記される効率について〜
前回、蒸気機関の仕組みを通してカルノーサイクルについて勉強しました。
蒸気機関は高温から低温に熱を移動させることによって動力を生み出す仕組みでした。ヒートポンプは逆で、動力を与えることによって低温から高温に熱を流す仕組みでした。細かい部分では色々と違いがあるものの、大雑把な言い方をすると、ヒートポンプは蒸気機関の逆、蒸気機関が熱から力を生み出す仕組みであり、力から熱を生み出す仕組みがヒートポンプ
エアコン(7) 〜カルノーサイクル〜
これまで、エアコンの原理を、ヒートポンプ回路を用いて説明してきました。ヒートポンプ回路では、圧縮機、熱交換器、膨張弁が重要な役割を担っていました。そして、それぞれのパーツについて詳細な解説を行いました。
今回からは、具体的な機械・部品の説明から離れて、ヒートポンプの効率に着目して説明していきたいと思います。
まず、ヒートポンプ効率を議論するはじめとして、逆カルノーサイクルについて触れたいと思い
エアコン(1) ~ヒートポンプ基礎~
今年(2013年)の夏はとても暑かったです。連日、猛暑でした。外に出ると、暑さにやられて、何をする気にもなりません。
猛暑日でなければ、暑さの原因は強い日差しで、外の温度は意外と涼しい場合があります。外が涼しいのであれば、徹底的に日射を遮り、風を取り入れて室内を涼しくすることもできます。しかし今年の夏のように、連日猛暑日が続き、外の空気が40℃近くまで上がるような場合は、エアコンをつけるしかあり
多様な住宅空調設備を評価するための暖冷房負荷計算の開発(2) ~暖冷房負荷計算・建築物省エネ法における暖冷房負荷計算~
前回からの続きです。
本記事は、令和4年度国立研究開発法人建築研究所講演会で講演した内容をもとにしています。講演会では時間的な制約があったため、この内容をもとに、大幅に加筆(&修正)しています。
講演会の動画はこちらから視聴できます。
住宅の暖冷房エネルギーの消費量の予測に暖冷房負荷計算は欠かせません。この記事では、新たに暖冷房負荷計算を開発する狙い・意義・概要について説明します。
暖冷